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インディアンジュエリーのフェザーに込められた意味と魅力

インディアンジュエリーのフェザーに込められた意味

インディアンジュエリーの中でも、最も神聖で人気の高いモチーフのひとつが「フェザー(Feather/羽)」です。
フェザーモチーフは、友情・平和・真実・名誉・守護を象徴し、ネイティブアメリカンの文化において“天と地をつなぐ神聖なシンボル”として古くから大切にされてきました。

その起源は19世紀半ば、ナバホ族がメキシコ人銀細工師から技術を学び、自らの信仰や祈りを銀細工に込めるようになった時代に遡ります。羽根の形は、自然や精霊への感謝・祈りを表現するための象徴として生まれました。

 

この記事では、フェザーモチーフの意味と起源、部族ごとの表現や技法の違い、そして現代ジュエリーとしての魅力まで詳しく解説します。
フェザーに込められた“祈り”と“自由”の精神に、ぜひ触れてみてください。

インディアンジュエリーフェザーネックレス

フェザー以外のインディアンジュエリーモチーフ一覧はコチラ

インディアンジュエリーコースを学びたい方へ、インディアンの歴史から、インディアン達が大切にしているモチーフの意味の紹介。
フェザー以外にもココペリやサンバースト、コーンメイデンなどそれぞれのモチーフに込められた意味とは?

インディアンジュエリーに見られるモチーフたちには、彼らの自然に対する感謝や尊敬、願い。家族や仲間たちを思う優しい心。強く生きるための教えが詰め込まれています。

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フェザーとは?記事本文はこの下⇩

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フェザーとは?神聖な羽根の起源と意味

フェザーとは?
神聖な羽根の起源と意味

ネイティブアメリカンにとって鳥の羽は、天と地を結ぶ神聖なもの。 空高く舞う鳥は、神の住む天界に一番近い存在と考えられ、「羽根は神からの贈り物」とされてきました。 羽根を身につけることは、 「神の加護を受けながら生きる」 「自然と調和して生きる」 そんな願いを込めた行為でもあります。 実際、儀式や祈りの場では羽を頭飾りや杖に結びつけ、精霊とのつながりを示す大切な道具として使われていました。
インディアンの歴史を知る

フェザーの持つ意味

フェザーにはいくつもの象徴的な意味があります。

  • 祈り・加護:神や精霊との繋がりを表す

  • 自由・飛翔:束縛から解き放たれ、心のままに生きる

  • 再生・希望:風に舞う羽のように、何度でも立ち上がる力

 

インディアンジュエリーでは、このようなスピリットを込めてフェザーがデザインされています。
身につける人自身の「お守り」や「自由の象徴」として人気が高いのも、そのためです。

● イーグルフェザーの特別な意味

多くの羽の中でも、イーグル(ワシ)の羽は最も神聖視されています。
イーグルは空の王者であり、勇気・誇り・精神の自由を象徴。

かつてインディアンの部族の一つであるラコタ族などの部族では、 戦で勇敢な行いをした戦士に対して、イーグルのフェザーが1本授けられるという習慣がありました。
それは名誉の勲章のようなもので、軽々しく持つことは許されなかったのです。
イーグルフェザーのインディアンジュエリー

インディアンの頭の羽飾り

インディアンのウォーボンネット
インディアンの頭の羽はウォーボンネット(War Bonnet)と言い、北米の先住民(ネイティブ・アメリカン)に伝わる象徴的なフェザーの冠です。
特にスー族、シャイアン族、クロウ族、コマンチ族、ブラックフット族など、大平原(グレートプレーンズ)地方のインディアンの部族で、酋長や戦士が身に着ける非常に名誉ある装飾品として知られています。

この冠は、戦功や部族への貢献を称えて授与されるもので、単なる装飾ではなく、精神的・社会的・政治的に重要な意味を持っています。
ウォーボンネットの羽は主に鷲(イーグル)のフェザーで作られ、1枚1枚が勇気や功績を示す「勲章」として加えられます。
フェザーの数や配置、細工の方法には部族ごとの特色があり、着用者の地位や戦績、氏族を表す意味も込められています。
そのため、ウォーボンネットは部族社会における最高の栄誉と尊敬の象徴であり、無断での着用は文化的な侮辱と見なされました。
名前の由来は英語の war bonnet や feather bonnet で、文字通り「戦いの冠」を意味します。

