技術をお金に変えるために。

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今日は少しうれしい話。(僕がね)

夜のお店で働いている子が、ジュエリーの勉強をしたい。とお客様と話をしたら・・・

恵比寿にあるラヴァーグというジュエリースクールに行った方がいいよ。と勧められたそうです。

もう既に他の学校に興味を持っていたそうですが、その勧めてくれた人は、社員が何十人もいるジュエリーメーカーの経営者の人だったという事。

それで、気になってラヴァーグを調べて本日入学しに来てくれました。

ほん少しだけ直接話をして、その話を聞いたのですが、その紹介してくれた人にお礼を言いたいので、なんていう会社だかわかる?と聞いたのですが、誰かに連れて来られた人だったので、直接は分からないとの事。

何人か社員が通ってくれたそうという話までは分かったのですが、結局はどこの誰だかはまた機会があったら・・・

という事に。

いろいろな生徒がいて、いろいろな結果がある事は分かっていますが、卒業したスタッフを採用してくれている社長から、ラヴァーグの関係者がいないお酒の席で勧めてくれた事に少しだけうれしい気持ちになったとともに、まだ働いているはずの生徒の誰かが、頑張っている証拠だと確信して、生徒にも感謝です。

そして今、既に他の学校の生徒になっている子が学校見学に来てラヴァーグを見て帰りました。

僕は直接話をしていないので、小耳に挟んだ程度ですが・・・

ラヴァーグの設備について、すごく驚いていたそうです。

まぁ気持ちは分かりますが・・・

設備がいいからといって、目的を果たせるとは限りません。

何度も繰返して言いますが、技術が高いといって、きれいな指輪が作れるからといって、売れるわけではない。という事が実はとても大切なのです。

設備が足りないけど、売り上げがしっかり立っている人もいる。という事を忘れないで下さい。

そしてもう一つ。

学校のカリキュラムをこなさなくてはいけないので、作りたいものが作れない。という話も聞きました。

この話は生徒達だけではなく、ジュエリーを教えている先生達からも聞いた事があります。

作りたいものを作りたいのであれば、それは趣味です。

作りたいものを作れないのはプロとして当然なのです。

なぜなら、お金を払ってくれる人が欲しいものを変わりに作るからお金がもらえるのです。

作りたいものを作って、それを欲しがる人を頑張って探したり、育て上げていくのは出来ない訳ではありませんが、そこには、高いブランディングスキルとマーケティングスキルとびっくりするぐらいの予算をかけるか、膨大な時間をかけるしかないのです。

まずは、しっかりと自由な創作活動を続けられる環境をつくる為に、作るたいものを作るのではなく、相手が欲しがっているものを作る事が大切なんですよ。

でもね・・・

ひとつだけ・・・

その子が言っていた意味がもしこういう意味ならそれはもしかしたら学校の努力不足なのかもしれません。

学校という形式をとっていると、誰にでも同じクオリティーの教育をしていく必要があるのも当然です。

なぜなら、学費が共通だからです。

ただ、人間なので体調や心の変化もあり、うっかり伝え忘れてしまった大切なこと。というのが出てきてしまうのです。(僕は今でもたまにあります・・・。だから、なるべく疲れていない午前中に僕の授業をお願いしているのはそういう理由です・・・)

だから、ある程度の規模になるとカリキュラムを作成してテキストを作り上げます。

実は・・・

このカリキュラムの作成やテキストの作成はとても難しいのです。できる。というのと分かりやすく伝える。というのは随分違うからです。

会話の中で2~3分ぐらいですんでしまう説明も、文章に変えて、テキストにすると、10ページぐらい必要な場合があるぐらいです。

そして分かりやすく伝える為には、文章だけでなくイラストや写真なども織り交ぜていきます。

場合によっては、カメラマンやコピーライターを使ってたくさんの予算をかけて作り上げます。

また、ある程度のクオリティーのテキストとなると印刷代もばかになりません。

書籍などにしてしまうと、在庫も膨大に抱えるリスクがありますが、印刷ロットは100部も500部もほとんどかわらないので、だったら500部印刷なんて事になってくると(もう少し多い所もあります)テキストを使い切るのに、何年もかかってしまう事もあるぐらいです。

