ジュエリーCADで作られたモデリングデータを金属にする場合、"造形"という具体的な立体物を作り上げなければなりません。
LaVagueジュエリースクールのジュエリーCADコースでは、生徒が作成したジュエリーモデリングを金属にするための造形を作ることができます。
それは、切削機を使ったワックス造形と、3Dプリント技術で作る光造形です。
CADで生み出したモデリングデータが、素材の違いによってどのように形になるのか――
このコンテンツでは、両者の特徴と使い分けをまとめましたので、ジュエリー制作での参考にしてみてください。
LaVagueジュエリースクールのジュエリーCADコースでは、生徒が作成したジュエリーモデリングを金属にするための造形を作ることができます。
それは、切削機を使ったワックス造形と、3Dプリント技術で作る光造形です。
CADで生み出したモデリングデータが、素材の違いによってどのように形になるのか――
このコンテンツでは、両者の特徴と使い分けをまとめましたので、ジュエリー制作での参考にしてみてください。
● 目次
・造形の特徴と違い
・キャスト性の違い
・ワックス造形を加工 ー 裏抜きー
・造形方法を選ぶ考え方
・キャスト性の違い
・ワックス造形を加工 ー 裏抜きー
・造形方法を選ぶ考え方
造型の特徴と違い
同じCADデータから作られる造形でも、「ワックス造形」と「光造形」では、素材や製作方法が異なるため、それぞれに違った特徴があります。
加工のしやすさや表現できるデザイン、さらにはキャスト時の安定性にも違いがあるため、制作するジュエリーに合わせて造形方法を選ぶことが重要です。
ここでは、それぞれの造形方法の特徴と違いについて解説します。
加工のしやすさや表現できるデザイン、さらにはキャスト時の安定性にも違いがあるため、制作するジュエリーに合わせて造形方法を選ぶことが重要です。
ここでは、それぞれの造形方法の特徴と違いについて解説します。
❏ 光造型とは
光造形は、3Dプリンターを使用して液体状の紫外線硬化樹脂(レジン)にレーザーやUVライトを照射し、1層ずつ硬化させながら立体を作る造形方法です。
CADで作成したモデリングデータを高精度に再現できることが大きな特徴で、細かなディテールや複雑な構造表現を得意としています。
CADで作成したモデリングデータを高精度に再現できることが大きな特徴で、細かなディテールや複雑な構造表現を得意としています。
光造形は、3Dプリンターを使用して液体状の紫外線硬化樹脂(レジン)にレーザーやUVライトを照射し、1層ずつ硬化させながら立体を作る造形方法です。
CADで作成したモデリングデータを高精度に再現できることが大きな特徴で、細かなディテールや複雑な構造表現を得意としています。
CADで作成したモデリングデータを高精度に再現できることが大きな特徴で、細かなディテールや複雑な構造表現を得意としています。
例えば、
・細い装飾
・複雑な透かしデザイン
・有機的な曲面
・入り組んだ立体構造 など、切削では難しい形状も造形することが可能
・細い装飾
・複雑な透かしデザイン
・有機的な曲面
・入り組んだ立体構造 など、切削では難しい形状も造形することが可能
また、データをそのまま出力できるため、CAD上で設計した形状を忠実に確認しやすいというメリットもあります。
一方で、ワックス造形と比較すると、造形後に削ったり加工を加える自由度は低く、設計段階で完成形に近づけておく必要があります。
そのため、光造形は"高精度な再現性"を重視した造形方法と言えます。
また、データをそのまま出力できるため、CAD上で設計した形状を忠実に確認しやすいというメリットもあります。
一方で、ワックス造形と比較すると、造形後に削ったり加工を加える自由度は低く、設計段階で完成形に近づけておく必要があります。
そのため、光造形は"高精度な再現性"を重視した造形方法と言えます。
一方で、ワックス造形と比較すると、造形後に削ったり加工を加える自由度は低く、設計段階で完成形に近づけておく必要があります。
そのため、光造形は"高精度な再現性"を重視した造形方法と言えます。
❏ ワックス造形とは
切削機を使用して作るワックス造形は、ワックス素材を削り出して立体を作る造形方法です。
実際に"削って形を作る"という工程になるため、造形後に手を加えやすいことが大きな特徴です。
実際に"削って形を作る"という工程になるため、造形後に手を加えやすいことが大きな特徴です。
例えば、
・裏抜き加工
・肉厚調整
・エッジの微修正
・着け心地の調整
・裏抜き加工
・肉厚調整
