彫金とCADで広がる表現。
フィレンツェ留学からブランドへ。
彫金とCADで広がる表現。
フィレンツェ留学からブランドへ。
技術を身につけたあと、自分らしい表現を見つけ、それを仕事やブランド活動へとつなげていくことは、多くの作り手にとって一つの目標ではないでしょうか。
今回お話を伺ったのは、ジュエリーブランド「PONTERIA(ポンテリア)」を手がける小池里奈さんです。
ラヴァーグで彫金とジュエリーCADを学び、イタリア・フィレンツェへ留学されました。
現地で伝統的なジュエリー技法を修得し、帰国後も学びを重ねながら、フィレンツェで培われた緻密な装飾技術を活かして、自分ならではのジュエリー表現を追求しています。
ラヴァーグで身につけた基礎技術は、どのように海外での学びにつながり、自分らしいブランド表現へと発展していったのか。
小池さんの歩みからは、ジュエリー制作の技術を学ぶことが、海外への挑戦や自分ならではのブランドづくりへとつながる可能性が見えてきます。
今回は、フィレンツェ留学を実現するまでの道のりや、現地で出会った技術と人々、ジュエリーCADを取り入れた制作の工夫、そして「PONTERIA」に込めた思いについてお話しいただきました。
ぜひ、最後までお楽しみください!
今回お話を伺ったのは、ジュエリーブランド「PONTERIA(ポンテリア)」を手がける小池里奈さんです。
ラヴァーグで彫金とジュエリーCADを学び、イタリア・フィレンツェへ留学。
現地で伝統的なジュエリー技法を習得し、帰国後も学びを重ねながら、自分ならではのジュエリー表現を追求しています。
ラヴァーグで身につけた技術は、どのように海外での学びや、独自のブランドづくりにつながっていったのでしょうか。
今回は、フィレンツェでの経験やジュエリーCADを活用した制作の工夫、そして「PONTERIA」に込めた思いについて、小池さんにお話を伺いました。
ぜひ、最後までお楽しみください!
留学を目指しジュエリー制作を学ぶ
留学を目指して
ジュエリー制作を学ぶ
-- 小池さんがラヴァーグに見学にいらした際に、ジュエリー職人に憧れて目指されていたとのことですが、それはどのようなきっかけだったのでしょうか?
祖父が陶芸家だった影響もあり、幼い頃から職人やモノづくりに携わる仕事へ自然と憧れを抱いていました。
ジュエリー職人を本格的に目指すきっかけとなったのは、大学時代の時間を使って独学で始めたレジンアクセサリー作りです。
最初は趣味としての手仕事でしたが、友人とのご縁で下北沢のショップに委託販売として作品を置かせていただく機会に恵まれました。
この経験で、自分が手作業で生み出した作品が誰かのおしゃれや日常を彩ることができる喜びを知りました。
同時期に手作りジュエリー工房でのアルバイトを始めたことで本格的な金工の世界と出会い、ジュエリー制作に関わる仕事がしたいと思うようになりました。
-- 大学時代に始めたレジンアクセサリーの制作や、作品を委託販売された経験が、ジュエリー制作の道へ進むきっかけになったのですね!
それまでレジンアクセサリーを制作していた経験が、アピールポイントになったのだと思います。
採用後は研修を受け、金属を叩く技術や道具の使い方など、本当に基本的なことから一つひとつ学びました。
工房では立って作業を行い、お客様の目の前で、ジュエリーを制作し、研磨機で磨いてお渡しするまでの流れを、研修を通して少しずつ覚えていきました。
実際に現場に立ったときは、とても緊張しましたし、初めは怖かったです(笑)
小池さんが目指していたジュエリー職人像や、憧れていた職人さんはいましたか?
小池さんが目指していたジュエリー職人像や、憧れていた職人さんはいましたか?
フィレンツェに留学されていた先輩が、Instagramで日常の様子を発信されていて、それを見ていたことが大きかったです。
女性が手に職をつけて働く姿に魅力を感じましたし、実際の生活を見ても、プライベートと仕事を両立しながら働けるのは素敵だなと思いました。
最終的には、その先輩が通っていた学校に面接に行ったので、身近に憧れる先輩がいたことは、自分の進路を考えるうえで大きなきっかけになりました。
フィレンツェに留学されていた先輩が、Instagramで日常の様子を発信されていて、それを見ていたことが大きかったです。
最終的には、その先輩が通っていた学校に面接に行ったので、身近に憧れる先輩がいたことは、自分の進路を考えるうえで大きなきっかけになりました。
そのため、短い期間で並行してやらなければならないことが多く、決まった時間割や全日制のスクールに通うのはスケジュール的に難しい状況でした。
ラヴァーグは自分のライフスタイルに合わせてスケジュールを組めるフレキシブルな通い方ができるという点、また集中的に受講すれば、限られた1年間という準備期間の中でも彫金の総合コースを修了できる環境が整っていたことが決め手でした!
一方でラヴァーグは、作業の質はもちろん、『 なぜその工程が必要なのか 』という理由や背景までじっくり深く掘り下げて学べる環境でした。
現場で培った実践的なスピード感と、スクールで得た本質的な理解の両方が揃ったことで、ものづくりに対する知識と技術がより確かなものになったと感じています。
ラヴァーグでは、『 なぜ失敗したのか、どう改善すべきか 』を先生方にすぐ相談できる環境だったため、熱のコントロールや構造の理屈をしっかり理解して分析することができました。
理屈を頭で理解した上で課題を繰り返し実践し、適切な動作が感覚として体に染み込んだことで、自信を持って乗り越えられるようになりました。
これから海外留学を目指す方に、留学前にこれだけは身につけておいた方が良いと思うことはなんですか?
これから海外留学を目指す方に、留学前にこれだけは身につけておいた方が良いと思うことはなんですか?