儀式や祭典でも着用され、戦士としての誇りや精神的成長、精霊とのつながりを表す重要な道具として扱われてきました。
現代でもパウワウや伝統舞踊の場で見ることができ、その神聖さと美しさは今も尊重されています。
インディアンの祭り

フェザーにまつわる神話と文化背景

ネイティブアメリカンの多くの部族では、鳥という存在が「大空を飛び、天界(精霊の世界)に最も近づける生き物」として特別な意味を持っています。
そこから、鳥の羽は人間と精霊・神との間をつなぐ媒介と考えられるようになりました。

たとえば「羽を見つけたとき、それは天からの贈り物である」と伝えられる部族もあり、羽は単なる装飾品ではなく、祈りや願い、感謝を天に届ける手段として扱われてきたのです。
羽を通して、天からのメッセージを受け取ることもできると信じられていました。

特にワシの羽は、部族社会において「名誉」「勇気」「大きな功績」のしるしとして使われてきました。
ある部族では、戦いで勇敢に戦ったり部族を助けたりした戦士に対して、ワシの羽が授与される儀式が行われました。
羽を得ること、身につけることは「この人は部族の中で特別な役割を果たした」という社会的・精神的な認定でもあり、羽には普通の人から功績をあげた人へと移る、通過儀礼的な意味も込められていたのです。
角のあるウォーボンネット
インディアンのスモッジングの儀式

↑スモッジングの儀式

羽はまた、儀式や治癒、祈りの場面でも重要な役割を果たしてきました。
たとえば、煙で浄化する「スモッジング(セージなどを焚いて清める)」では、羽を使って煙を扇ぎ、空間に祈りを運ぶ動作が行われます。

羽を頭上にかざして祝福を授けたり、夢を導くために垂らしたりするなど、羽は「見えない世界(精霊・先祖)とのつながり」を可視化する道具としても使われました。
文化背景として面白いのは、どの鳥の羽か、どの色か、どの文脈で用いられるかによって意味が変わる点です。
たとえばワシの羽は「最上の名誉・神との近さ・勇気・自由」を象徴し、ハヤブサやタカの羽は「鋭敏さ・守護・狩り・視野の広さ」といった意味が付与されることがあります。

また色によっても意味が異なり、「白い羽=清らかさ・平和」「赤い羽=血・勇気」「黒い羽=神秘・深い知恵」などと象徴されています。
こうした違いを理解すると、ジュエリーにフェザーが用いられたとき、その羽の選び方やデザインに込められた意味も感じ取ることができます。
🪶

💡豆知識:フェザーとウィングの違い

フェザー(Feather)
1本の羽を指し、祈り・加護・スピリチュアルな力を象徴します。ジュエリーではお守り的な意味合いで使われることが多く、静かな敬意や個人の願いを表します。
ウィング(Wing)
翼全体を表す言葉で、自由・飛翔・解放の象徴です。ダイナミックで解放感のあるデザインに向いており、動きや開放感を表現します。

似ているようで込められた意味が少し異なります。ジュエリーを選ぶときに意識してみると、より深く楽しめますよ。

インディアンジュエリーにおけるフェザーの意味

インディアンジュエリーにおけるフェザーの意味

フェザー(羽根)は、ネイティブアメリカンの文化において最も神聖で象徴的なモチーフのひとつです。 羽根は友情・平和・真実・名誉・守護を意味し、天と地、そして人と精霊をつなぐ神聖なシンボルとされています。 以下に代表的な象徴と意味をまとめ、その背景と祈りに込められた思いを解説します。
友情・平和・真実

フェザーは友情や誠実さの象徴として、古来ネイティブアメリカンの人々の間で大切にされてきました。 羽根を贈り合うことは、友情や信頼の証とされ、「真実を語る者への敬意」を意味していました。

