EXIBITION INFO
Jewelry Designer 4人展
2017.7.14(FRI)-7.17(MON)
最新の流行が集まる表参道で、4人のジュエリーデザイナーが新作発表。
夏の始まり、表参道の中心で4人のジュエリーデザイナー達が集まり、新作や人気シリーズのお披露目を行いました。
その中の一人で、今回取材にご協力いただいた山脇ミチルさん。
彼女の考える世界観や、ジュエリーを通して伝えていきたいこと、ブランドを立ち上げるまでに至る道のりなどのお話を詳しく聞かせていただきました。
EXIBITION REPORT
レポーター : 中西ゆいこ
【ブランドを立ち上げたその先、どんな活動をしてブランドを成長させているの?】
【ジュエリーブランドを立ち上げた後、どうやって売り上げを立てて収入を得ていくのか?】
これはいつかブランドを持ちたいと考えている方には一番気になる部分だと思います。
このページでは、実際にLavagueジュエリースクールで技術やノウハウを学んで立ち上げたブランド達が、どのような活動をして、立ち上げたブランドで収入を得ていくのか。
現在、ブランドを立ち上げて活動を開始した皆さんにリアルな生の声を聴かせていただき、まとめたのがこちらの【Designer’s NEWS】の記事となります。
今回、表参道の中心で開催された【 Jewelry Designer 4人展 】
卒業後、同じ工房で日々新作やオーダー品を作る中で出来た仲間たちが集まり、合同展示販売会を開催しました。
今回取材にご協力してくださった山脇ミチルさんのブランド【EARTHEO(アテオ)】の成り立ちや会期中のエピソード等を聞かせていただきました。
山「 よろしくお願いします。
ジュエリーを作るようになったきっかけは、工房の体験で製作したシルバーの槌目リングでした。
海外に渡航することが多い仕事もそれなりに充実していて、メインのライフワークではなかったのですが、幼少の頃から創作的な活動が好きで、アート・工芸・音楽といった様々な表現に感銘を受け、版画や造形表現を学んだりもしていたベースがありました。
表現が形になった銀製のリング。
そこにある可能性をとても身近に感じたのを覚えています。
もともとブランド品より作家ものや工芸品に興味があったのですが、
大手老舗ブランドの歴史を紐解くと、実は工芸の極みだという側面も知るようになり、
それなら、大手ハイブランドが環境問題や世界平和を根底テーマーにしたら世界が変わるんじゃないかなどと妄想したり話したりしているうちに、
ジュエリーのデザインや制作にも熱が入り、EARTHEOという名で、制作や活動をしていて実は4年目になります。
LaVagueジュエリースクールに決めていただいた理由は何だったのですか?】
私は湘南エリアに住んでいて、都心に出るのは少し時間がかかってしまうので、恵比寿なら湘南新宿ラインで一本、駅からも近いといった立地的は魅力でした。曜日や時間に制限のない受講スタイルや課題製作の自由度も自分には合っていると思えました。
最初は彫金技術を学ぶことが目的だったのですが、工房で指導をして下さる職人の先生や、CADでデザインを描いての制作や、実際に個人のブランドで活躍している方たちが身近にいる環境も新鮮で面白かったです。
それはいくつもあるのですが、一番は、今回、表参道という場所で四人展を実現できたことです。4人は得意分野やスタイルがそれぞれ違って、毎日楽しく新しい発見でした。
開催中は、期間前半にいらして下さった方たちで
『デザインや哲学が忘れられなくて』『夢に出てきた』と後日に再来場されて、ジュエリーのデザインを気に入って下さっただけではなく、デザインの根底に存在するものについて、造形についてなどに興味を抱いて下さった方たちがいらっしゃり、その方たちが感性で感じたことを共有して下さったのは大きな励みになりました。
それから、自然栽培農業の支援や地域活性に携わってらした男性や、西アフリアでの紛争ダイヤモンド等の問題を支援させてるNPOの方やアフリカに滞在されていた方などもいらして下さり、表参道でジュエリーの展示なのに、従来種とF1種についてなど、種の話題で熱くなったり、アフリカのバオバブの木に想いを馳せたりと。
アテオらしさはこんなところなんだと実感した嬉しい流れでした。
本来『no title』の造形を感じてもらって、大地の賛美的なものを各々の感性で見出してもらえるようなモノづくりをするのが理想でした。
ただ、ジュエリーというプロダクトをを生み出す上で、シリーズとしてのコレクション名もつけていて、ここから発展や共感が生まれたりする反応も有意義なので、いろいろな側面からより面白く魅力的でエネルギー溢れる創作を展開していきたいと思っています。
具体的には、すでに次回以降の表参道での出店予定などもあるのですが、枠にとらわれないで、いろいろな形で発表や活動の場を持ちたいです。
私自身、2年ほど前に足の怪我をしてから活動制限があり、自分のパフォーマンスに納得出来ていませんでした。
迷惑をかけるんじゃないかという気持ちにもなりがちで、ひとりで創作すること以外に積極的になれなかったので、グループ展への参加にも葛藤がありました。
ところが企画を持ちかけて下さったプロジェクトリーダーや他のデサイナーさん達は全然気にしていなくって、ひとりでは難しいことが、意を決して歩き始めたら、そんな負い目はすっかり忘れて 夢中でした。
1歩を踏み出せななかったり踏み切れなかったりという背景には、きっとそれぞれ抱えているものや事情があるかもしれません。
そんな時こそ自分の好奇心や関心に忠実に、できる範囲でときめきながら精一杯の1歩を踏み出してみてください。
思いがけずにまわりも動き出し、違った景色に出会えます。
これからもEARTHEOらしい素敵な作品で、沢山の方達と繋がり、輪を広げていってくださいね!
- 山脇 ミチル
- 幼少期から創作的な活動が好きでアート、工芸、音楽といった様々な表現に感銘を受け、版画や造形表現を学ぶ。
美しい地球と すべての存在と多様性の繋がり Oneness(ワンネス)をコンセプトに制作や小さな活動をボーダレスに展開している。 - http://eartheojewelry.com/#bespoke