言語はもちろん大切ですが、ジュエリー制作に関しても、基本的な技術は一通り、簡単にでも学んでおくことをおすすめします。
せっかく海外で学ぶのであれば、日本でもできることに時間を使うのは、少しもったいないと感じるんです。
例えば、ヤスリで形を整えたり、金属を切ったりといった基本的な作業は、日本にいる間に経験しておくといいと思います。
限られた留学期間だからこそ、事前に基礎を身につけておくことで、現地で学べることや挑戦できることの幅も変わってくると思います。
ラヴァーグで基礎を学んでから海外に挑戦することにも、大きな意味があったのだと感じました。
ラヴァーグで基礎を学んでから海外に挑戦することにも、大きな意味があったのだと感じました。
留学前に学んだ彫金の基礎とジュエリーCADを活かした制作
留学前に学んだ彫金の基礎と、
ジュエリーCADを活かした制作
現地の授業は基本的にイタリア語か英語で行われますが、ラヴァーグで磨きや糸鋸の使い方、石留めの構造や理屈を日本語でしっかり理解できていたおかげで、100%言葉が聞き取れなくても「今この工程や理屈について話しているな」とニュアンスで正しく推測することがで きました。
基礎知識という土台があったからこそ、言葉の壁を乗り越えて授業についていけました。
海外留学という挑戦を目前にして不安も多かった中で、先生方の親身なアドバイスのおかげで安心して渡航することができました。
そして、フィレンツェの学校では、素材となる金属板はなく、SV925(シルバー)を計量して金属に溶解するところからすべて手作業で行うんです。
そして、フィレンツェの学校では、素材となる金属板はなく、SV925(シルバー)を計量して金属に溶解するところからすべて手作業で行うんです。
そのことを知らなかったんですが、ラヴァーグの先生から「一応持って行った方が良いかも」とアドバイスをいただいて、用意しておいたら本当に助かりました!
-- 実際にフィレンツェで学ぶ中で、「ラヴァーグでこの技術や知識を学んでおいてよかった!」と特に感じた具体的な場面はありましたか?
石留めの説明は専門的で複雑なことも多く、現地の授業でも、何を説明されているのか理解するのが難しい場面があったんです。
イタリアの方にとって英語は第二言語ですし、私にとっても第二言語だったので、お互いにうまく理解できないことも多かったです。
さらに、彫金に関する専門用語はイタリア語なので、理解するのが難しかったです。
日常会話で使うような言葉ではなく、「ヤスる」といった専門的な用語になると、最初は本当にわかりませんでした。
ただ、先生が実際に作業を見せてくださるので、それを見ながら「きっとこういうことを言っているんだな」と、少しずつ理解できるようになりました。
例えば、石留めでも「石よりもう少し深く」といった説明をされているのかな、と、実際の作業と照らし合わせながら推測できるようになったんです。
生徒さん同士で教え合ったりもありましたか?
そして、いろんな国から学びに来ていたので、イタリア人だけではなく、アメリカとかインド、台湾、あとヨーロッパ系のドイツやフランスとか、本当に世界各国から集まっていました。
そのため、イタリア語が話せない方も多く、英語が共通言語になっていました。
さらにジュエリー制作未経験で学びに来ている子もいて、"石を留めるとは?"、"爪って何?"と、留め方の仕組みを知らないので「本当にわからない」と戸惑っていました。
私は、石を留めるにはどのくらいの高さや長さが必要なのかといった基礎をラヴァーグで学んでいたので、「先生は、もう少し深くしてって言ってると思う」という感じで、お互いにわかることを教え合いながら、授業を進めていました。
-- 小池さんはジュエリーCADも受講されていましたが、そのきっかけは?
先生に相談したときに、「休学できるから、今からCADを始めても大丈夫だよ」と教えていただいて、それなら挑戦できるかなと思いました。
実は、iPadで使うCADと、パソコンで使うRhinocerosのどちらを学ぶかも迷っていました。
先生に相談したときに、「休学できるから、今からCADを始めても大丈夫だよ」と教えていただいて、それなら挑戦できるかなと思いました。
実は、iPadで使うCADと、パソコンで使うRhinocerosのどちらを学ぶかも迷っていました。
ただ、「RhinocerosのCADができるようになると、作れるものの幅がかなり広がるよ。
まずはRhinocerosを学んで、iPadで使うCADもやりたいと思ったら、後から追加することもできるから」とアドバイスをいただきました。
それを聞いて、まずはRhinocerosのCADを学んでみようと決めたんです。
ただ、「RhinocerosのCADができるようになると、作れるものの幅がかなり広がるよ。まずはRhinocerosを学んで、iPadで使うCADもやりたいと思ったら、後から追加することもできるから」とアドバイスをいただきました。
それを聞いて、まずはRhinocerosのCADを学んでみようと決めたんです。
フィレンツェの学校にCADのクラスもありましたが、難易度が高く、英語で学ぶのはさらに難しいと感じたので、受講していませんでした。
ただ、実際にそのクラスを受講している生徒たちが、フィレンツェならではのスタイルのジュエリーをCADでモデリングしているのを見かけて、作り方を聞いたり、「日本のスクールではこういう風に設計していたよ」と情報交換やコミュニケーションが取れたので、学んでおいて本当に良かったと感じています。
そして、フィレンツェの学校で、金属を溶解するところから手作業で制作する中で、「CADを使えばもっと効率的に制作できるはず」と実感し、渡航してからラヴァーグのiPadCADを受講しました。
渡航後もラヴァーグのiPadCAD講座を受講されていたとは、留学中も学びを深めていたのですね!
一方で、私は現地で彫金の技術を学んでいる途中でしたが、CADは少し学んでいたので、CADなら透かしのデザインくらいは作れるかもしれないと思い、知っていることをお互いに教え合ったりしながら、一緒に作品を制作したのがとても楽しかったです!