名誉・勇気・戦士の証

戦士が戦いや試練を乗り越えた際に与えられた羽根は、名誉と勇気の証でした。 多くの羽根を持つことはリーダーシップと功績を示すものであり、フェザーは誇りと尊厳の象徴でもあります。

守護・浄化・精霊との調和

フェザーは悪霊を払い、清らかなエネルギーを呼び込む護符としても用いられました。 特にイーグルの羽根は「神に最も近い存在」とされ、持つ人を守り、精霊とつながる力を持つと信じられています。

自然・風・自由の象徴

羽根は風とともに舞い、自由に空を翔ける存在。 その軽やかな姿は「自由・希望・生命の循環」を象徴し、自然とともに生きるネイティブアメリカンの哲学を映し出しています。

現代的な意味と癒しの力

今日ではフェザーモチーフは“自由・飛躍・守護”の象徴として広く愛されています。 シルバーの繊細な彫刻により羽毛の柔らかさが表現され、身につける人の心を癒し、前向きな力を与えてくれるアートとして親しまれています。

このように、フェザーは単なるデザインではなく、祈りと自然への感謝、そして友情と守護の想いが込められた神聖なモチーフです。 フェザーの意味を知ることで、インディアンジュエリーに宿る“自由と祈り”のスピリットをより深く感じることができるでしょう。

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インディアンジュエリー作品例

部族ごとのフェザー表現と技法の違い

部族ごとのフェザー表現と
技法の違い

インディアンジュエリーに描かれるフェザーの表現は、各部族ごとに特徴があり、その技法も多様です。
ここでは代表的なホピ族、ズニ族、ナバホ族のココペリ表現と、それぞれの技法について詳しく解説します。

ホピ族のフェザー表現

ホピ族のフェザーインディアンジュエリー①
ホピ族のジュエリーは、独自の「オーバーレイ(overlay)」技法によって知られています。

これは、金属の板を二層に重ね、上の層にデザインを切り抜き、下の層を燻し加工をして黒く仕上げることで、模様を立体的に浮かび上がらせる技法です。

まるで影の中からモチーフが浮かび上がるような仕上がりとなり、銀そのものの質感と陰影の美しさが際立ちます。
このため、他の部族、特にナバホやズニのようにターコイズなどの石を多く使うスタイルとは対照的に、ホピのジュエリーは石をほとんど使わないか、使っていても非常に控えめです。
素材そのものの輝きと、金属の層のコントラストによってデザインを完成させるのが特徴です。

モチーフとしては、羽やワシ(イーグル)、カチナ(精霊の化身)、雲、稲妻、スパイラル(渦)など、自然や精霊の力を象徴するものが多く見られます。
ホピ族のフェザーインディアンジュエリー②
その中でも羽は特に重要な意味を持ち、「創造」「祈り」「導き」の象徴として表現されることが多いモチーフです。
ある解説では、羽を「創造力(creativity)」の象徴として位置づけており、ホピの世界観における“生命の循環”や“精神のつながり”を表すものとされています。

こうした象徴的な意味を、繊細で緻密なオーバーレイの技術によって静かに、そして力強く表現しているのが、ホピジュエリーの最大の魅力といえるでしょう。
ホピ族のフェザーインディアンジュエリー③

ホピ族で使われる技法

オーバーレイ技法

オーバーレイ技法とは、ホピ族のインディアンジュエリーにおいて最も代表的な銀細工の手法です。
銀の板を2枚重ねて模様を表現するこの技法は、繊細さと立体感を兼ね備えた美しい仕上がりが特徴で、ホピ族ならではの精神性や自然とのつながりをジュエリーに宿らせることができます。

制作工程は、まず上に重ねる銀板にフェザーなどのモチーフとした模様を切り抜くところから始まります。
フェザーは古くから「祈り」や「自由」、「精霊との交信」を象徴する神聖なシンボルとして知られ、ホピ族にとっては天と地をつなぐ存在として大切にされてきました。

