ワックス造形加工のワークショップ開催レポートのバナー
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ワックス造形加工ワークショップを開催しました!

ラヴァーグジュエリースクールでは、ジュエリーCADコースの生徒を対象に「ワックス造形加工ワークショップ」を開催しました。

今回のテーマは、ワックス切削造形で作った月甲丸リングの「裏抜き」です。
CADで設計したジュエリーを造形して終わりにするのではなく、ワックス造形に手加工を加えることで、より幅広い制作方法を身につけてもらうことを目的としています。

ワックス造形加工ワークショップを
開催しました!

CAD講師
ワークショップでは、工具の使い方や加工時の注意点を学びながら、実際にワックス造形を削って裏抜きに挑戦。
厚みを確認しながら加工することで、「軽さ」と「強度」のバランスを考えることの大切さも体験していただきました。

また、ワックス造形は裏抜きだけでなく、肉厚の調整や形状の微修正、テクスチャー加工など、さまざまな加工を加えられることも魅力の一つです。

今回は、実際のワークショップの様子や生徒の感想、裏抜き加工の工程をご紹介しながら、CAD+ワックス加工によって広がるジュエリー制作の可能性についてお伝えします!
LaVagueジュエリースクール講師 竹田智美

CADで作ったデータを
「造形して終わり」にしないために

● CADで作ったデータを「造形して終わり」にしないために

光造形
ラヴァーグでは、ジュエリーCADで制作したデータをワックス切削造形と光造形の2つの方法で、造形することができます。

3Dプリンターを使用して液体状の紫外線硬化樹脂(レジン)にレーザーやUVライトを照射し、1層ずつ硬化させながら立体を作る造形方法です。

複雑な形状やワックス切削では加工が難しいデザインにも対応できる一方、キャスト条件などによっては、ワックス造形に比べてキャスト性が不安定になる場合があります。
ワックス切削
一方、ワックス切削で作った造形は、ワックス素材を削り出して立体を作る造形方法です。

実際に"削って形を作る"という工程になるため、造形後に手を加えやすいことが大きな特徴です。
しかし、形状次第では切削の刃が当たらず、造形ができないものもあります。

その一つが裏抜きされたリングです。

比較的キャスト性が安定しているワックス造形で作るためには、造形後に裏抜きやテクスチャーなどの加工をくわえます。
ワックスの加工が身につけられれば、『 CADのモデリング + ワックス造形 + 手加工 』により幅広い制作方法を選択できるようになります。

今回のワークショップでは、こうした「ワックス造形+手加工」という選択肢を知り、実際に加工を体験していただきました。

今回のワークショップでは、「ワックス造形+手加工」という選択肢を知ることで、実際に月甲丸リングのワックス造形に裏抜き加工を体験していただきました。

光造形とワックス造形の詳しい違いは、

こちらのコンテンツをご覧ください!

光造形とワックス造形の詳しい違いは、

こちらのコンテンツをご覧ください!

● 裏抜きとは?

裏抜きとは?

裏抜きとは、リングの内側やネックレストップの裏側など、外からは見えにくい部分を削って空間を作る加工のこと。金属の使用量を減らすことで軽量化できるほか、リングの着け心地を調整することにもつながります。

削ることによって 『 金属になったときの軽量化 』 や、軽くすることによって使用する金属量が減るので『 原価を下げる 』ことが可能になります。

さらにワックス造形を加工して裏抜きをすれば、キャスト性を安定させることができます。

裏抜きの注意点

裏抜きの注意点

一見いいことばかりな気がしてしまいますが、注意しなければいけないこともあります。
それは"薄くしすぎない"こと !
スライディングゲージ(ワックス用)で厚みを小まめに測り、『 軽さ 』と『 強度 』のバランスを考えることが重要です。

月甲丸リングの「裏抜き」を体験

● 月甲丸リングの「裏抜き」を体験

ジュエリー制作では、金属になったときの重量を調整したり、着け心地を良くしたりするために、『 裏抜き 』という加工を行うことがあります。

CADでリングをモデリングする段階から、あらかじめ裏抜きした形状を設計することもできます。
しかし、ワックス切削で造形する場合、形状によっては切削工具が入らず、裏抜きした状態での造形が難しいケースもあります。

そこで今回は、まず裏抜きのない状態でCADデータを作成し、ワックス切削でリングを造形。
その後、完成したワックス造形に工具を使って手加工を加え、裏抜きを作る方法を体験していただきました。