一方、Rhinocerosは、数値やロジックに基づいて正確な指示を出しながら、精密に形状を組み立てていくことができるので、プログラミングに近い感覚もあり、細かな寸法や構造をコントロールしながら、狙い通りの形を作り込める点が大きな特長だと感じています。
iPad CADの直感的な操作性も魅力的ですが、複雑なデザインや細部までこだわったジュエリーを、精度を保ちながら設計できることは、Rhinocerosならではの強みだと思います。
フィレンツェの技術は非常に工程が多く、すべてを手作業で行うと数ヶ月かかってしまいます。
こんな感じで手彫りをしていくのですが、手彫りならではの繊細な表情はCADだけでは作れません。
ベースとなる土台の造形をCADで効率化することで、一番こだわりたい細工や仕上げの手作業にじっくり時間をかけることができるんです。
フィレンツェの技術は非常に工程が多く、すべてを手作業で行うと数ヶ月かかってしまいます。
ベースとなる土台の造形をCADで効率化することで、一番こだわりたい細工や仕上げの手作業にじっくり時間をかけることができるんです。
CADと彫金、両方の強みと弱みを理解できたことで、効率性とフィレンツェの手仕事を融合させたハイブリッドな制作プロセスを確立できたことです。
CADだけではデザインが均一になりすぎたり、繊細なデザインにするには造形上の限界があります。
逆に手作業だけでは完璧な設計をするには膨大な時間がかかります。
両方の強みを活かし、CADで正確な骨組みや寸法を構築し、最後に手仕事でしか出せない繊細な質感や表現を注ぎ込むという、無駄のない作品作りが可能になりました。
-- CADと彫金、それぞれの強みを活かすことで、効率よく制作しながら、手仕事ならではの繊細な表現も追求できるのですね!
技術を組み合わせることで、制作の幅も広がったと感じました。
ラヴァーグとフィレンツェの学校との違い
ラヴァーグとフィレンツェの
学校との違い
その繊細な手仕事の美しさに深い衝撃を受け、彫金を始める前からずっと強い憧れを抱いていました。
留学に関しては当初、カナダなどで交換留学をしようかなと考えていたんです。
しかし大学時代に、コロナ禍と重なったことで在学中の留学は一度断念しました。
その間に手作りのアクセサリー制作や、ジュエリー工房でのアルバイト経験を通して、モノづくりの魅力に引き込まれていきました。
卒業を迎えるタイミングで『 やはりあの本場の技術を学びたい 』という想いが強く、 『 ここで諦めたら一生後悔するな 』と思い、思い切って大学卒業後にイタリアへ渡る決断をしました。
糸ノコで地金を切り抜く「透かし」を施し、残した部分には彫り留めや繊細な西洋彫りをあしらう。
余すことなく全ての地金に職人の技が加えられているため、表面はもちろん、裏側やどの角度から見ても隙のない美しさが魅力です。
なので、憧れの先輩とフィレンツェ彫りのきっかけとなったデザイナーさんが通っていた学校に行くことを決意しました!
その学校には、日本人のアシスタントの方がいらっしゃり、日本語でコミュニケーションが取れると、日本の方から人気の学校でもありました。
素敵な出会いとご縁が重なりましたね!
ラヴァーグは明確な課題が用意されていて、この課題を通して何の技術を習得するかという目的がとても明確です。
ゴールまでの全体像を見通せるので、学んでいる側としてはひとつクリアするごとに確実に成長しているという実感と安心感を持って進めることができました。
渡航前の準備としても非常に心強いシステムだったと感じています。
一方で、私が通っていたフィレンツェの学校は、非常に自由度が高い環境でした。
最初に最小限の基礎課題をクリアした後は、次は自分がどんな作品を作りたいかを自分で決め、先生に自分から交渉して話し合って進めていく授業スタイルでした。
デザインのリサーチから始まり、『 どう制作するのか 』『 そもそも実現可能な構造なのか 』を自分で考え、先生と議論しながら作り上げていくため、自ら課題を生み出すような実践力が鍛えられました。
フィレンツェの学校とラヴァーグの違いは、カリキュラムの構造と自由度にあると感じます。
ラヴァーグは明確な課題が用意されていて、この課題を通して何の技術を習得するかという目的がとても明確です。
ゴールまでの全体像を見通せるので、学んでいる側としてはひとつクリアするごとに確実に成長しているという実感と安心感を持って進めることができました。
渡航前の準備としても非常に心強いシステムだったと感じています。
最初に最小限の基礎課題をクリアした後は、次は自分がどんな作品を作りたいかを自分で決め、先生に自分から交渉して話し合って進めていく授業スタイルでした。
デザインのリサーチから始まり、『 どう制作するのか 』『 そもそも実現可能な構造なのか 』を自分で考え、先生と議論しながら作り上げていくため、自ら課題を生み出すような実践力が鍛えられました。
私は植物をモチーフにしたスタンダードなデザインを選びましたが、何をモチーフにするかは自由でしたね。
インド出身のクラスメイトは、自分で画像を探してきて、蛇をモチーフに制作していました。
他にも、モナリザを描いている人や、好きな絵本の挿絵をモチーフにしている人もいました。
フィレンツェの有名なポンテ・ヴェッキオ橋をモチーフにしている人もいましたが、結構難しいんですよ!
植物のような有機的なモチーフは、多少形が歪んでも自然に見えますが、橋のように直線や形がはっきりと決まっているものは、少しでも形が崩れると目立ちやすいんです。
基本となる技術はみんな同じですが、自分が作りたいデザインを持ち込んで制作することも認められていたんです。
私は植物をモチーフにしたスタンダードなデザインを選びましたが、何をモチーフにするかは自由でしたね。
他にも、モナリザを描いている人や、好きな絵本の挿絵をモチーフにしている人もいました。
フィレンツェの有名なポンテ・ヴェッキオ橋をモチーフにしている人もいましたが、結構難しいんですよ!
