手作りで作り上げてきた伝統を守りながら多くの職人がそれぞれのブランドを成長させてきました。作家として伝統技法を身につけ個展を開き活動している人たちも数多く存在していました。日本の旺盛な消費パワーは世界中のブランドを受け入れ様々なブランドが日本のマーケットに進出してきました。今では気軽に世界中のブランドを購入することができるようになり、ずいぶん便利な世の中になったものです。
しかし、そのことが日本の職人には大きな変化を要求されるようになったのです。
今までは手作りの雰囲気を“味がある”“個性がある”と手作りの良さを理解して評価してくれる人たちもたくさんいましたが、世界中に販売網を張り巡らせているナショナルブランドの製造現場ではその資本力を武器に最新設備をどんどん取り入れ新しい商品を次々と生み出し続けていきました。そのことがマーケットの目を少しずつ変えて行ったこともほんの少し前のお話です。