切り抜いた上板と黒く仕上げた下板をぴったりと重ね合わせ、熱で溶接することで一枚の板に仕上げます。
その後、下になる銀板には「硫化処理(燻し)」を施して黒く変化させ、陰影を出します。
表面を滑らかに研磨することで、フェザーの繊細なラインや羽脈がくっきりと浮かび上がり、シルバーの輝きと黒い背景のコントラストが際立つ、美しいジュエリーとなります。

オーバーレイ技法で表現されたフェザーは、精霊の導きや守護の象徴として存在感を放ちます。
その流れるようなラインや羽先のリズムには、風のような自由さと生命の循環が感じられ、見る者に深い印象を与えます。

図案の意味や文化的背景までを視覚的に伝えるこの技法は、ホピ族がインディアンジュエリーを単なる装飾品ではなく、「アート」として捉えている証でもあります。

機械では再現できない手作業の美しさと、部族の精神性が込められたデザインによって、オーバーレイ技法はインディアンジュエリーの中でも特に高い芸術性を持ち、多くのコレクターやジュエリーファンに支持され続けています。
ホピ族のオーバーレイ技法

ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコースではレッスンでホピ族のインレイ技法を習得できます。

ズニ族のフェザー表現

ズニ族のジュエリーは、非常に繊細な石細工の技法で知られています。

中でも「インレイ(inlay)」「ニードルポイント(needlepoint)」「プチポイント(petit point)」といった技法は、ズニを代表する特徴です。
ターコイズや赤珊瑚、シェル、ジェットなどの天然石を微細にカットし、銀の台座にはめ込んでモザイクのように模様を描くその手法は、まるで絵画のような緻密さと色彩の美しさを生み出します。

ズニのジュエリーでは、金属そのものよりも「石の配置と色の調和」が主役です。
銀はあくまで石を支えるフレームとしての役割を果たし、職人たちは石の形と色の組み合わせによって、意味や祈り、自然への敬意を表現してきました。
ズニ族のインレイ技法のフェザーインディアンジュエリー②
ズニ族のインレイ技法のフェザーインディアンジュエリー①
フェザー(羽)モチーフのジュエリーにおいても、こうしたズニ族の美意識が色濃く表れています。
羽の形を立体的に作るのではなく、細かな石を組み合わせて羽の模様を描き出すのが特徴で、羽軸や羽枝の流れまでも色の違いで巧みに表現されます。
ターコイズの青、珊瑚の赤、ジェットの黒、マザーオブパールの白が織りなすコントラストは、見る角度によって輝きが変化し、まるで羽が光を受けて揺らめくような繊細な美しさを放ちます。

ズニ族にとって羽は、「生命」「祈り」「自然との調和」を象徴する大切なモチーフです。ひとつひとつの色には意味があり、青は空と水、赤は大地と生命力、白は純粋さ、黒は夜と守護を表します。これらを組み合わせることで、ズニ族の人々は世界の調和とスピリットのつながりをジュエリーの中に表現してきました。

小さな石片を一つひとつ丁寧に埋め込むインレイ技法には、高度な技術と膨大な時間が必要とされますが、その完成品は精緻でありながら温もりを感じさせる特別な存在です。
ズニ族のフェザージュエリーは、ただの装飾品ではなく、自然と共に生きる精神、そして祈りが宿る一点物のアートピースといえるでしょう。
ズニ族のインレイ技法のフェザーインディアンジュエリー③

ズニ族で使われる技法

インレイ技法

インレイ技法とは、ジュエリーの表面に天然石や貝殻をはめ込んで模様を描く技法で、ズニ族のインディアンジュエリーにおいて最も代表的な表現手法です。
繊細な色彩と細かなパーツの組み合わせによって、豊かなデザイン性を生み出すこの技法は、フェザー(羽)などの自然モチーフを美しく、かつ物語性豊かに表現するのに適しています。

インレイ制作はまず、シルバーなどの金属で作られた台座にあわせて、ターコイズやコーラル、マザーオブパール、ジェットなどの素材を0.1mm単位の精度でカットする作業から始まります。
それぞれのパーツがパズルのようにぴったりと収まるよう調整され、職人の手でひとつずつ丁寧に埋め込まれていきます。