植物のような有機的なモチーフは、多少形が歪んでも自然に見えますが、橋のように直線や形がはっきりと決まっているものは、少しでも形が崩れると目立ちやすいんです。
基本となる技術はみんな同じですが、自分が作りたいデザインを持ち込んで制作することも認められていたんです。
なので、とにかく練習をしました。
週5日通っていて、基本の授業は午前中だけなんですけど、午後は「フリーオープンスタジオ」のような時間がありました。
ラヴァーグのフリーコースのような感じで、別途料金を払って自由に制作ができるんです。
午前中の授業で取り組んだことを、そのまま続けて制作してもよかったので、私はその時間も活用していました。
午後の自由制作では先生に質問することはできませんでしたが、それでも、朝9時から夕方17時まで制作に取り組んでいました。
修業のような毎日で、とにかく手を動かし続けて、毎日やることに追われているうちに、自然と身についていった、という感じです。
なので、とにかく練習をしました。
週5日通っていて、基本の授業は午前中だけなんですけど、午後は「フリーオープンスタジオ」のような時間がありました。
ラヴァーグのフリーコースのような感じで、別途料金を払って自由に制作ができるんです。
午後の自由制作では先生に質問することはできませんでしたが、それでも、朝9時から夕方17時まで制作に取り組んでいました。
修業のような毎日で、とにかく手を動かし続けて、毎日やることに追われているうちに、自然と身についていった、という感じです。
明確な卒業課題が決まっているわけではないのですが、私の場合は帰国の日が決まっていて、制作できる期間も3か月ほどしかなかったんです。
なので、どうしても蜂の巣の作品を作れるようになって帰りたいという思いがありました。
そこで、今の自分に何が作れるのかを考えながら、学校の卒業生の作品集を見て『 これならできるかもしれない 』と思う作品を探しました。
先生に「これなら3か月で制作できますか? 」と相談して「ここは少し難しいから、省いた方がいいね」とアドバイスをいただきながら、実現できる形に調整して制作を始めたので、限られた時間の中で何を作るか、どこまで実現できるかを一番考えた作品になります。
完成させたいという気持ちも強かったので、時間が迫る中で悩みながら進めていきました。
そんなとき、現地の先生がいつも優しく「 piano piano (ゆっくり、ゆっくり) でいいんだよ 」と声をかけてくださったのが深く心に残っています。
東京で過ごしていると、無意識のうちに効率やスピード感を求めて動いてしまいがちです。
ですが、イタリアの職人たちから焦らず、ひとつひとつの工程に丁寧に向き合い、モノづくりそのものを楽しむことの大切さを教わり、手仕事に対する姿勢そのものが大きく変化するきっかけになりました。
また、ミラノ創業のジュエリーブランド『 Buccellati (ブチェラッティ) 』で職人をされていた、巨匠ともいえる先生から透かしの技術を教わることができたのも、とても光栄な経験でした。
そんなとき、現地の先生がいつも優しく「 piano piano (ゆっくり、ゆっくり) でいいんだよ 」と声をかけてくださったのが深く心に残っています。
ですが、イタリアの職人たちから焦らず、ひとつひとつの工程に丁寧に向き合い、モノづくりそのものを楽しむことの大切さを教わり、手仕事に対する姿勢そのものが大きく変化するきっかけになりました。
また、ミラノ創業のジュエリーブランド『 Buccellati (ブチェラッティ) 』で職人をされていた、巨匠ともいえる先生から透かしの技術を教わることができたのも、とても光栄な経験でした。
特に思い出深いのは『 透かし 』の技術です。
ラヴァーグの彫金総合コースで初めて糸ノコを使って大きな透かし課題に取り組んだとき、時間をかけて仕上げたのを覚えています。
そこからイタリアで練習を重ね、留学先の最終課題では髪の毛一本分の地金を残すほど細密な、蜂の巣模様の透かしを完成させることができました。
イタリアの学校は、基礎を細かく教えてもらうというより、自分から質問しないと教えてもらえないこともありました。
そういう意味では、ラヴァーグのように課題が用意されていて、段階的に学べる環境は、初心者の方にとってすごく良いと思います。
一方で、自分で考えて実践する力がなければ、自分のブランドを立ち上げたり、その先に進んだりすることは難しいと思います。
だからこそ、基礎を学ぶことも、自分で考えて発展させることも、どちらも必要だと感じました。
そして、何より大切なのは、常に学び続けることだと思います。
基礎を学んでいる段階でも『 もしこれが失敗したらどうするんだろう 』と、その先のことまで考えながら取り組むことで、成長につながるのではないでしょうか。
今できることだけで終わらせず、常に次の段階を考えながら学び続けることが大切だと感じています。
イタリアの学校は、基礎を細かく教えてもらうというより、自分から質問しないと教えてもらえないこともありました。
そういう意味では、ラヴァーグのように課題が用意されていて、段階的に学べる環境は、初心者の方にとってすごく良いと思います。
だからこそ、基礎を学ぶことも、自分で考えて発展させることも、どちらも必要だと感じました。
そして、何より大切なのは、常に学び続けることだと思います。
基礎を学んでいる段階でも『 もしこれが失敗したらどうするんだろう 』と、その先のことまで考えながら取り組むことで、成長につながるのではないでしょうか。
今できることだけで終わらせず、常に次の段階を考えながら学び続けることが大切だと感じています。
海外で初めて挑んだ出展イベント
海外で初めて挑んだ
出展イベント
『 自分の作品を並べ、イタリア現地の方と直接言葉を交わしながら接客できる絶好の機会だ! 』と感じ、思い切って参加を決めました。
日本文化紹介のブースをお手伝いしながら、その一角に自分が制作したリングを少し並べて、販売しました。
当時は普段の学校生活や買い物くらいでしか現地の人と話す機会がなく、不特定多数の方に向けてのコミュニケーションは本当に緊張しました。
イタリア語で接客は、相手の話すスピードも速く、なかなか難しかったです。
イベントに同じ学校の友人が来てくれることもあり、その際に日本の文化についてきちんとお話しできたのは良かったです!