実際にワックス造形を加工しながら、どのように裏抜きを作っていくのか。ここからは、ワークショップで行った工程を順番にご紹介します。
① ワックス造形に印をつける
ワックス造形に油性マジックなどを使って、裏抜きする箇所に印をつけます。
裏抜きしたいワックス造形に印付け
② 工具を使って削る
印を目安にして、ジルコニアロータリーバーでザックリと削ります。

細かい部分は、スパチュラを使って少しずつ削って整えます。
ワックス造形を削る
③ 厚みを図る
削り過ぎてしまうと、キャスト不良の原因となるので、厚みを測ります。
ワックスが 1.5mm以上になるようにしておきます。
ワックス造形の厚みを確認
完成!
手作業で裏抜きを行うことで、形状や厚みを確認しながら細かく微調整できるのが大きな特徴です。
ワックス造形の裏抜き完成
CADに慣れていないと難しい「少しだけ軽くしたい」「強度を残しながら削りたい」といった繊細な調整も、実際にワックスを見ながら加工することで対応できます。

また、切削では加工できなかった複雑な裏抜き形状にも対応しやすく、デザイン性と実用性のバランスを取りながら仕上げられるのも、手作業ならではの魅力です。

月甲丸リングの「裏抜き」を体験

● 実際に生徒が裏抜きに挑戦!仕上がりは?

ワックス造形加工のワークショップの様子
今回のワークショップには、7月13日と25日の2日間で、計7名のジュエリーCADコース受講生が参加しました。

ワークショップでは、月甲丸リングのワックス造形を実際に工具で加工し、裏抜きに挑戦。
普段のCADモデリングとは異なり、自分の手で原型を削ることで、厚みや強度、削り方を意識しながら加工する実践的な体験となりました。

参加した生徒は、実際にどのように加工を進め、どのような仕上がりになったのでしょうか?

ワークショップを受講した生徒へのアンケート結果をご紹介し、実際に体験した生徒の声から、今回のワークショップがどのような学びにつながったのかを見ていきましょう!
春原先生が実演!裏抜きの加工方法をレクチャー
春原先生が実演!
裏抜きの加工方法をレクチャー

春原先生が実際のワックス造形を使って、工具の使い方や削る位置、厚みの確認方法など、裏抜き加工のポイントを実演しながら解説!


生徒たちは、実際の加工の様子を見ながら、裏抜きの基本的な方法を学びました。

春原先生が実際のワックス造形を使って、工具の使い方や削る位置、厚みの確認方法など、裏抜き加工のポイントを実演しながら解説!


生徒たちは、実際の加工の様子を見ながら、裏抜きの基本的な方法を学びました。

裏抜き加工以外にも、造形が折れてしまった場合の修正方法や、テクスチャー加工についてのレクチャーもしていただけました!
割れた造形の修正
造形にテクスチャーを入れる
春原先生が動画で解説!
ワックス裏抜き加工の実演
今回のワークショップで実際に行ったワックス造形の裏抜き加工を、春原先生が動画で実演しています。

なぜ造形後にワックスへ手を加えるのか、裏抜きのメリットから実際の加工方法、金属になった後の仕上げ方まで、手元の作業とともに解説。

ワークショップに参加できなかった方も、ぜひ動画で『CAD+WAX加工』という制作方法をチェックしてみてください!
▼動画はこちらからご覧いただけます
生徒たちが実際に裏抜き加工
先生の実演を参考に、生徒たちもそれぞれのワックス造形を使って裏抜き加工に挑戦しました。
工具を使って少しずつ削りながら、厚みを確認し、軽さと強度のバランスを意識して加工を進めていきます。
裏抜き加工
ラウンドバーを使って、裏抜き部分を少しずつ削っていきます。
削りすぎないよう慎重に加工し、途中で厚みを測りながら微調整。

実際にワックスを削ることで、『どのくらい削ると、どのくらい薄くなるのか』を感覚的に学びながら加工を進めていました。
裏抜き部分の厚みを確認しながら、慎重に加工を進めます。
裏抜きは、ただ深く削れば良いというものではありません。
浅すぎると十分な減量につながらず、反対に深く削りすぎると、金属になった際の厚みが薄くなり、キャスト不良につながる可能性があります。

そのため生徒たちは、スライディングゲージを使って加工部分の厚みをこまめに測定。
「削る」だけでなく「測る」ことも意識しながら、数値を確認して慎重に加工を進めていました。
しっかり厚みを測りながら、丁寧に裏抜きを進めてくださりました!
スパチュラで形を整える
最後は、スパチュラを使って細かな部分を微調整。
ラウンドバーで大まかに削った後、スパチュラを使って細かな部分を整え、形状を仕上げていきます。

また今回は、今後も生徒さんがワックス加工に取り組めるよう、工房の先生がワックス加工用のスパチュラを手作り!

