インディアンジュエリーに使われるモチーフの多くは、見た目のデザイン性だけで選ばれているわけではありません。
それぞれに明確な意味や背景があり、部族ごとの思想や祈り、自然との関係性が形として表現されています。
中でも太陽をテーマにしたモチーフである、「サンフェイス」と「サンバースト」は、似ているようで役割や意味が大きく異なります。
サンバーストが、太陽の光やエネルギーが放射状に広がる様子を表すモチーフであるのに対し、サンフェイスは太陽そのものを人格化した存在を表します。
つまり、サンバーストが「力や作用」を象徴するのに対し、サンフェイスは「父なる太陽」という存在そのものを象徴する、より信仰的・精神的な意味合いの強いモチーフです。
インディアンジュエリーにおけるサンフェイスは、単なるデザインではなく、ネイティブアメリカンが自然と共に生きる中で育んできた太陽信仰や世界観を映し出した象徴的な存在です。
印象的な“顔”の表現には、太陽は生命を与え、見守り、世界の秩序を保つ存在であるという考え方が込められています。
本記事では、サンフェイスに込められた意味や由来、部族との関係に焦点を当て、インディアンジュエリーを理解するうえで欠かせないこのモチーフの本質を、分かりやすく解説していきます。
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サンフェイスとは(インディアンジュエリーにおける基本的な意味)
インディアンジュエリーにおけるサンフェイスは、単に太陽の明るさやエネルギーを示す記号ではありません。サンフェイスには、生命の源であることや、大地と人々にもたらされる恵み、心と暮らしの安定や幸福、そして世界の秩序と調和までを含めた、非常に包括的な意味が込められています。さらに、生と死、そして再生を含む「循環」そのものを象徴している点も、サンフェイスの大きな特徴です。
サンフェイスは「太陽そのもの」を表す存在であり、人間と自然、地上と宇宙をつなぐ中心的な存在として捉えられてきました。この思想こそが、サンフェイスがインディアンジュエリーの中で特別な位置を占めている理由です。
サンフェイスとサンバーストの違い
一方でサンバーストは、太陽そのものではなく、太陽の光やエネルギーが外へと放射されていく様子を図案化した表現です。中心から放射状に広がる線は、生命力や活力、エネルギーの広がりを象徴しており、太陽の「作用」や「働き」に焦点を当てたモチーフといえます。
言い換えるなら、サンフェイスは太陽という「存在そのもの」を表し、サンバーストは太陽がもたらす力や影響を表しています。同じ太陽をモチーフにしながらも、信仰的・人格的な象徴であるサンフェイスと、動きやエネルギーを表現したサンバーストでは、その成り立ちと意味合いは大きく異なるのです。
サンフェイスの由来と太陽信仰
太陽は作物を育て、季節を巡らせ、命を次へとつないでいく、生活と生命の根幹を支える最も重要な存在でした。そのためネイティブアメリカンにとって太陽は、空に浮かぶ単なる天体ではなく、日々の暮らしと命そのものを見守る存在として捉えられてきました。
太陽が昇り、光を与え、沈み、そして再び昇る。その繰り返しの中で作物は育ち、季節は巡り、命は途切れることなく受け継がれていきます。サンフェイスの由来は、こうした太陽信仰に深く根ざしています。
サンフェイスは、太陽の働きや力を抽象的な概念としてではなく、「顔」を持つ存在として捉えた表現だと考えられています。顔として描かれた太陽は、人々を見守り、進むべき正しい道を照らし、命を与え続ける存在として感じられてきました。そのためサンフェイスは、祈りや感謝を捧げる対象であり、精神的な拠り所として人々の心に寄り添ってきたのです。
サンフェイスが象徴する「父なる太陽」という存在