イタリアでは、リングに槌目を施したデザインは珍しく、友達から「ジャパニーズスタイルだね!」って言って、商品を買ってくれました。
友人とは英語でのやりとりにはなりましたが、相手としっかりコミュニケーションを取れたことは、良い経験になりましたね。
作品は盗難などのリスクを考慮すると、普段学んでいる豪華なフィレンツェジュエリーを持ち込むわけにはいきませんでした。
そのため作品自体はシンプルで手にとりやすいものにしつつ、現場での実演とコミュニケーションにこだわりました。
具体的には、ブースで『 その場でリングのサイズ調整ができます 』と打ち出し、金槌でカンカンと音を立ててサイズを直す工程をお見せしました。
その作業音自体が通りかかる人たちの目を引くパフォーマンスになり、足を止めてもらう良いきっかけを作ることができました。
同じジュエリー学校の友人が応援に駆けつけてくれて、接客の合間に折り紙を教えたり、留学中の様子を更新していたInstagramのフォロワーさんや知り合いが見に来てくれたりと、本当に心強かったです。
中でも一番嬉しかったのは、下宿先の大家さんが見に来てくれて、実際に私のリングを購入してくださったことです。
イベントでは、日本人アシスタントの方が制作した作品と、私が制作した作品を半分ずつ、同じ場所に並べて販売していたんです。
大家さんから「どれがリナの作品なの?」と聞かれたので、「この辺りが私の作品だよ」と伝えたら、いくつかのデザインを見て「これが好き」と言って、自分がデザインした作品を気に入って選んでもらえたことが、とても嬉しかったです!
自分の手で作ったものが、身近で支えてくれた現地の方の手に渡った瞬間の喜びと感動は、今でも鮮明に覚えています。
同じジュエリー学校の友人が応援に駆けつけてくれて、接客の合間に折り紙を教えたり、留学中の様子を更新していたInstagramのフォロワーさんや知り合いが見に来てくれたりと、本当に心強かったです。
イベントでは、日本人アシスタントの方が制作した作品と、私が制作した作品を半分ずつ、同じ場所に並べて販売していたんです。
大家さんから「どれがリナの作品なの?」と聞かれたので、「この辺りが私の作品だよ」と伝えたら、いくつかのデザインを見て「これが好き」と言って、自分がデザインした作品を気に入って選んでもらえたことが、とても嬉しかったです!
自分の手で作ったものが、身近で支えてくれた現地の方の手に渡った瞬間の喜びと感動は、今でも鮮明に覚えています。
大家さんは革の手袋屋さんもされている方なんです。
購入してくださったリングもですが、帰国したくらいのときにメッセージが届いて、お店の鏡越しに、購入したジュエリーを身につけた写真を送ってくださり、「すごく綺麗だよ」ってとても喜んでくれてて、私もすごく嬉しかったです!
購入してくださったリングもですが、帰国したくらいのときにメッセージが届いて、お店の鏡越しに、購入したジュエリーを身につけた写真を送ってくださり、「すごく綺麗だよ」ってとても喜んでくれてて、私もすごく嬉しかったです!
手がけたジュエリーを身につけて喜んでくださるのは、とても嬉しい経験になりましたね!
ブランドを立ち上げようと思ったきっかけ
ジュエリーブランドを
立ち上げたきっかけ
-- ジュエリー制作の技術を身につけた今、ものづくりに対する考え方や、これからの目標に変化はありましたか?
無事に留学を果たし、ブランドをオープンさせた現在の目標は、『 作ること 』から『 ブランドをいかに長く大切に育てていくか 』という次のステージへとステップアップしたと感じています。
予算の管理や職人さんとの連携、CADを活用した効率的な工程設計まで、事業全体の数字や仕組みを捉えた上でモノづくりに向き合えるようになったことが、自分の中での一番の変化だと感じています。
しかし、日本国内でフィレンツェの伝統技法を活かせるブランドや工房は非常に限られており、そもそもジュエリー職人自体の求人も少ないという現実に直面してしまったんです。
当時は、自分の学びをどう仕事に結びつけるべきか、かなり悩みました。
そんな時、イタリアの学校でお世話になった日本人の方々と帰国後に再会する機会があり、「せっかくフィレンツェで技術を学び、まだ若さやエネルギーもあるんだから、自分のブランドに挑戦してみたら?」と背中を押していただき、挑戦してみることにしました。
そうした選択肢がある中で、『 自分のブランドに挑戦してみよう! 』と気持ちが固まったきっかけは何だったのでしょうか?