だから・・・

ちゃんとしている所であればあるほど、テキストの課題のデザインと今の流行のデザインとに乖離が起きてしまう事もあるのです。

現場の先生達はとっくに気がついていても、テキストの変更にはとても大きなパワーとお金と労力がかかるので、昔のままのカリキュラムを今でも教え続けている所もあるそうです。

ので・・・

好きなものを作りたい。

という気持ちを優先するのか。

仕事にしていきたい。

という気持ちを優先するのか。

技術を覚えたい。

という事が大事なのか。

売り上げをたてていきたい。

という事が大事なのか。

などなど、一言ではいい表せませんが、自分の目的をしっかりと伝えてから、学校に入学する事をお勧めします。

ラヴァーグがいちばん苦労している事は、技術を教える事よりも、技術をお金にかえる技術を教える事に真剣に取り組んでいるし、苦労をしているのでした。

最近は少しずつスタートを切り始めた生徒達が増えてきました。

まだ紹介できていない人もたくさんいますが、その一部を紹介しますね。

http://www.lavaguejewelry.com/link.html

みんなかっこいいです。

 

※僕が言っているブランディングスキルとは、信用をあげていく技術。マーケティングスキルとは、集客をしていく技術の事です。

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海外の工賃に驚く。

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昨日のブログの続きです。

という事で、明日からベトナムのハノイ経由でハイフォンへ行って来ます。

ベトナムというと南部のサイゴン(ホーチミンシティ)が有名ですが。

北部のハノイから海側に移動した町ハイフォンです。

ここは、工業地帯になっているとの事で、世界各国のいろいろな工場が集まっている場所があるそうです。

ちなみに、日本の宝飾メーカーの工場もいくつかあるとの事です。

海外に工場を持つ。

というと、当然ですが、小さなメーカーやブランドでは難しいです。

でも、人件費の安さに目をつけた色々なブランドが、中国やタイから、少しずつベトナムにシフトしている所もでてきているそうです。

最近はミャンマーなどもインフラが整い始めて色々な産業が注目し始めてもいます。

海外で生産している。

この話はもう10年以上前から色々な所で耳にして、すごいなぁ・・・と思っていたりもしました。

これまでも、何度か海外に生産を依頼する機会はあったのですが。確かに工賃は安いのですが・・・

海外に送る送料や関税。または海外送金手数料などを計算すると、少ないロットでは値段が合わないのです。

販売力のあるメーカーが大きなロットを発注してはじめて、海外の工賃の安さを享受できる。

販売力がない会社は、売れるかどうか分からないのに、頑張って大量発注はできません。

在庫もあまり増やしたくないのです・・・

大企業のスケールメリットがあってはじめて海外生産は可能になる。

というのが実情で、小さい会社こそ、駆け出しのブランドこそ、有名ブランドより原価を下げて、ブランディングが完成するまでは、多少の割安感を武器にファンを増やす。という事をしたいのに、有名ブランドや大きな会社よりも、力がないのに、原価が高い。

原価が高いのに、あまり売れない。ので、利益も少ない。

こんなスパイラルです。だからなかなか、デザイナーズブランドを軌道に乗せる事が難しい・・・

そう思って何年も僕達も戦っていました。

でもね・・・

やっぱり誰かが小ロットの海外生産の道を切り開いていかなくてはいけない。と思い。去年からいろいろな人達と小ロットでも海外に発注できるインフラ作りを準備してきました。

ちなみに、石留めひとつとっても、海外の工賃の安さには驚きました。

ちなみに、甲府や御徒町で個人で石留めを小ロットで依頼をすると、1ピースあたり、200円~500円ぐらいの値段を言われます。(それでも、準備などを考えると大変安い値段なのかもしれません。)

同じ石留めを実際に海外に出してみました。

なんと1ピースあたりの工賃は10円台もちらほら・・・

ちなみにうちの商品の1つにペンダントトップに石留めを48ピースする奴を国内の工賃で計算すると・・・

ピース/200円だったとしても、9600円の石留め工賃です。

それが・・・なんと1000円しない工賃でできるのが海外生産です。

10分の1以下です。そんな原価で大企業は商品を作っているのに、小さなブランドはその10倍以上のコストをかけて商品を作っているのに、マーケットの価格よりも高い価格設定を出来ている所はとても少ないのが実情です。