インレイ技法の魅力は、色と形の組み合わせによって自由度の高い表現が可能な点です。
ズニ族のフェザージュエリーでは、羽の芯(羽軸)部分に石を美しく配したり、タイルのようにカットした小片の石を組み合わせて鳥の羽そのものを抽象的に表現する手法がよく用いられます。
ターコイズやコーラル、マザーオブパール、ジェットなどの小さな石が緻密に並ぶことで、羽の構造やリズムが際立ち、見る者に精緻な工芸美と文化的な物語性を同時に伝えます。

インレイは機械では再現が難しく、すべてが職人の手作業で行われるため、ひとつひとつの作品に個性と温かみが宿ります。
また、ズニ族の文化や祈りが石の配置や配色に込められており、ジュエリーという枠を超えて、スピリチュアルな意味合いをもったアートとしても評価されています。

ズニ族のフェザーインレイジュエリーは、羽が象徴する「祈り」「自由」「魂の浄化」といった意味を宿しながら、伝統と技巧が融合した芸術的な美しさを放っています。
まさに、ズニ族ならではの精神と美意識の結晶といえるでしょう。
ズニ族のインレイインディアンジュエリー

ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコースではレッスン11でズニ族のインレイ技法を習得できます。

ナバホ族のフェザー表現

ナバホ族のフェザーインディアンジュエリー①
ナバホ族のジュエリーは、インディアンジュエリーの中でもっとも力強く、存在感のあるスタイルで知られています。
その美の根幹を支えているのが「スタンプワーク(stamp work)」と呼ばれる技法です。

スタンプワークとは、金属の表面に刻印(スタンプツール)を打ち込み、模様を浮かび上がらせる装飾技法のこと。
もともとは馬具や日用品の装飾から発展したもので、銀細工の文化がナバホ族に伝わるとともに、独自の芸術へと昇華していきました。
スタンプの模様には、太陽、山、稲妻、羽、動物など、自然や精霊を象徴するモチーフが多く、打刻のリズムや配置には職人の祈りや願いが込められています。

フェザー(羽)モチーフのジュエリーでも、このスタンプワークの表現力が存分に活かされます。
羽の軸を中心に、左右へ放射状に刻印が打たれ、一本一本の羽枝を表すように丁寧に彫り込まれます。
金属の厚みに合わせて打つ力を微妙に変え、柔らかくしなやかな羽の質感を再現しているのです。

スタンプワークによるフェザーは、力強いリズムとバランスによって羽の“精霊的な存在感”を表現しています。
そのデザインは、まるで祈りの言葉が銀に刻み込まれているようでもあり、身につける人に守護と導きをもたらす talisman(護符)として大切にされてきました。
また、羽の根元や中央にターコイズを一粒添えるデザインも多く見られます。
これは“空と大地をつなぐ石”とされるターコイズによって、羽が持つ「天への祈り」や「自由への願い」をより強調するものです。
銀の輝きとターコイズの青が対照的に映え、ナバホらしいスピリチュアルで堂々とした存在感を生み出しています。

スタンプワークのフェザージュエリーは、力強くも温かみがあり、ひとつひとつが職人の手による祈りの形。
ナバホ族の人々にとって、羽は“自由と誇りの象徴”であり、その模様を刻む行為そのものが、精霊と自然に敬意を捧げる儀式のような意味を持っているのです。
フェザーネックレスとフェザーバングル

ナバホ族で使われる技法

スタンプワーク技法

インディアンジュエリー一日体験コース
スタンプワーク(Stamp Work)は、ナバホ族を中心に発展したインディアンジュエリーの伝統技法のひとつで、金属の表面にタガネを用いて模様を打ち込み、装飾を施す方法です。