サンフェイスには、「すべての生命は太陽のもとでつながっている」というネイティブアメリカンの世界観が込められています。人間だけが特別なのではなく、動物も植物も、大地も空も、同じ太陽の光によって生かされているという考え方です。太陽は命の始まりであり、すべてを等しく照らす存在として、世界の中心に位置づけられてきました。
太陽は命を生み出す存在であると同時に、世界を照らし、進むべき道を示し、時間や季節の循環を司る存在でもあります。サンフェイスは、そうした太陽の役割を一つの象徴として表したモチーフであり、自然と人間の関係性そのものを映し出しています。
そのためサンフェイスは、人が自然とどう向き合うべきかを静かに問いかける存在でもあります。自然を支配するのではなく、その一部として生き、調和を選ぶこと。その姿勢こそが、サンフェイスに込められた父なる太陽の教えであり、今もなお大切に受け継がれている理由なのです。
放射状の光が語る“循環”の意味
その一本一本の線には、生命が大地へと広がっていく様子や、季節や時間が巡っていく流れが重ね合わされています。朝と夜、夏と冬、生と死。相反するように見える出来事も、太陽のもとでは途切れることなく循環し続けます。放射状の光は、そうした自然のリズムや生命の循環を、静かに、そして力強く語っています。
中心に描かれたサンフェイスから四方へと伸びる光は、「すべての生命は太陽の力によって支えられている」という思想を、言葉ではなく形で示したものです。太陽の存在が、目に見えないところまで含めて世界全体に影響を与えていることを、視覚的に表現しています。
サンフェイスは、太陽そのものだけでなく、そこから生まれる命の広がりや、終わることのない循環を一つの形にまとめたモチーフだと言えるでしょう。
インディアンジュエリーにおけるメディスンホイールの意味
インディアンジュエリーにおけるメディスンホイールの意味
部族ごとのサンフェイスの表現と技法の違い
部族ごとのサンフェイス表現と
技法の違い
ここでは代表的なホピ族、ズニ族、ナバホ族のメディスンホイール表現と、それぞれの技法について詳しく解説します。
ホピ族におけるサンフェイスの意味(Tawa)
ホピの世界観では、太陽は単なる天体ではありません。太陽は、遠く宇宙に存在するグレートスピリット(大いなる神秘)と地上を結びつける存在であり、その光はすべての生命を見守り、育てる力を持つと考えられてきました。サンフェイスは、その太陽の役割や意思を象徴的に表した姿であり、地上と宇宙をつなぐ「窓」のような存在として捉えられています。
Tawaは成長やエネルギー、生命力、そして癒しの力を象徴する存在でもあります。すべての生命の源であると同時に、世界が正しく巡るために欠かせない秩序そのものを体現する存在として、深く尊ばれてきました。
また、Tawaはホピの祭礼や儀式において中心的な役割を果たす精霊カチナのひとつでもあります。踊りや祝祭の中で祈りの対象として登場し、人々はそこに幸福や健康、守護を願ってきました。こうした信仰は、日常生活と切り離されたものではなく、暮らしの中に自然に根づいているものです。
そのためサンフェイスは、ジュエリーや陶器といった工芸品に表現される際も、単なる装飾としてではなく、信仰そのものを形にした表現として扱われてきました。Tawa(サンフェイス)は、宇宙の秩序と生命の恵みを象徴する存在として、ホピ族の精神文化の中に深く根づき、今もなお大切に受け継がれているシンボルなのです。
ホピ族で使われる技法
オーバーレイ技法
この技法は、1930年代頃にポール・スフキー(Paul Saufkie)らによって体系化されたとされ、ホピ族の思想や象徴を「装飾」ではなく構造として表現するための手段として発展してきました。
オーバーレイで多く用いられるモチーフのひとつが、サンフェイス(Sun Face/太陽の顔)です。円形の中に顔の要素や幾何学的な線を組み合わせたこのモチーフは、太陽を人格的な存在として捉え、自然の循環や宇宙の秩序、祈りとの結びつきを象徴しています。