これ、なんとかしないと・・・。

ラヴァーグの校長先生として、生徒たちというか、小規模メーカーの人達の為にも、小さくても海外工場を持てるように、話をまとめてきますね。

まぁ、いろいろなトラブルは経験をしながら乗り越えていくものだと思っております。

 

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ジュエリーブランドを立ち上げても何で軌道に乗らないのかを考えます。

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さて、遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

新年早々忙しい毎日を遅らせていただき、皆様方にはとても感謝をしております。

そんな中。何年か前から自分達も悩んでいた事があります。

それは、ジュエリーメイキングのコストについてです。

基本的に僕達は僕達のブランドの商品は自分達で全て管理して作り上げています。

色々な努力をして、なるべくコストを削っていますが・・・

渋谷や銀座を歩いていても、なぜ、この商品をこの値段で販売できるの?というような僕達モノづくりをしている人間から見ても考えられない安さというか、モノづくりの苦労をちゃんと理解してくれているのだろうか?と疑問に思うような価格で商品が並んでいます。

しかも、伊勢丹や松坂屋でもです・・・

もちろん、そのカラクリは知っています。

完全に海外で生産されているのです。

中国やタイやベトナムなどなど、アジア各国に大手のメーカーは海外に工場を持っていたり契約をしているのです。

もう、全然普通のことです。

当然ですが、販売力のあるブランドや大きなメーカーは生産のロットも大きいです。

10個つくるのと、1000個つくるのと、10000個作るのでは、全然コストが変わってきます。

ふと自分達のまわりを見てみると、2個とか3個のロットで、御徒町や甲府の業者に石留めや磨きやメッキなどを頼んでいる人達が多いです。

もちろん、ラヴァーグを卒業してブランドを立ち上げて軌道に乗せている人達も、御徒町か甲府の業者とお付き合いをして自分のブランドの商品の量産を行っている人達もたくさんいます。

僕は日本の工賃が高い。とは思っていません。どちらかというと安い。と思っています。

でもね・・・

それは日本人の感覚なのかもしれません。

2年ぐらい前に、ポテトチップスのカルビーの社長に就任した松本さんと話をする機会がありました。

松本さんはもともとジョンソンアンドジョンソンの社長をやっていて、同族会社であったかルビーに引き抜かれて社長に就任したばかりでした。

国内の材料で国内生産にこだわっていたカルビー。

しかし、少子化の波にお菓子業界は飲み込まれていて、高齢化が進んでいる国内のマーケットでは未来が明るくない。という事で、海外に生産拠点をつくり、ローカライズしてお菓子を生産していく。という事を決めてカルビーをグローバル企業に舵をきったという事でした。

その時に聞いた話です。

カルビーのマレーシア工場の工場長の話を聞きました。

女性で年齢は50歳に近いという事でした。英語・タイ語・そして日本語と三ヶ国語以上を話す事ができる優秀な女性との事です。偉そうな日本人を工場長にしても、タイの人達が本気で頑張ってくれる。とは思わないとの話でした。

タイの人達がタイの人達の為にお菓子を作るのが、ビジネスの成功の秘訣だと思っている。と強く言っていました。熱い気持ちが伝わってきました。

そして、最後にカルビーの工場をまとめている女性のお給料を聞いて驚きました。そんな優秀な人だったら、日本人であれば、100万円ぐらいの月収を提示しても見つからないかもしれません。が・・・。なんと、その女性の月収は10万円との事でした。

日本人の大卒の英語も話せない人が、20万円でもなかなか人が取れないのは、どうかと思う。との話をきき、そうは言っても、生活レベルや物価が違うから・・・。と僕自身に言い訳をしたのですが。