・エッジの微修正
・着け心地の調整
など、造形後に加工を行いながら完成度を高めることができます。
特に、シンプルなリングや厚みのあるデザインでは、ワックス段階で調整を行うことで軽量化やキャスト性の向上につなげることも可能です。
また、切削によって作られるため、面の美しさや滑らかなフォルム表現にも適しています。
特に、シンプルなリングや厚みのあるデザインでは、ワックス段階で調整を行うことで軽量化やキャスト性の向上につなげることも可能です。
また、切削によって作られるため、面の美しさや滑らかなフォルム表現にも適しています。
など、造形後に加工を行いながら完成度を高めることができます。
特に、シンプルなリングや厚みのあるデザインでは、ワックス段階で調整を行うことで軽量化やキャスト性の向上につなげることも可能です。
特に、シンプルなリングや厚みのあるデザインでは、ワックス段階で調整を行うことで軽量化やキャスト性の向上につなげることも可能です。
また、切削によって作られるため、面の美しさや滑らかなフォルム表現にも適しています。
キャスト性の違い
ジュエリーCADで作成したモデリングデータを実際に金属へとキャストする場合、造形方法によって鋳造時の安定性が変わることがあります。特に、切削機で作るワックス造形は、昔ながらの鋳造用ワックス素材を使用しているため、比較的キャスト性が良いという特徴があります。
一方で、光造形は非常に高精度な形状表現が可能ですが、樹脂素材特有の影響により、形状によっては鋳造時の負荷が大きくなる場合があります。
そのため、キャストの安定性や仕上がりを重視する場合は、ワックス造形を選択するケースも多くあります。
一方で、光造形は非常に高精度な形状表現が可能ですが、樹脂素材特有の影響により、形状によっては鋳造時の負荷が大きくなる場合があります。
そのため、キャストの安定性や仕上がりを重視する場合は、ワックス造形を選択するケースも多くあります。
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ここで問題になるのが、切削ができないデザインです。
ここで問題になるのが
切削ができないデザインです。
切削ができないデザインです。
ワックス造形は、回転する切削刃で素材を削りながら形を作るため、切削刃が入り込めない複雑な構造は加工が難しくなります。
例えば、裏抜き、指輪の内側に石座や文字を入れたデザイン、細くて深い形状などは、切削できません。
例えば、裏抜き、指輪の内側に石座や文字を入れたデザイン、細くて深い形状などは、切削できません。
ワックス造形は、回転する切削刃で素材を削りながら形を作るため、切削刃が入り込めない複雑な構造は加工が難しくなります。
例えば、裏抜き、指輪の内側に石座や文字を入れたデザイン、細くて深い形状などは、切削できません。
例えば、裏抜き、指輪の内側に石座や文字を入れたデザイン、細くて深い形状などは、切削できません。
裏抜きなどを施したジュエリーを作る場合は、光造形を選択するか、またはワックス造形を手作業で加工して金属にすることもできます。
CADのモデリングとワックスの技術があれば、ワックス造形で作れる形状の幅が広がります。
CADのモデリングとワックスの技術があれば、ワックス造形で作れる形状の幅が広がります。
裏抜きなどを施したジュエリーを作る場合は、光造形を選択するか、またはワックス造形を手作業で加工して金属にすることもできます。
CADのモデリングとワックスの技術があれば、ワックス造形で作れる形状の幅が広がります。
CADのモデリングとワックスの技術があれば、ワックス造形で作れる形状の幅が広がります。
ワックス造形を加工 ー 裏抜き ー
ワックス造形を加工
ー 裏抜き ー
ジュエリー制作では、ジュエリーの重量が重くなりすぎないように"裏抜き"という技法を使うことがあります。
裏抜きとは、リングの内側や見えにくい部分の金属をくり抜き、軽くする加工のことです。重量を調整できるだけでなく、着け心地の改善にも繋がります。
CADでリングなどをモデリングする段階から、裏抜きされた構造を設計することも可能です。ですが、ワックス切削で造形を作る場合、形状によっては加工が難しくなります。
そこで、まず裏抜きがされていない状態のCADデータを作り、ワックス切削でリングの造形を作成します。その後、完成したワックス造形に対して手作業で裏抜き加工を行うことで、裏抜きされたワックス造形を作ることができます。
実際にリングのワックス造形を加工して、裏抜きをしてみましたので、工程をご紹介します!
