" 写真を より素敵に見せる加工方法 " だけじゃない ! !
アントレプレナーコース4つ目の講座「画像加工講座」について、本校「ジュエリーCADコース」の講師でもある八代孝之さんにインタビューしました。
PC、そしてWEB関連のことについてラヴァーグ随一の知識と情報をお持ちの八代先生。画像加工を身につけることになった経緯や、今まで積み重ねてきたことなど、アントレプレナーコースそのものの誕生と共に紐解きながら、ジュエリー写真そのものに対するお考えもうかがいました。
Interview
画像加工講座とアントレプレナーコースの誕生
入社してから、ジュエリーブランドの立ち上げに携わっていく中で覚えていきました。
ーーまだ会社の人数も少なかった頃、校長先生とブランドを立ち上げることにチャレンジしていたときに、「撮影した写真の加工」が必要になった、ということでしょうか。
そうです。当時は特に何の経験もないところからのスタートだったので、始めた頃はひどいセンスでした(笑)
僕たちが今運営している「プアアリ」というハワイアンジュエリーのブランドがありますが、その前に作ったブランドもいくつかあって。
その挑戦の過程で、画像の加工については 片っ端からいろんな本を読んだり、試行錯誤して身につけていきました。
正確には、順番が違うかな。
ブランドとして売り上げを立てるために色々模索しながらやってきて、「プアアリ」という結果を出すことができたときに、僕たちがそれを成功させるためにやってきたこと というのが、 画像加工講座であったり、アントレプレナーコースの中に入ってる講座で教えていることなんです。「僕たちはこれでなんとか成功へ導けた。だからこれは生徒さんに伝えよう」 という順番で今のアントレプレナーコースができています。
ジュエリーの写真に的を絞って厳選した加工テクニック
まずは、写真のクオリティや印象を良くするためです。
きれいに撮れたと思った写真でもジュエリーって金属だから予期しない映り込みとか いざ確認したらホコリが・・・ということもある。それを撮り直しせずに修正することができます。
画像加工のソフトを全然触ったことない生徒さんは、たくさんのテクニックをすぐに覚えることはできないですよね。ソフトの中にあるたくさんのツールを一度に紹介してしまうと、頭がこんがらがって、途中で嫌になってしまう。
だから、「これとこれを使えるようになれば、ジュエリーに関しては大体OK」とできるように講座で使用するツールをかなり厳選し、絞ってきました。
その写真を撮る時点でもうすでに 「画像加工でなんとかすればいいや」って思いながら撮っていると、大体加工ができないかな。
前提と、その方の持っているスキルによります。
鏡のように別のものが金属に映り込んでしまった場合、そこをちゃんと金属っぽく見せたいですよね。そうしないとクオリティを上げることができない。ですがそれは絵を描くのと一緒で、想像をして加工する必要があります.
そうですね。被写体がジュエリーだということをしっかり前提に置いて伝えています。
撮影の時点で気をつけるべきところをクリアできていた方が、結果的に加工の手間も短縮できて、綺麗な写真になるということ。
「写真」と「人間の目で見る」ということの違いって、視点を動かせるどうかが大きいんです。
手に持って動かす・自分が動く など、人はそのジュエリーが綺麗に見える視点に自然と調整しますが、写真はそうはいかない。
その時ある光とか、距離感とかで決まるんですよね。
できる限り気を使って撮影した写真に対する画像加工は、ロジカルに対処することができるんです。
できる限り気を使って撮影した写真に対する画像加工は、ロジカルに対処することができるんです。
例えばダイヤモンドが入ってるジュエリーで、ダイヤモンドは 光の反射率がこうなってるから、こうすればクオリティが上がる、などと考えられるんですね。
画像加工のソフトはジュエリー以外の仕事で使うことも多いから、今まで触れてきた生徒もたくさんいるんですけど、この講座にはそういう人も目から鱗の修正テクニックが含まれている・・・かもしれません(笑)
例えばダイヤモンドが入ってるジュエリーで、ダイヤモンドは 光の反射率がこうなってるから、こうすればクオリティが上がる、などと考えられるんですね。
画像加工のソフトはジュエリー以外の仕事で使うことも多いから、今まで触れてきた生徒もたくさんいるんですけど、この講座にはそういう人も目から鱗の修正テクニックが含まれている・・・かもしれません(笑)
ゴールドの色変え方法とジュエリー写真の難しさ
写真に写ったジュエリーの金属(カラーゴールド)の色を変えるテクニックを伝えています。
商品展開をしていこうと思った時に、18金のカラーゴールドを最初から全部揃えるのは場合によっては大きな負担になりますよね。
奮発して、無理してでもカラーゴールド全て用意して作ることができなくはないと思うのですが、そこにかけるお金をこの画像加工1つで抑えられるって結構大きいと思います。
このテクニックを使えば「実物を用意しなくても商品展開ができるよ」と言えばそれはどちらかというと軽い言い方なんですね。
写真の撮影講座の担当の先生も言っていたかもしれないけど、ジュエリーって写真を撮るのが難しいんです。いろんな理由で難しいんですが、例えばサイズ。
小さいということがどういうことなのかがわかってないと、撮った時に味気ないジュエリーに見えてしまう。
写真って、いろんな表情があるんです。その時々で随分違って写るし、すごくアナログなもの。
でもそれの加工を繰り返しやっていると、手を入れるところはいつも同じだということがわかってきます。
それがわかっていれば、おそらくイメージされているより手軽にできるんじゃないかと思います。
あとは、画像を加工していく上で「ゴールがわからない」っていうのが1番 難しいと思います。
だけど、その前の写真撮影がイメージするところからきちんとできていると、そこへ向けての加工の道筋が自然と見えたりする。
人の心を掴む魅力的な写真とは?
型にはまりすぎなくていいんじゃないかなとは思います。
物撮りで1個1個、白い背景での撮り方がありますが、かっこいい写真や綺麗な写真、印象に残る写真はそんなに堅苦しくない。
極端に言えば、ものすごくアップにして半分ぐらいしかジュエリーが映ってないとか、
四角い空間なのに 端の方にぽん とある、とか。
サイズ感とか、どのぐらいの厚みがあるか伝えたい場合は、そういった写真の方がわかりやすいですがそればそれとして。そのジュエリーのイメージを伝えるような写真っていうのを考えて撮ってあげると、すごく魅力的になるんだなって思います。
そうですね。画像加工ができるとありえない写真も作れますから。
宇宙空間にジュエリーを浮かすことだってできてしまう。自分でイメージを作って、自由な発想でやっちゃっていいんだと思います。
個人的には、拘らず色々遊んでみるといいと思います!
単調な作業としてだけでなく、コスト削減や、ブランドイメージをより良くするためのテクニックが詰まった画像加工講座。ジュエリーに特化している、というところもシンプルで意味があることだと思いました。
ネット検索やSNSでお気に入りのジュエリーブランドを見つけることが当たり前になった今、実物以外で商品やブランドを伝えられる手段は限られてきます。画像加工はまさに必須のスキルと言えるのではないでしょうか。