TPPなど、世界はもっともっと混ざっていかなくてはいけない局面です。

日本だから、しょうがない・・・

そうは言ってもしょうがない・・・

では、やはり未来は僕たちも明るくないのかもしれません。

大企業は海外でモノづくりをして、かなりの安い原価で商品をつくっている。

そしてそれを、伊勢丹や有名なお店で販売している・・・

でも、僕達を含む小規模のブランドは海外に工場を建設する資本もないし、人材もいない・・・

ので・・・

海外と比べて高いとは分かっていても、国内生産をする。

すると、原価が大企業よりも圧倒的に高い。高いのに、ブランド力がないから、伊勢丹や有名ブランドよりも高くは売れない。どちらかというと安く売っている・・・

当然、利益率は圧倒的に悪いうえに、たまにしか売れない・・・。これでは軌道に乗せる事は非常に難しい・・・

でも、僕やラヴァーグはこの業界で成功したい!という人達を集めている。しょうがない・・・ではすまない。

などなど・・・

いろいろな課題や問題をクリアにしていく事が僕達が生徒からお金をもらっている責任だとも感じている。

小さいブランドでもグローバル化。

少ないロットでも海外で生産ができないのか。

この問題を解決する事をずっと悩んできたのです。

そして・・・

やっと、その問題を解決できそうな目処が立ってきました。

長くなってきたので今日はこのくらい、時間があれば明日また書きます。

あさってからは、ある国へ行ってきますね。

みんなのブランドを軌道に乗せる為にね!

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もう知っている人達。

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2014年ありがとうございました。

今年一年振り返って、本当にリピーターのお客様に支えられて、ハワイアンジュエリーのプアアリの方も成長させていただきました。また、新しく出会う事ができたお客様たちにも感謝しております。

ラヴァーグのほうはというと生徒達の質の変化を強く感じる一年でもありました。

実は2年ぐらい前に、今でもありますが、学生向けの入学案内のコンテンツを作りました。

http://www.lavaguejewelry.com/gakusei/forcollege.html

高校生や大学生に少しラヴァーグを説明してみよう。というコンテンツです。

しかし、このコンテンツはあまり学生には響いていませんでした。

なぜなら、学生はあまり入学しにきていません。

その代わり、一度社会に出ている人には、僕達が伝えている事に実感があり、昨年よりも生徒数は伸びています。

大人はみんな知っているのです・・・

なぜなら最近僕が学校案内をする時に感じる事があります。

僕はここ数年。技術を学ぶだけでは売る事ができない。

Webサイトをつくるだけでは売る事ができない。

闇雲にSNSで友達を増やし意味がないし、売る事ができない。

という話をし続けてきました。

なぜ、そんな事を言っているのかと言うと。

プロになれる。

技術を身に着ければ、今の時代はインターネットがあるから売れる。

CADを覚えればこの業界でやっていける。

SNSで友達を増やしましょう。

Webサイトをつくりましょう。

などなど、ざっくりとした切り口の話をがんばって実行しているのにうまく言っていない人がとても多いからです。

ちなみに、CADを覚えて、技術を身につけて、SNSに取り組んで、Webサイトを作っても僕達は最初は全然売れませんでした。

売れ始めるのにというか、赤字から脱出するのに、販売のほうは約3年かかりました。

そもそも、なぜジュエリーを売るのか。という質問に具体的に答える事もできませんでした。

作れるから、売りたい。

作るのが好きだから、売りたい。

では、誰にも共感してもらえないし、応援もしてもらえません。

「お客様を幸せにしたい。」

「お客様を笑顔にしたい。」

このセールストークにも、疑り深い僕は違和感を感じてしまうのに、自分ではお客様に言っていた時期もありました。

初めて会った人を突然、幸せにしたい。とは思わないよな・・・

好きでもない人を笑わせたいとも思わないよな・・・

そんな事も思ったりする僕です。

買ってくれた人を幸せにしたい・・・

という事なのか・・・

買わなくても幸せにしたいと本当に思ってくれるのか?いや思わないはずだ・・・

などなど、自分自身の本音とセールストークが会わない時期がありました。

そして、それは確実にお客様達も感じていたはずです。

初対面なのに、幸せいしたい!なんて言い始めたら気持ち悪いですよね。と聞くと、ほとんどの人が気持ち悪いという返事です。

驚くというより、そりゃそうだ!という感じですよね。

ありきたりなセールストークは既にトークである事がばれてしまっている・・・

プロが教える。→どんなプロ?