例えば、彫りの仕事に就けばずっと彫りを担当し、CADならCAD、石留めなら石留めと、特定の技術を専門的に担当する働き方もあると聞きました。
もちろん、それぞれの技術を極める働き方もあると思いますが、私がやりたいのは、そういう形ではないのかもしれないと感じたんです。
そんなときに、周りの方々や親から「若いんだから、まだいろいろなことに挑戦できる。とりあえずやってみるのもいいと思うよ!」と言っていただいたことが、心に響きました。
帰国後、親や年上の方々からそうした言葉をかけてもらい、『 確かにそうだな 』と思えるようになりました。
同年代の友人たちは就職して働いている人が多かったので、『 自分はこんなことをしていていいのかな 』と不安になることもありました。
でも、人生経験を重ねた方々の言葉を聞いて、自分の状況を少し広い視野で捉えられるようになったんです。
あと、スウェーデン人の友人が日本に遊びに来たときに会う機会があったのですが、その子は私より年下なのに、「私は普通にブランドをやるから!」と、ごく自然に話していたんです。
その姿を見て、『 こんなに悩まなくてもいいのかもしれない 』と思えたことも、きっかけの一つでした。
ブランドに込めた想い
フィレンツェの伝統技術は本当に素晴らしく、それを守り日本に伝える先輩方や仲間たちを心から尊敬しています。
ただその一方で、同じ現地の学校で同じ伝統技法を学ぶからこそ、どうしてもデザインのベースや雰囲気が似てしまいやすいという現実もありました。
そのまま同じスタイルをなぞるだけでは価格競争に陥ってしまい、自分の個性が埋もれてしまうのではないかという懸念もある一方で、伝統の技術をどうアレンジするべきか深く悩みました。
フィレンツェの伝統技術は本当に素晴らしく、それを守り日本に伝える先輩方や仲間たちを心から尊敬しています。
ただその一方で、同じ現地の学校で同じ伝統技法を学ぶからこそ、どうしてもデザインのベースや雰囲気が似てしまいやすいという現実もありました。
そのまま同じスタイルをなぞるだけでは価格競争に陥ってしまい、自分の個性が埋もれてしまうのではないかという懸念もある一方で、伝統の技術をどうアレンジするべきか深く悩みました。
フィレンツェのジュエリーが地金を埋め尽くす『 足し算の美 』である一方、金属を切り抜く作業自体は地金を削り落とす『 引き算 』の工程 でもあります。
そこに、山水や一輪挿しのように空間そのものに意味を見出す日本古来の美意識を重ね合わせて考えました。
単にフィレンツェの技法を再現して、装飾を飾るのではなく、『 何もない空間(余白)をいかに美しく設計するか 』ということをテーマに してブランドを設計していきました。
ただ、ジュエリーに詳しくない方からすると、自分のブランド商品と他のブランド商品を見比べたとき、デザインが少し違うだけで似たようなものに見えてしまうのではないかと感じたんです。
『 自分ならではのスタイルを確立しなければ、価格競争になってしまうのではないか 』と、考えるようになりました。
例えば、フィレンツェ彫りのリングも、透かしのパターンには基本となる形があります。
同じようなデザインであれば、素材を10金にするなど、価格を抑えたものが選ばれる可能性もあります。
さまざまなブランドの作品を見る中で、同じことをするのであれば『 自分がそこに加わる意味はあるのだろうか 』と悩みました。
海外の方と日本の方とでもジュエリーの好みが異なるなと思ってて、日本に帰国後の電車の中で、華奢でシンプルなジュエリーをつけてる方がほとんどだったんです。
イタリアの方は、大きいモチーフのジュエリーを身につけている方が多かったので、国や文化によっても好みが変わることを実感しました。
なので、自分がブランドの商品を作るときは、フィレンツェの伝統技術をさりげなく取り入れたものにした方が、自分でも欲しいと思うデザインになると思ったんです。
そこから『 余白 』というヒントを得て、それを大切にすることで、自分らしいブランドの方向性を見つけることができました。
透かしなどのフィレンツェらしい要素は残しながら、装飾を凝縮するようなイメージです。
同じ型を使ったデザインでも、サイズを小さくすることで、よりコンパクトに仕上げてました。
伝統技法の魅力を生かしながら、デザインの一部を切り取ったり、装飾を小さくまとめたりすることで『 余白 』を生み出すことを大切にしています。
伝統的なデザインでは、このマーキスの形を重ね、その間に生まれる余白に石を入れるのが典型的なパターンです。
必ずしもすべてをマーキスで表現しなければならないわけではありませんが、基本的には、マーキスの形の重なりがフィレンツェ彫りの伝統的な透かしの形になっています。
その裏側は手作業で、ひし形か三角に裏抜きをするんです。
このリング形状の場合は、このままだと糸ノコで作業ができないので、一回半分に割って透かしを入れていきます。
その後にもう一度くっつけて、真円を出してから枠をくっつけています。
繊細な装飾を作るためには、細かな部分まで丁寧に形を整えることはもちろん、作品の形状に合わせて制作工程を工夫することも大切にしています。
商品作成において CADの必要性
商品作成において
CADの必要性
今、ちょうど制作しているリングがあるのですが、以前学校で作ったものは少し豪華すぎると感じたので、もう少し細身で、透かしの装飾も控えめにしたデザインを考えています。
まさに今制作を進めている新作の透かしリングで、CADのありがたみを痛感しています。
フィレンツェの透かし技法を施したリングは、幅が広く、全面に細密な装飾が一周巡るデザインになります。
そのため、一般的なリングの ように出来上がった1つの原型を伸ばしたり縮めたりしてサイズ調整するということが構造上できません。
本来なら、号数ごとに1から手作業で原型を作り直す必要があり、膨大な時間とコストがかかってしまいます。
フィレンツェ彫りのジュエリーは複数のパーツから作られているものが多くあります。
CADでベースの構造を設計できるからこそ、サイズごとに正確な骨組みデータを構築し、幅広いサイズ展開をお客様に提供することが可能になりました。
先日、自分なりに作り方を研究したところ、1つのモデルを40分ほどで作れるようにもなったんです。
これからフリーコースなども活用しながら、さまざまな号数を展開していけると思うので、ジュエリーCADを学んでいて本当に良かったと感じています!
一方で、小池さんはiPadCADも活用されていたと思いますが、実際にブランド作品のデザインや構造を形にする中で、精度や細かな調整など、iPadCADでは再現が難しいと感じた部分はありましたか?