裏抜きとは、リングの内側や見えにくい部分の金属をくり抜き、軽くする加工のことです。重量を調整できるだけでなく、着け心地の改善にも繋がります。
CADでリングなどをモデリングする段階から、裏抜きされた構造を設計することも可能です。ですが、ワックス切削で造形を作る場合、形状によっては加工が難しくなります。
そこで、まず裏抜きがされていない状態のCADデータを作り、ワックス切削でリングの造形を作成します。その後、完成したワックス造形に対して手作業で裏抜き加工を行うことで、裏抜きされたワックス造形を作ることができます。
実際にリングのワックス造形を加工して、裏抜きをしてみましたので、工程をご紹介します!
ワックス造形に油性マジックなどを使って、裏抜きする箇所に印をつけます。
印を目安にして、ジルコニアロータリーバーでザックリと削ります。
細かい部分は、スパチュラを使って少しずつ削って整えます。
細かい部分は、スパチュラを使って少しずつ削って整えます。
削り過ぎてしまうと、キャスト不良の原因となるので、厚みを図ります。
ワックスが 1.5mm以上になるようにしておきます。
ワックスが 1.5mm以上になるようにしておきます。
手作業で裏抜きを行うことで、形状や厚みを確認しながら細かく微調整できるのが大きな特徴です。
CADに慣れていないと難しい「少しだけ軽くしたい」「強度を残しながら削りたい」といった繊細な調整も、実際にワックスを見ながら加工することで対応できます。
また、切削では加工できなかった複雑な裏抜き形状にも対応しやすく、デザイン性と実用性のバランスを取りながら仕上げられるのも、手作業ならではの魅力です。
また、切削では加工できなかった複雑な裏抜き形状にも対応しやすく、デザイン性と実用性のバランスを取りながら仕上げられるのも、手作業ならではの魅力です。
手作業で裏抜きを行うことで、形状や厚みを確認しながら細かく微調整できるのが大きな特徴です。
CADに慣れていないと難しい「少しだけ軽くしたい」「強度を残しながら削りたい」といった繊細な調整も、実際にワックスを見ながら加工することで対応できます。
また、切削では加工できなかった複雑な裏抜き形状にも対応しやすく、デザイン性と実用性のバランスを取りながら仕上げられるのも、手作業ならではの魅力です。
CADに慣れていないと難しい「少しだけ軽くしたい」「強度を残しながら削りたい」といった繊細な調整も、実際にワックスを見ながら加工することで対応できます。
また、切削では加工できなかった複雑な裏抜き形状にも対応しやすく、デザイン性と実用性のバランスを取りながら仕上げられるのも、手作業ならではの魅力です。
造形方法を選ぶ考え方
ジュエリー制作では、デザインや仕上げ方法に合わせて「光造形」と「ワックス切削」を使い分けることが大切です。
どちらもCADデータから造形を作る方法ですが、それぞれ得意な形状や特徴が異なります。
そのため、「どんなデザインを作りたいのか」「どのように仕上げたいのか」 を考えながら、最適な造形方法を選択していきます。
どちらもCADデータから造形を作る方法ですが、それぞれ得意な形状や特徴が異なります。
そのため、「どんなデザインを作りたいのか」「どのように仕上げたいのか」 を考えながら、最適な造形方法を選択していきます。
光造形が向いているケース
光造形は、液体状の樹脂を光などで硬化させながら立体を作る造形方法です。
細かいディテールや複雑な形状の再現性に優れており、CADデータを忠実に造形できることが大きな特徴です。
細かいディテールや複雑な形状の再現性に優れており、CADデータを忠実に造形できることが大きな特徴です。
・細かな装飾デザイン
・透かし模様のあるリング
・有機的な曲面デザイン
・複雑に入り組んだ立体構造
・切削工具が入り込めない形状
・CADデータをそのまま再現したい場合
・透かし模様のあるリング
・有機的な曲面デザイン
・複雑に入り組んだ立体構造
・切削工具が入り込めない形状
・CADデータをそのまま再現したい場合