オーバーレイの制作工程は、すべて手作業で行われます。まず複数枚の銀板を用意し、上板に描いたサンフェイスのデザインを細い刃の糸鋸で丁寧に切り抜きます。次に下板をいぶして黒く酸化させ、切り抜いた上板を銀ロウで重ね合わせます。
黒く沈んだ下地と、明るい銀色の上板との対比によって、サンフェイスの輪郭や表情、放射状の光線が静かに立体的に浮かび上がるのです。作家によっては、三枚、五枚と銀板を重ねる多層構造を用い、奥行きや象徴性をさらに強めることもあります。
オーバーレイ技法は他部族や現代作家にも用いられますが、象徴性を重視し、派手な装飾を避けた静かな表現は、ホピ族の作品に特有の美意識です。その姿勢は、サンフェイスというモチーフにおいて、より明確に表れています。
ホピ族のサンフェイス・オーバーレイは、単なる銀細工ではありません。それは、太陽という存在を通して、祈りや思想、自然との関係性を、線と面の重なりによって可視化する表現です。同じ太陽モチーフであっても、力強く放射するサンバーストとは異なり、ホピ族のサンフェイスは、内省的で象徴的な太陽表現として、今も静かに受け継がれています。
ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコースではレッスン7でホピ族のインレイ技法を習得できます。
ズニ族とサンフェイスの関係
ズニ族のサンフェイスは、特別な儀式の場だけに限られたものではありません。日々の暮らしの延長線上で祈りを捧げる対象として扱われ、太陽の恵みが家族や共同体を支えているという実感が、そのまま信仰として根づいてきました。食料の確保や生活の安定は太陽の力によって成り立っていると考えられており、サンフェイスはその感謝と願いを象徴する存在でもあります。
こうした世界観は、ズニ族のジュエリー表現にも色濃く表れています。ズニ族は、ターコイズやコーラル、ジェット、シェルといった自然の素材を用いたインレイ技法を得意とし、サンフェイスを色鮮やかに表現してきました。その表現は、太陽の恵みや生命の力、自然との調和を視覚的に伝えるものです。
ズニ族のサンフェイスは、喜びや幸福、生命の尊さを象徴するモチーフとしても知られています。自然と共に生きるという価値観が反映されたその姿は、単なる装飾ではなく、生活と信仰が一体となった象徴的な存在と言えるでしょう。サンフェイスは、ズニ族にとって太陽の力が暮らしそのものを支えていることを示す、極めて身近で重要なシンボル
ズニ族で使われる技法
インレイ技法
モザイクインレイは、ズニ族を代表する伝統技法のひとつです。複数の小さな石を、まるで絵画を描くように組み合わせ、一つの図柄として完成させていくため、サンフェイスが持つ生命力や喜び、太陽の恵みを視覚的に表現するのに非常に適しています。色と色が隣り合い、響き合うことで、太陽の存在がより身近で温かなものとして感じられるのも、ズニ族のサンフェイスならではの特徴です。
インレイ技法とは、ジュエリーの表面に天然石や貝殻を精密にはめ込み、模様や象徴的な図柄を描く制作手法です。ズニ族のインディアンジュエリーを象徴する代表的な技法であり、色と形の組み合わせによって世界観を表現する点に大きな魅力があります。この技法は、ズニ族が大切にしてきた「自然の調和」や「生命の循環」を表すモチーフを表現するのに理想的な手段でもあります。
制作はまず、銀などの台座に合わせて、ターコイズやコーラル、ジェット、マザーオブパールといった素材を、髪の毛ほどの誤差も許されない精度でカットすることから始まります。切り出された石は、モザイク画のように一つひとつ配置され、職人の手によって丁寧に磨き上げられていきます。その工程は、集中と祈りに満ちた時間であり、石の配置や色の選択には、ズニの人々の精神や願いが静かに込められていきます。
