

ハワイアンエングレーバーでもあるラヴァーグジュエリースクールの講師が彫刻機「GRS」と「AIR DO」を本気比較してみました!
「この記事で分かる事」
ジュエリー制作で石留や彫刻をする際に便利な彫刻機「GRS」と最近話題の「AIR DO」。
それぞれの性能を比較し、実際に試した結果をご紹介します。
この記事を読めば、初心者でも使いやすい機械はどちらか、プロ用途に向いているのはどちらかが分かると思います。
【目次】
1.【GRS】とは
2.【AIR DO】とは
3.【比較ポイント】
4.【最近話題の「AIR DO」を実際に使ってのレビュー】
5.【実際に使用してみて感じた事】
6.【結果まとめ】
7.【スタッフがおすすめするコースとの組み合わせ】
8.【体験のご案内】
①「GRS」とは
一番メジャーな洋彫り機で繊細な彫りからパワフルな彫りまで幅広く対応できる彫刻機
ラヴァーグではメインで使用しており、ハワインジュエリー「プアアリ」の商品を制作するのにも欠かせない存在

GRS グレーバーマックスG8 GRAVER MaxG8 (フットSW付き) ¥397,100税込 ※鈴峯 オンラインより参照
②「AIR DO」とは
「AIR DO」とは
タイにあるSMARTPROという会社の電動洋彫り機でエアーコンプレッサーが不要!
最近シーフォースさんで取り扱い開始した直後200台以上飛ぶように売れたそう!
そんな最近話題の「AIR DO」をラヴァーグジュエリースクールにも一台導入したので、今回は使用感を職人目線でレビュー
どっちを購入するか迷っている方の参考になればと思います。

電動洋彫り機 AIR DO【S】¥185,900(税込)
※シーフォース オンラインより参照
③【比較ポイント】
選ぶ際に注目すべきポイント
①「性能」
GRS:細かい調整が可能でパワーも強く、深い彫りが必要なハワイアンジュエリーや洋彫り、彫り留めなどマルチに対応できる
- AIR DO:パワーが控えめなので、洋彫り模様や文字彫り、彫り留めなどに向いている。
- 仕上がりのクオリティ: 両機とも仕上がりには特に問題なし。だけれども深い彫りの商品を沢山彫るには「GRS」に軍配が上がる。
②「操作性」
- GRS:パワーがある分タガネコントロールのごまかしがきく。
- AIR DO:スムーズに彫るには少々タガネコントロールの慣れが必要
③「コストパフォーマンス」
- GRS:高性能だが、その分初期投資が必要で100万前後と高額な初期費用が必要
- AIR DO:購入価格が20万円以下と、導入コストも低いのでコストパフォーマンスの良さからも初心者にかなりおすすめ
④「耐久性」
- GRS:チューブ関係の破損が出る為、使用頻度によっては1~2年に一度、修理メンテナンスに出す事がある
- AIR DO:日本で取り扱い始めたばかりの為、実用サンプルが少なく検証中。購入するタイミングでシーフォースさんに聞いてみるのがいいかも
⑤「メンテナンス」
- GRS:コンプレッサーなどの手入れが日々必要なので少々面倒
- AIR DO:電源だけなので特に手入れの必要がなく楽ちん
④【最近話題の「AIR DO」を実際に使ってみました】
従来のグレーバーに必要な強いエアー圧が無くても、精密な空気圧システムによりハイパワーで彫刻することが可能とのことですが、
実際に「AIR DO」使ってみて、まずはハワイアンの彫りからやってみましたが
「おっ意外と彫れる!でもやっぱちょっと弱いかな~」という感じ。
深く彫りたい場面や深い彫りのアイテムを数多く沢山彫るのはしんどいかなぁ~というのが第一印象でした。

次に、文字彫りや彫り留め、なども試してみてみました~
こちらは全く問題なく彫ることが出来て、むしろ扱いやすさすら感じました。
しばらく使っていると機械に慣れタガネコントロールのコツがつかめてくるので
慣れれば力も必要なく綺麗に彫ることが出来るようになるので、洋彫りや彫り留めには「AIR DO」で十分だと感じました。