ジュエリー全体の印象を決定づける、非常に繊細で芸術性の高い技術として知られています。

この技法は19世紀後半から広まり、当初は身近な道具を自作したタガネで模様を打っていたため、同じ図案でも作り手によって微妙に表情が異なるという個性が生まれました。
熟練の職人によるスタンプワークは、一打一打が的確に配置され、美しいリズムや連続性を持った装飾が生み出されます。
ナバホ族のフェザージュエリーでは、スタンプワークによって羽そのものを表現しています。
インディアンジュエリーでフェザーと言ったら、多くの人がまずナバホ族の作品を思い浮かべるのではないでしょうか。
羽の軸や枝、羽先の細工や彫り込みまで丁寧に施され、銀地は厚めに作られることが多いため、全体に重厚感のある仕上がりになります。
打ち込みの深さや角度、位置の工夫によって、銀の平面上に柔らかさやしなやかさを感じさせる立体感を生み出し、羽の持つ精霊的な存在感や自然との調和がジュエリーの中に表現されているのです。

スタンプワークはナバホ族ならではの感性と精神性を色濃く反映した技法であり、「インディアンジュエリー フェザー」の世界観をより深く味わいたい人にとって欠かせない魅力のひとつです。

シンプルな中に力強さと祈りを込める――まさに伝統と芸術の融合ともいえる技法です。

ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコースではレッスン1からオリジナルのタガネ(スタンプ)を作成し、バングルやリングなどを作成します。

ナバホ族のスタンプワークを体験してみよう!

インディアンジュエリー一日体験

ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリー体験

体験では『ナバホ族』が得意とするスタンプワークという技法を使いオリジナルのバングル制作を体験していただけます。

「タガネ」という工具を使いハンコみたいに金属に模様を打ち付けて制作していくので、受講を検討している方には実際に手を動かしたことで感じるメイキングする楽しさとスクールの雰囲気も体験できます。

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インディアンジュエリー体験バングル

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フェザーインディアンジュエリーを自分で作ろう

フェザーネックレス

ラヴァーグジュエリースクールの
インディアンジュエリーコース

ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコースではLesson6でナバホ族のイーグルフェサーネックレスの作り方を学びます。

オリジナルのタガネ(スタンプ)を自作し、スタンプワークでシルバーのイーグルフェザーを作成するナバホ族の伝統技法を学び、あなただけの世界で一つのイーグルフェザーネックレスを作成します。
インディアンジュエリーフェザー

現代ジュエリーに息づくフェザー

現代ジュエリーに息づく
フェザー

現代のジュエリーにおいて「フェザー(羽)」モチーフは、ネイティブアメリカンの精神性を受け継ぎながらも、より身近でファッショナブルなデザインとして多くのブランドに取り入れられています。

フェザーは古くから「祈り」「加護」「自由」「希望」の象徴とされ、持つ人を守るスピリチュアルな意味を持っていました。
その神聖なイメージは現代でも変わらず、ジュエリーとして身につけることで「自分らしく生きる」「心を自由にする」といった想いを表現するアイコンとなっています。

また、フェザーの繊細なラインや流れるようなフォルムは、デザイン的にも非常に美しく、シルバーアクセサリーやゴールドジュエリーのモチーフとして人気があります。
職人の手によって羽の質感や動きをリアルに再現することで、ひとつひとつに生命力が宿るような魅力が生まれます。

現代のフェザージュエリーは、単なる装飾ではなく「心の自由」と「守護」を象徴するお守りのような存在。
伝統のスピリットを受け継ぎながら、今を生きる人々のスタイルに寄り添うアートとして進化を続けています。
フェザーモチーフの意味
インディアンと洋彫りのフェザーバングル

インディアンジュエリー×洋彫り

インディアンジュエリー × 洋彫り

インディアンジュエリーの伝統的な技法である石留め(セッティング)やバングル制作に、ヨーロッパ発祥の洋彫り(エングレービング)の一種である毛彫り(けぼり)を組み合わせたフェザーバングル。 異なる文化の技術を融合させることで、これまでにない繊細さと存在感を兼ね備えたデザインが生まれます。

この記事では、そんなインディアンジュエリーと洋彫り技法を融合させたフェザーバングルの作り方をご紹介します。

日本での注目度とフェザージュエリーを手に入れるには?

日本での注目度と
フェザージュエリーを手に入れるには?