インレイ技法の魅力は、色彩によって象徴を語ることができる点にあります。ズニ族の世界観では、色そのものが意味を持ち、赤・黄・黒・白といった色は四方位や自然の力を表します。中央に据えられるターコイズは、精霊の力や大地とのつながりを象徴し、石の輝きが作り出す輪は、生命の流れや宇宙の秩序を静かに映し出します。
ズニ族のインレイジュエリーに表されたサンフェイスは、色彩の調和の中に、自然・精霊・人間のつながりを描き出す美の結晶です。その太陽の輪は、遥かな時を越えて今もなお、ズニ族が信じ続けてきた「生命の調和」の物語を、静かに語りかけています。
ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコースではレッスン11でズニ族のインレイ技法を習得できます。
ナバホ族におけるサンフェイス
ナバホ族の世界観では、太陽は一日の始まりと終わりを司る存在であり、 なかでも東から昇る朝日は最も力を持つとされています。 朝日は善きものの始まりや再生、新しい道を照らす存在と考えられ、 サンバーストの放射状の線には、そうした太陽の力が 世界へ広がっていく様子が重ね合わされています。
ジュエリーにおいてナバホ族は、 スタンプワークや刻印によって サンバーストを表現することが多く見られます。 放射状に刻まれた線は、 生命、豊穣、生、平和、エネルギーといった意味を象徴し、 太陽の恵みが人々の暮らしに直接作用するという考え方を反映しています。
一方で、ナバホ族のジュエリーには サンフェイスのモチーフが用いられることもあります。 ナバホ族特有のスタンプワークによって表現された サンフェイスのジュエリーは、 守護や幸運をもたらす存在とされ、 精神的・文化的価値の高いものとして評価されています。
サンフェイスやサンバーストをモチーフにしたナバホ族のペンダントや装身具、 精霊的な意味を持つ造形物は、単なる装飾ではなく、 身につける者を守り、幸運をもたらす存在として 大切にされてきました。
このようにナバホ族では、 太陽の「働き」を表すサンバーストと、 太陽を人格的に捉えたサンフェイスが 明確に使い分けられています。 その違いは、ナバホ族が太陽の力をどのように生活や信仰の中で受け止めてきたかを、 静かに物語っています。
ナバホ族で使われる技法
スタンプワーク技法
この技法は19世紀後半から広まり、当初は身近な道具を自作したタガネで模様を打っていたため、同じモチーフであっても作り手によって微妙に表情が異なるという個性が生まれました。 熟練の職人によるスタンプワークは、一打一打が的確に配置され、整ったリズムと奥行きを感じさせる装飾が生み出されます。
仕上がりは比較的フラットで、立体的な造形ではなく、「刻印の集積」によって表情を描き出すデザインになります。 細かなスタンプが規則的、あるいは意図的にリズムを持って配置されることで、端正で象徴性の高いサンフェイスへと仕上がっていきます。
レッスン1からオリジナルのタガネ(スタンプ)を作成し、バングルやリングなどを作成します。
ナバホ族のスタンプワークを体験してみよう!
ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリー体験
体験では『ナバホ族』が得意とするスタンプワークという技法を使いオリジナルのバングル制作を体験していただけます。
「タガネ」という工具を使いハンコみたいに金属に模様を打ち付けて制作していくので、受講を検討している方には実際に手を動かしたことで感じるメイキングする楽しさとスクールの雰囲気も体験できます。
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日本での注目度とサンフェイスのジュエリーを手に入れるには?
日本での注目度と
メディスンホイールのジュエリーを手に入れるには?