ハンドピースには二種類のおもりが標準付属されていたので、こちらの検証してみましたが大きく重いおもりを使用すれば、深く彫りたい商品でも1~2個ならそれほどストレスなく彫れるように感じます。
それと個人的にはコンプレッサーが無いのはかなり魅力的!
「GRS」は万能ですが、エアーコンプレッサーが必要なので騒音の問題があり、静音性の高いコンプレッサーは高額で設置場所を取るなどのデメリットもあります。

これらを見事に解決した「AIR DO」はコンパクトで持ち運びやすく、電源のみで使え簡単にセットでき省スペースでも可能。
静音性も高いため、作業スペースを気にせず使用できる。
「AIR DO」はマンションや自宅での作業する際の騒音問題も解決となりそうです。
しかも、他の洋彫り機械に比べてかなり安価なため導入しやすく、洋彫りを諦めていた人や悩んでいた人でも気軽に始めやすいってことが魅力的。
(飛ぶように売れるのは納得です)
出張やイベントで彫刻デモンストレーション、なんて使い方も出来そうですね♪
ハイスペックな「AIR DO X」 については マイクログラインダーが内蔵されており、切り替えボタン一つでリューターのハンドピースを使用することができます。
こちらは展示会で試してきましたが、ブレも感じなく意外と良いかも。
実際に使用していないので耐久性など何とも言えませんが、簡単な研磨作業も問題なくできそうで石穴開けなら十分使えそうだと感じました。
⑤【実際に使用してみて感じた事】
- GRS: 深い彫りが必要なハワイアンジュエリーには必須。
- AIR DO: 彫り留めや浅い彫りの模様、文字彫りなどに使うには十分。
作業中の様子と結果
- GRS: 繊細な彫りから深い彫りまで、色々な場面で安定して彫刻でき、大量生産の場面でも扱いやすいのでプロ用途に最適。
- AIR DO: 彫り留めも問題なくこなせ、洋彫りや文字彫りなら十分な性能を発揮。コンパクトで静音なので、自宅での作業にも便利なので、まずは一台、初心者にオススメ。
仕上がり比較
- 両機とも仕上がりには特に問題ないが、「AIR DO」の方が彫りの深さがやや浅く、広い面を深く彫るにはしんどい。
- 深い彫りの商品を沢山彫るには「GRS」に軍配が上がる。

彫り比較の写真
左「GRS」/右「AIR DO」
⑥【結果のまとめ】
比較ポイント | GRS | AIR DO |
速度安定 | ◎ | ○ |
パワー | ◎ | △ |
コストパフォーマンス | △ | ◎ |
デザインとサイズ | ○ | ◎ |
- GRS: プロ向けで、深い彫りや大量生産が必要な場面におすすめ。
- AIR DO: 初心者や趣味で使用する人に適しており、コストを抑えたい場合にも最適。

【結果】彫り留めや洋彫りなどをやる分には「AIR DO」で十分だと感じました。
初心者にはコスパも良い「AIR DO」がおすすめ。
プロ志向の方にはやはり「GRS」がおすすめだと思いました。
近年AIも発達して効率化や作業の機械化が進んでいく中、彫りの技術は人の手作業でしかできない仕事あり、ジュエリー職人の中でも特殊技術なため、彫りができる職人は貴重な存在となっていくと思われます。
そんな特殊な技術をあなたも学んでみませんか?
彫り機械の購入にはハードルが高いと思っている方には、ラヴァーグジュエリースクールでは機械の時間貸しも行っているので、学んだ後も安心して技術を磨くことが出来ます。
⑦【スタッフがおすすめするコースとの組み合わせ】
これから彫りの技術を学ぼうと思っている方にスタッフがおすすめする組み合わせはこちら
・HJコース+AIR DO
・ハワインジュエリーコース+GRS
・洋彫りコース+AIR DO
⑧【まずは体験から始めてみませんか?】
ハワインジュエリー体験や彫り留め体験も毎日開催してますので、まずは体験から始めてみませんか?

ハワイアンジュエリー体験
彫りの技術ってどのように習得するの?グレーバーの使い心地を試してみたい! !初めての方に向けたハワイアンジュエリーの基本を体験できるレッスンです。
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