一方で、小池さんはiPadCADも活用されていたと思いますが、実際にブランド作品のデザインや構造を形にする中で、精度や細かな調整など、iPadCADでは再現が難しいと感じた部分はありましたか?
Rhinocerosなら『 CageEdit 』などのコマンドを使って形状を膨らませることができます。
一方、iPadCADでは断面を作って、そこから面をグルっと張っていく方法になるんです。
丸い形状であれば問題ないのですが、例えばひし形のような形状をドーム状に膨らませようとすると、裏側の面の端に隙間ができてしまうんです。
実際に制作してみてできないことに気づき、結構致命的だなと思いました。
フィレンツェ彫りの作品づくりにおいてかなり重要な部分なので、やはりRhinocerosでないと対応が難しいのかなと思っています。
『PONTERIA』が
大切にしていること
ジュエリーブランド『PONTERIA』が大切にしていること
オンラインを中心とした展開をベースにしていますが、フィレンツェの技術や地金の質感、絶妙なサイズ感や着け心地を考えると、どうしても高価格帯のジュエリーをオンラインの画面上だけで決めていただくには限界があると感じていました。
そこで、ブランドの拠点として選んだ麻布十番のサロンを活用し、定期的に受注・販売会を開催する形の販売方法にしてみようと考えました。
特にフィレンツェに行ったときに感じたのですが、イタリアでは職人とお客様との対話をすごく大切にしているんです。
私が習っていた先生も、お客様とカフェなどで立ち話をしながら、「次はこんなものが欲しい」という希望に対して、「じゃあ、それを作ろう」というふうに制作につなげていました。
もちろん、量産品の中から好みのものを選ぶのもいいと思います。
特にフィレンツェに行ったときに感じたのですが、イタリアでは職人とお客様との対話をすごく大切にしているんです。
私が習っていた先生も、お客様とカフェなどで立ち話をしながら、「次はこんなものが欲しい」という希望に対して、「じゃあ、それを作ろう」というふうに制作につなげていました。
もちろん、量産品の中から好みのものを選ぶのもいいと思います。
私も、そうしたお客様との対話を大切にしながら、ジュエリーを作っていきたいと思っています。
また、自分にはCADの技術もあるので、それも活かしながら、お客様の希望を形にしていきたいと考えるようになりました。
先生の仕事への向き合い方を見たことが、そのきっかけになりました。
私も、そうしたお客様との対話を大切にしながら、ジュエリーを作っていきたいと思っています。
また、自分にはCADの技術もあるので、それも活かしながら、お客様の希望を形にしていきたいと考えるようになりました。
先生の仕事への向き合い方を見たことが、そのきっかけになりました。
当時は、イタリアがどんな場所なのかまったく想像がつかず、遠い国というイメージがあって、留学することにもすごく不安を感じていました。
そこで、学校を見学したり、現地の雰囲気を知ったりするために、一度旅行に行くことにしたんです。
ただ、留学に出発する直前だったので、「出発までには作れないかもしれません」とお伝えしたところ、「待っています」と言ってくださって。
結局、約2年も待っててくださったんです。
留学を終えて作品が完成したときにご連絡したら、実際に作品の中からリングを選んでいただけました!
10金で受注制作をしたのは、このリングが初めてなので、とっても嬉しかったです!
今後への展望
まだブランドを立ち上げて間もない時期ではありますが、まずは自分の作品や世界観を、お客様に直接見ていただける場所(サロンやEC)ができたということに、少しホッとしています。
立ち上げる前は『 本当に形になるだろうか 』という不安や頭の中での思考が多かったのですが、いざ場所ができたことで、思考が『 どうすればもっと作品の魅力を届けられるか 』という次の一歩へと前向きに変化しました。
これから定期的な展示会や受注会を重ねていく中で、課題も出てくると思います。
ですが、お客様と直接対話できる環境があるからこそ、その声を大切にしながら、ブランドと一緒に自分自身も成長していきたいと思っています。
立ち上げる前は『 本当に形になるだろうか 』という不安や頭の中での思考が多かったのですが、いざ場所ができたことで、思考が『 どうすればもっと作品の魅力を届けられるか 』という次の一歩へと前向きに変化しました。
ですが、お客様と直接対話できる環境があるからこそ、その声を大切にしながら、ブランドと一緒に自分自身も成長していきたいと思っています。
受注生産は、お客様をお待たせしてしまうことが申し訳ないと感じる一方で、その待ち時間も大切に活用できたらと考えています。
例えば、彫っている様子を動画に撮ってお送りしたり、鋳造が終わったタイミングでご連絡したり。
鋳造という工程自体をご存じないお客様も多いと思いますし、ジュエリーが完成するまでにどのくらいの時間や手間がかかるのか、なかなか伝わりにくい部分もあると思うんです。
だからこそ、お待ちいただいている間も、『 今、自分のためのジュエリーが作られているんだ 』と感じていただけるように、制作の過程をきちんとお伝えしたいと思っています。
受注生産は、お客様をお待たせしてしまうことが申し訳ないと感じる一方で、その待ち時間も大切に活用できたらと考えています。
鋳造という工程自体をご存じないお客様も多いと思いますし、ジュエリーが完成するまでにどのくらいの時間や手間がかかるのか、なかなか伝わりにくい部分もあると思うんです。
だからこそ、お待ちいただいている間も、『 今、自分のためのジュエリーが作られているんだ 』と感じていただけるように、制作の過程をきちんとお伝えしたいと思っています。
大変な作業だと思いますが、完成したジュエリーを受け取るだけでなく、そこに至るまでの過程を知ることで、お客様にとっても、より愛着の湧く特別なものになるのではないかと思います!
注文が立て込んで制作に追われるような形ではなく、一人ひとりのご要望を丁寧に伺いながら、ジュエリーを作っていきたいです!