特に、ワックス切削では加工が難しい複雑な構造でも、一体で造形できることが光造形の強みです。
デザイン性を重視したジュエリー制作では、非常に相性の良い造形方法といえます。
デザイン性を重視したジュエリー制作では、非常に相性の良い造形方法といえます。
ワックス切削が向いているケース
ワックス切削は、専用のワックス素材を機械で削り出して造形する方法です。
光造形に比べると複雑な形状には制限がありますが、鋳造性の安定や後加工のしやすさに優れています。
光造形に比べると複雑な形状には制限がありますが、鋳造性の安定や後加工のしやすさに優れています。
・シンプルなリングデザイン
・厚みのあるジュエリー
・重量感を調整したいデザイン
・後から裏抜き加工をしたい場合
・手作業で仕上げながら完成度を高めたい
・強度や実用性を重視したい場合
・厚みのあるジュエリー
・重量感を調整したいデザイン
・後から裏抜き加工をしたい場合
・手作業で仕上げながら完成度を高めたい
・強度や実用性を重視したい場合
鋳造用ワックス素材を使用するため、鋳造時のトラブルが比較的少なく、安定したキャストにつながりやすいことも特徴です。
さらに、造形後に手作業で加工できるため、細かな調整を加えながら制作を進めることができます。
さらに、造形後に手作業で加工できるため、細かな調整を加えながら制作を進めることができます。
ジュエリー制作では、ひとつの造形方法だけが正解というわけではありません。
「複雑なデザイン表現を優先するのか」「鋳造性や後加工を重視するのか」によって、最適な造形方法は変わります。
それぞれの特徴を理解し、デザインや制作工程に合わせて使い分けることで、より完成度の高いジュエリー制作につながります。
「複雑なデザイン表現を優先するのか」「鋳造性や後加工を重視するのか」によって、最適な造形方法は変わります。
それぞれの特徴を理解し、デザインや制作工程に合わせて使い分けることで、より完成度の高いジュエリー制作につながります。
裏抜きなどを施したジュエリーを作る場合は、光造形を選択するか、またはワックス造形を手作業で加工して金属にすることもできます。
CADのモデリングとワックスの技術があれば、ワックス造形で作れる形状の幅が広がります。
CADのモデリングとワックスの技術があれば、ワックス造形で作れる形状の幅が広がります。
ジュエリーができるまでの流れを学ぶ
ジュエリーができるまでの
流れを学ぶ
CADジュエリー制作では、「どの造形方法を選ぶか」によって、完成するジュエリーの仕上がりや制作工程が大きく変わります。
光造形には複雑なデザインを忠実に再現できる強みがあり、ワックス切削には後加工や裏抜き調整のしやすさという魅力があります。大切なのは、それぞれの特徴を理解し、「どんなジュエリーを作りたいのか」に合わせて最適な方法を選択することです。
デザイン性・実用性・加工性まで含めて考えることで、より完成度の高いジュエリー制作につながります。
光造形には複雑なデザインを忠実に再現できる強みがあり、ワックス切削には後加工や裏抜き調整のしやすさという魅力があります。大切なのは、それぞれの特徴を理解し、「どんなジュエリーを作りたいのか」に合わせて最適な方法を選択することです。
デザイン性・実用性・加工性まで含めて考えることで、より完成度の高いジュエリー制作につながります。
LaVagueジュエリースクールでは、CADモデリングだけでなく造形後の加工など、実際のジュエリー制作工程まで学ぶことができます。
デジタル技術と手作業の両方を組み合わせながら、理想のジュエリー制作を目指していきましょう。
デジタル技術と手作業の両方を組み合わせながら、理想のジュエリー制作を目指していきましょう。
取材した講師:竹田智美
コンテンツを作成した講師:竹田智美
デザインの専門学校でグラフィックデザインを学び、前職ではメンズファッションアイテムのデザイナーとして実績を積みながら、LaVagueで生徒としてジュエリーメイキングを学ぶ。その後、その実績と人柄が評価されLaVagueでCAD講師をしている。