実際に使用した生徒さんからも「削りやすい!」と好評でした♪
裏抜きすると、どのくらい軽くなる?
裏抜き加工をすることで、実際にリングの重量はどのくらい変化するのでしょうか。
今回は、裏抜き加工の前後でワックス造形の重量を計測し、シルバーになった場合の重量を比重10.0として換算して、どのくらい軽量化できるのかを比較しました。
裏抜き前
ワックス造形:約0.8g

シルバー換算:約8.0g
裏抜き後
裏抜き後
ワックス造形:約0.65g

シルバー換算:約6.5g
今回の加工では、ワックス造形が0.15g軽くなり、シルバー換算で約1.5g分の使用量を減らせる結果となりました。
裏抜きは、見た目のデザインを大きく変えることなく、金属になったときの重量を調整できる加工方法です。

今回のワークショップでは、こうした裏抜きの効果を実際に確認しながら、生徒の皆さんに加工を体験していただきました。
では、実際に裏抜き加工を体験した生徒たちは、どのように感じたのでしょうか?
ワークショップに参加した生徒の感想は?
ワークショップ終了後、参加した生徒の皆さんにアンケートを実施しました。
ワークショップの満足度や内容の分かりやすさ、実際に裏抜きを体験して感じたことなど、参加者からいただいたリアルな声をご紹介します!

【 生徒の感想 】

ワークショップの参加者
WAX造形の加工方法により、WAX造形後に加工した方が良いことも知り、今後のCAD創作もWAXになった後のことを考えて作ることを意識しようと思いました。
ワークショップの参加者
ワックスを加工できるという事をあまり認識していなかったので、改めて教えていただいて勉強になりました。
思ったより、多めに削れることができて、CADと併用できたら、とても便利に感じました。
ワークショップの参加者
少人数だったので、先生の手元が見やすかったです。
今後も小人数で日が選べるワークショップに行きたいと思います。
ワークショップの参加者
ワックスの加工について知りたかったので、楽しかったです。
先生の説明も丁寧でわかりやすかったです。有難うございました。
【 アンケート結果 】
※参加者7名の回答
ワークショップの満足度
満足度100%!
ワックス造形加工のメリットの理解度
ワックス造形加工のメリットの理解
理解できた 100%!
内容の分かりやすさ
内容の分かりやすさ
分かりやすさ 100%!
今回のアンケートでは、参加者7名全員がワークショップに「満足」以上と回答しました。
また、内容の分かりやすさ、ワックス造形に加工を加えるメリットの理解度についても、全員が肯定的な回答となりました。

実際にワックスを削り、厚みを測りながら裏抜きを体験することで、CADで設計するだけでは分からない、原型を実際に加工することで得られる知識や感覚を体験していただけたのではないでしょうか。
今回のワークショップをきっかけに、ワックス造形への加工にも興味を持ち、今後のジュエリー制作に活かしていただければと思います!

記事後記

記事後記

『削る』『測る』『整える』 ー 小さな積み重ねが、大きな学びにつながりました。
『削る』『測る』『整える』
小さな積み重ねが、
大きな学びにつながりました。
今回のワークショップには、ワックス造形後の『裏抜き加工』をテーマに、春原先生の実演を見ていただきながら、実際の加工、厚みの確認、仕上げまでを体験していただきました。
CADで設計したデータを"造形して終わり"ではなく、手を加えることで完成度を高め、軽さや強度、コストにもつながることを、実感していただいたのではないでしょうか。

生徒さんからは、「ワックスを削ることで加工のイメージがつかめた」「厚みを測ることの大切さがよくわかった」「工具の使い方がとても参考になった」など、たくさんの感想をいただきました。

また、アンケートでも満足・分かりやすさ・理解度のすべてが100%という嬉しい結果に!
このような声をいただけたのは、丁寧に指導してくれた春原先生、サポートしてくれたスタッフ、そして真剣に取り組んでくれた生徒さんのお陰です。
本当にありがとうございました!

ワックス造形への加工は、一見難しそうに感じるかもしれませんが、『やってみると意外と楽しい!』というのが、今回の体験で多くの方が感じたことだったと思います。
今回のワークショップが、今後の制作の選択肢を広げるきっかけになれば嬉しく思います!

ジュエリーCADコースの詳細

ジュエリーCADコース
ジュエリーCADを使い、精密でクオリティの高いジュエリー制作を学びます。
CAD見学
CADでジュエリーが形になる流れを、実際の画面を見ながらご覧いただける見学です。

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