ネイティブアメリカン文化に関心のある人々やコレクターをはじめ、自然とのつながりやスピリチュアルな世界観を大切にする層を中心に、
「太陽を人格的な存在として感じられる、お守りのように身につけたいジュエリー」として人気が高まっています。
サンフェイスは、単なる太陽モチーフではありません。
守護や導き、生命の循環といった深い意味を内包していることから、
ファッション性と精神性の両面を重視する人々に支持されている点が、大きな特徴です。
日本では、サンフェイスモチーフのインディアンジュエリーを、
セレクトショップやインディアンジュエリー専門店、ヴィンテージショップなどで手に入れることができます。
部族や技法によって印象が大きく異なるため、実際に作品を見比べながら選べる点も魅力のひとつです。
また、個人で制作活動を行っている作家から直接購入したり、オーダーによって制作してもらうのも一つの選択肢です。
サンフェイスは、作家ごとの思想や解釈がデザインに反映されやすいモチーフでもあり、
同じ「太陽の顔」であっても、穏やかさを感じるもの、力強さを感じるものなど、その表情は大きく異なります。
一点ものの個性こそが、サンフェイスジュエリーならではの魅力と言えるでしょう。
サンフェイスのジュエリーを自分で作る
“理想のサンフェイスジュエリー”を形にしてみたいという方には、 ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコース がおすすめです。
初心者の方でも、道具の使い方や基本的な彫金技法から丁寧に学ぶことができ、
サンフェイスに込められた意味や文化的背景を理解しながら、
自分だけのオリジナルサンフェイスジュエリーを制作することができます。
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さらに、ラヴァーグではジュエリーブランドの立ち上げサポートも行っているため、学びを深めて「作家デビュー」を目指すことも可能です。
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“父なる存在” 生命と秩序の象徴サンフェイス
“父なる存在” 生命と秩序の象徴
サンフェイス
サンフェイスとは?まとめ
サンフェイスとは、
ネイティブアメリカンにとっての「父なる太陽」を、顔を持つ存在として表した神聖なシンボルです。 太陽を単なる天体としてではなく、生命を生み出し、見守り、秩序と循環を司る存在として捉える 太陽信仰から生まれました。
サンフェイスには、守護・導き・生命の循環・自然との調和といった意味が込められており、 人と自然、地上と宇宙をつなぐ中心的な存在として表現されています。
混同されやすいサンバーストとの違いは、 サンフェイスが太陽そのものを人格化した「存在」を表すのに対し、 サンバーストは太陽の光やエネルギーが放射される「働き」を表している点にあります。
部族ごとに解釈や表現は異なりますが、共通しているのは、 「すべての生命は太陽のもとでつながっている」という世界観を象徴している点です。 サンフェイスは、その思想を「顔」という形で可視化した、 非常に精神性の高いモチーフと言えるでしょう。
サンフェイスは、単なる太陽モチーフのジュエリーではなく、ネイティブアメリカンが大切にしてきた自然観や生命観、そして祈りのかたちそのものを映し出す存在です。
その意味を知ることで、ひとつひとつの表情や造形に込められた想いが、より深く感じられるようになるでしょう。
ほかにも、インディアンジュエリーにはサンフェイス以外にも多くの意味深いモチーフが存在します。
動物や自然、精霊を象徴するそれぞれのモチーフに込められた意味を知ることで、
インディアンジュエリー選びはさらに奥深いものになります。
メディスンホイール以外のインディアンジュエリーモチーフ一覧はコチラ
インディアンジュエリーを深く学びたいあなたへ
インディアンジュエリーには、単なる装飾では語りきれない“物語”があります。
アメリカ南西部のネイティブアメリカンたちが代々受け継いできた技術と祈り。その一つひとつのジュエリーには、自然に対する感謝や、大切な人々への想い、そして自分自身の生き方への願いが込められています。
メディスンホイール、ココペリ、フェザー(羽根)、サンバースト(太陽)、コーンメイデン(とうもろこしの乙女)など…。
これらのモチーフには、それぞれに意味があり、長い歴史とともに語り継がれてきました。
インディアンジュエリーに見られるモチーフたちには、彼らの自然に対する感謝や尊敬、願い。家族や仲間たちを思う優しい心。強く生きるための教えが詰め込まれています。
これらのモチーフを知ることで、インディアンジュエリーがただの「民族的な装飾品」ではなく、”祈りやメッセージを込めたアートである”ことに気づくはずです。
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インディアンジュエリーで長年にわたり人々に親しまれてきた精霊モチーフのひとつが、「ココペリ(kokopelli)」です。
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