ジュエリーを仕事にするなら知っておいた方がいいこと
「導入講座」講師の松尾琢磨氏(校長先生)にインタビューしました。 「導入」というと、講座内容にあまりイメージが湧かないかもしれません。
まずは、これからブランドを立ち上げようとしているあなた自身のことを共有してもらうこと、そしてそのブランドの進むべき道を、自身の経験してきた知識を元に「一緒に」決めていくことを目的としています。今回ラヴァーグ講師の春原が、校長先生が生徒さんに何をどのように伝えているのかお話をうかがってきました。
Interview
生徒さんひとりひとりと向き合って
大切にしているのは、生徒さん一人一人が持っている知識やスキル、それぞれ使える予算が違うため、ひとりひとりの状況に合ったアドバイスをするように心がけています。
授業に入る前にお互いの自己紹介を30分以上の時間をかけています。その生徒さんが大切にしてきたこと。そして苦手な事。育ってきた環境や経験してきた仕事によって、本人では気が付いていないブランドを運営していくうえで大切なスキルを既に持っていたりすることもあります。
最近では起業やビジネスの勉強をたくさんしすぎてしまっていて、強い思い込みを持ちすぎて何が正解かわからなくなってしまっている人が増えている気がします。そのような人にこちらの知識を上乗せで伝えていく前に、肩にたくさん乗ってしまっている思い込みという荷物を整理して下ろしていく、という事が必要な人もいますね。
「それなら私にもできる!」
「体も動かすことができる!」
そう思ってもらえる授業でなくては意味がないと思っているので、このコースでは相も変わらずマンツーマンの授業になってしまっているんですね。
まずは、ひとりひとり使える予算(お金)が違うということから。
僕も、感心するような話、うらやましくなるような話、多くの成功の話もしようと思えばできます。
そのような話は聞く人をワクワクさせたり、その話をしている自分を大きく見せたりすることが出来て気分よくなれるでしょう。
そういう話を聞いて僕自身が本当に痛感してきたのが、
「同じように真似することができるのですか・・・?」
ということ。
勉強にはなったけど、
「私にはできない・・・」
となってしまっては意味がないですよね。
僕たちがブランドを作るうえでやってきた「成功や失敗」から導き出した方法を聞いて、
「それなら自分でもできそう!」
と思ってもらえること。そして予算が限られていても実行してもらえる知識を伝えることにこだわっています。
コロナ以降のジュエリービジネス
例えばお客様との関わり方について。対面だけでなくZOOMやSNSを駆使して行っていく、デジタルなビジネスモデルを取り入れていくことが、生き残っていくのには大切な事だと感じています。
会社経営の話になりますが、多くの尊敬できる経営者達と、この3年近くはアイデアを出し合ってきた時間でした。そして確かに効果があったことを実感していますし、それが社会の流れでもあると思っています。
しかしそこを頑張ってきた時間があったからこそ、あえて変えずに残していかなければいけない事、というのもずいぶん鮮明にわかってきました。
デジタルとアナログ、効率化と手間をかけなくてはいけない所。
この違いが分かっていないブランドは、大小に関わらずなくなっていくと思っています。
デジタルはこれ、アナログはこれ、とはっきりした境界線があるわけではないのですが・・・。そして僕がこの話で伝えたいのは、小手先の戦略、テクニック的なことではありません。アナログ「的な」手間をかけるべきところだと思っているのは、そのブランドを発信している側の「人間力」や「人間関係にどれだけ心を傾けているか」です。
そして僕がこの講座で必ず生徒の皆さんに繰り返し伝えていることが、応援してくれる人は身近にいる、ということ。これを忘れないで欲しいと思います。
まとめると、デジタル化にも取り組む。しかし、そうでないところはもっとゆっくりじっくり時間をかけていく。そんな事がこれからのビジネスに大切なことになると感じています。
変わることと、変えないこと
伝えている内容はどんどん変わってきています。
以前、力説していた事を全く話さなくなっていたりすることもあります。導入講座だけはなかなかテキストを作ることが難しいと感じているのは、毎回毎回少しずつですが変化してしまうからなのかもしれません。
しかし、実は変わっていない事もあるのです。
それは本やネットサーフィン、誰かから聞いたこと。そんな話をもとに授業はしない、というポリシーです。
僕たちが運営しているプアアリの活動で失敗・成功した経験に加えて
「去年うまくいっていた事が今年はうまくいかず、思ったような結果がでなかった」
など実際に僕たちがリアルタイムで経験したことを伝える授業にする、という事は変わっていません。
なので、僕たち自身のブランド運営がうまくいかなくなったら、このアントレプレナーコースは必然的に終了する、という覚悟でこのコースを生徒さんたちに販売しています。やっていない事は話さない。という事をとても大切にしているのです。
記事の一番最後の写真は、インタビュー中にスクールを訪ねてきた元生徒さんとの1コマ。校長先生の嬉しそうな笑顔が印象的です。
今回取材をしてみて、ラヴァーグにはブランド運営で経験してきたことを惜しみなく伝え、生徒さんに心から成功してほしいと願っている講師がいる。そして卒業しても拠り所となるようなスクールだということを実感しました。
ブランドとしてジュエリー を販売したいけれど、「未経験で右も左もわからない」「自身で試行錯誤してもなかなかまくいかなかった」
そんな方はこの講座を受けて、「やりたいこと・やりたかったこと」 をぜひ実現させてください。