現代の日常は、パソコンやスマホの画面を見たり、人と対話したりと、外からの情報で常に溢れています。
その中で、作品だけに没頭して静かに金属と向き合う時間は、日々自分自身の内面と対話する瞑想のような感覚です。
その一方で、制作に関する構造の組み立てなど、自分の手で新しい形を作り出していく過程は、未知の領域に挑む冒険のように感じることもあります。
職人の街であるフィレンツェでは、ジュエリーだけでなく革職人や料理人など、さまざまな分野で手仕事や文化を学びに来ている人たちと出会いました。
現在も現地に残って修行を続けている仲間が多く、「いつかお互いの領域を活かしてコラボできたら面白いね」と語っています。
PONTERIA のジュエリーと異業種の技術や感性を掛け合わせ、国境やジャンルを超えた新しい価値を生み出す企画を実現してみたいです!
職人の街であるフィレンツェでは、ジュエリーだけでなく革職人や料理人など、さまざまな分野で手仕事や文化を学びに来ている人たちと出会いました。
PONTERIA のジュエリーと異業種の技術や感性を掛け合わせ、国境やジャンルを超えた新しい価値を生み出す企画を実現してみたいです!
最後に、これからジュエリー制作を学びたい方や、新しいことに挑戦しようか迷っている方に向けて、小池さんからメッセージをいただけますか?
最後に、これからジュエリー制作を学びたい方や、新しいことに挑戦しようか迷っている方に向けて、小池さんからメッセージをいただけますか?
最初ラヴァーグに通い始めた時は右も左も分からない初心者でした。
しかし、ラヴァーグで基礎を徹底的に学んで課題を一つずつクリアしていったおかげで、留学先のイタリアで言葉が十分に通じない授業の中でも、手元の技術でしっかりついていくことができました。
さらに、日本でCADの基本を学んでいたからこそ、留学先で全く違う国から来ていたクラスメイトたちとCADデータを見せ合いながら、楽しくコミュニケーションを取ることもできました!
現地で強く実感したのは、世界中にジュエリーへ情熱を傾ける仲間がたくさんいること、そして日本の繊細なモノづくりや技術は世界で非常に高く評価されているということです。
日本の現場について興味津々で質問してくれる仲間もたくさんいました。
ジュエリー制作は地道な作業の連続ですが、技術の共通言語さえ持っていれば、世界中どこへ行っても国境を超えて会話ができるようになることを身をもって実感もしました。
ぜひ自分の手と学んだ知識を信じて、楽しみながら一歩一歩進んでみてください!
焦ることもありますが、基礎をひとつひとつ積み重ねることが、その先の新しい挑戦や可能性を広げてくれるのだと感じました。
小池さんの経験とメッセージは、これからジュエリー制作を学ぶ方や、新しい一歩を踏み出そうとしている方にとって、大きな励みになると思います!
【 編集後記 】
ラヴァーグで彫金の基礎を学び、フィレンツェで伝統技術を磨き、さらにジュエリーCADを取り入れることで、ご自身ならではの表現を追求されてきた小池さん。
伝統技法を大切にしながらも、そこにとどまることなく、日本ならではの美意識を取り入れながら自分らしいデザインを追求されたからこそ、独自の魅力を持つ作品が生まれたのだと思います。
また、作品を作ることだけでなく、お客様との対話を通して一人ひとりの希望を形にし、制作の過程も共有しながらジュエリーを届けたいという思いにも、小池さんらしさを感じます。
留学前に出会った方が約2年もの間、完成を待ち続けてくださったエピソードからも、ジュエリーを通じて人とつながることの喜びや、そのつながりを大切にする小池さんの姿勢がとても伝わってきました。
これからブランドを育てていく中で、迷いや不安を感じることもあると思います。
それでも、ご自身の思いをひとつひとつ具体的な形にし、実際にブランドとして一歩を踏み出されていることは、本当に素晴らしいことだと感じます!
『 技術という共通言語さえ身につければ、ジュエリーを通して世界中の誰とでもつながれる 』という小池さんの言葉には、学びを重ね、海外での経験を通して得た実感が込められています。
伝統を受け継ぎながらも、自分らしい表現を探り続け、お客様とのつながりを大切にするPONTERIA。
これからどのようなジュエリーが生まれ、どんな人との出会いが広がっていくのか、とても楽しみです。
小池さんのこれからの挑戦を、心から応援しています!
地金を彫り尽くす足し算の装飾に、あえて静かな空間を映し出す引き算の美意識を重ね合わせ、「何もない空間(余白)をいかに美しく設 計するか」を追求しています。
ブランド名「PONTERIA」は、イタリア語の架け橋(PONTE)と工房(-RIA)を繋いだ言葉。
装飾と余白、伝統と現代、そしてジュエリーを通して繋がる人と人。相反する世界を結ぶ架け橋となり、身につける方の日常に静かな煌め きと心地よさを届けます。
さらなる表現の深みと伝統技術を求め、イタリア・フィレンツェのジュエリー学校Metallo Nobile(メタロノービレ)へ留学。
古き良き職人街の空気を肌で感じながら、何世紀にもわたり受け継がれてきたフィレンツェ彫りの透かし・手彫り技法、伝統装飾を学ぶ。
帰国後、2026年8月8日に、”PONTERIA(ポンテリア)”を設立。
取材した講師:竹田 智美
※水曜日はスクール定休日となっております。その前後日、混み合う週末の直前のお申し込み関しては、返事が遅れる場合がございますのであらかじめご了承ください。
※天然石研磨体験をご希望の方は電話にてご予約下さい。お急ぎのご予約はお電話にてお願いいたします。
Tel: 03-5789-3554 10:30~21:00
(水曜日・第1火曜日・第3木曜日定休)
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。