フェザーモチーフのジュエリーは、近年、日本でもじわじわと人気を集めています。
ネイティブアメリカン文化に関心のある人々や、コレクター、自然やスピリチュアルな世界観を大切にする層を中心に、「守りや導きのシンボルとして身につけたいジュエリー」として注目されています。

日本では、フェザーをモチーフにしたインディアンジュエリーを、セレクトショップやヴィンテージ専門店などで手に入れることができます。

また、個人でブランド活動を行っている作家やクラフトマンから、直接購入したりオーダーメイドで制作してもらうのも人気の方法です。
羽の流れるようなフォルムや、一点ごとに異なる手作りの表情を楽しめるのも、フェザージュエリーの魅力のひとつです。

そして、自分自身の手で“理想のフェザージュエリー”を作ってみたいという方には、ラヴァーグジュエリースクールのインディアンジュエリーコースがおすすめです。
初心者の方でも道具の使い方から丁寧に学ぶことができ、自分だけのオリジナルフェザージュエリーを形にすることができます。

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ラヴァーグではジュエリーブランドの立ち上げサポートも行っているため、学びを深めて「作家デビュー」を目指すことも可能です。

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勇気と祈りを象徴するフェザー

勇気と祈りを象徴するフェザー

インディアンとフェザー

インディアンジュエリー フェザーまとめ

インディアンジュエリーにおけるフェザーとは

フェザーは単なる装飾ではなく、ネイティブアメリカンの精神性や自然観を反映したシンボルです。羽は精霊や天界とのつながり、守護や導き、自由や勇気など、多様な意味を持ち、部族ごとに表現や技法にも特徴があります。

ナバホ族では厚めの銀地にスタンプワークを施し、羽の軸や羽先、彫り込みまで丁寧に作り込むことで力強さと重厚感を表現します。ホピ族はオーバーレイ技法によって羽の形を陰影で浮かび上がらせ、精神性や祈りを象徴的に表現します。ズニ族は石を細かく組み合わせる象嵌技法で、羽の模様や色彩を通じて生命や自然との調和を描きます。

このように、フェザーは各部族の文化や信仰、技術が融合した象徴的モチーフであり、ジュエリーを通じてその奥深い世界観を感じることができます。身につけることで、装飾以上の意味や物語を身近に感じられるのが、フェザーモチーフの魅力です。

フェザーは、ネイティブアメリカンの精神文化と深く結びついた象徴的な存在であり、その魅力は現代のジュエリーやアートにも受け継がれています。
守護や自由、祈り、導きなど多様な意味を持ち、身につける人の願いや祈りを形にするモチーフとして今も愛され続けています。

あなたもぜひ、自分だけのフェザージュエリーを通して、その深い世界観に触れてみてください。

フェザー以外のインディアンジュエリーモチーフ一覧はコチラ

インディアンジュエリーを深く学びたいあなたへ

インディアンジュエリーには、単なる装飾では語りきれない“物語”があります。

アメリカ南西部のネイティブアメリカンたちが代々受け継いできた技術と祈り。その一つひとつのジュエリーには、自然に対する感謝や、大切な人々への想い、そして自分自身の生き方への願いが込められています。

 

ココペリ、フェザー(羽根)、サンバースト(太陽)、コーンメイデン(とうもろこしの乙女)など…。

これらのモチーフには、それぞれに意味があり、長い歴史とともに語り継がれてきました。

 

 

インディアンジュエリーに見られるモチーフたちには、彼らの自然に対する感謝や尊敬、願い。家族や仲間たちを思う優しい心。強く生きるための教えが詰め込まれています。

 

これらのモチーフを知ることで、インディアンジュエリーがただの「民族的な装飾品」ではなく、”祈りやメッセージを込めたアートである”ことに気づくはずです。

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インディアンジュエリー作品例

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ココペリに込められた意味とは?

インディアンジュエリーで長年にわたり人々に親しまれてきた精霊モチーフのひとつが、「ココペリ(kokopelli)」です。
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インディアンジュエリーの代名詞であり鮮やかなブルーグリーンが印象的なストーン、ターコイズ

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