インターネットで売れる。→どうやって?どのくらい?

歴史がある。→どんな歴史?

などなど。

最近は学校の説明をする時間がどんどん少なくなってきています。

昔は学校の説明をかなり念入りにしていました。

ラヴァーグの伝えたい事が伝わっていない。と勝手に思っていたからです。

資料をもっともっと充実させる事を考えていた時期もありましたが。

今年を振り返ってみると、あまりその必要もなくなってきたと思っています。

なぜなら、多くの人達はもう充分僕達の伝えたい事を知っているからです。

知っているというより、体感していると言ったほうが正しいかもしれません。

社会人はどのような業種でもお客様がいて、モノやサービスを販売しているからです。

そして、既に成功や失敗を体感しているからです。

だからもう知っているのです。

来年もひとりひとりの生徒達に正直にスタッフ一同取組んで行きますので、2015年もよろしくお願いします。

 

 

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あなたのジュエリー製作の学び方は・・・正しくないかもしれません。

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というと、石が飛んできそうですが。

学校経営をしている僕が少し本当の事を書いてみようと思います。

学校経営やスクールビジネスをやっている人達は基本的にはビジネスとしてこの事業に取り組んでいます。

趣味ではありません。

当然ですが、他社との違いや自社の優位な点を並べていかなくては選んではもらえません。

学ぶ楽しさを提供していく学校ももちろんあります。

そもそも ” 学び ” とはとても気持ちがいいものです。

できないことが、出切る様になるのは気持ちがいいですよね。

毎日、会社と家の行き帰りだけではいつか人はあきてきます。

だから、新しい事にチャレンジをする事が必要なのです。

ギターが上手に引けるようになるようになったり、ジュエリーをつくれるようになる。のは楽しいし、幸せなのです。

そんな人達は通いやすい学校に通学するのがおすすめです。気持の良い先生がいる所を探してみてください。

しかし、ラヴァーグに来た事がある人はわかると思いますが、最初にうちの学校はアンケートを書いてもらいます。

来てくれた人の目的を知りたいからです。

学びの楽しさを求めてきている人達なのか、そうじゃないのかです。

先日、既に何年もジュエリーを学んでいる人が学校の説明を聞きたい。という事で恵比寿に来てくれました。

彫金・WAX・CAD・洋彫りもできる人です。

そんな人がこれ以上何を学びにラヴァーグに来たのだろう?と僕はおもいました。

ハワイアンジュエリーコースに入学したい。との事でした。

なぜ?

と思い話を聞かせてもらいました。

彼の目的は自分でブランドを立ち上げて売り上げをあげ、生計を立てたい。との事でした。

既に結婚もしていて子供もいるそうです。

そう、彼は本気でこの業界でがんばりたいと思っていました。

彼が今までに作り上げた作品も見せてもらいました。

立派な指輪に洋彫りがほどこしてある豪華なものでした。

技術はもう既にあるのに・・・

僕はよく学校の説明を聞きたいという人にこういう話をします。

学校の経営者として、売上げが上がる事は喜ばしい。学校側はビジネスだから売上げを伸ばしていきたい。その結果何を目指すかというと、自分の持っている商品を全部お客様には売りたいと考えます。

カリキュラムを全部売る。という事を目指します。(これは別に悪いことではありません)

少しずつレベルを上げていく楽しさ。

新しい壁を乗り越えていく楽しさ。

人はずっと成長し続けたい生き物だから、30個しかない壁だと、30個目をクリアしてしまうと、つまらなくなってしまうから、壁は無限にあってもいいくらいです。

人は無限に成長し続けたいからです。

しかし、営業トーク上、「カリキュラムを全部売りたい!」なんて事はいえません。

だから、こういう言葉に代わっていきます。

一人前になるのには10年かかる。などなどです。(10年は学べということです。)

一人前になるのには全ての事を理解していないとお客様の様々な要求に応える事はできない。などなど。(すべて理解するまで学べとういことです。)

間違ってはいないのかもしれませんが。

その人の学ぶ目的をしっかりと聞いてあげないと間違いが起こります。

学ぶ気持ちよさを求めているのではなく、売上げをたてて生活をしっかりとしていきたい。

という人が実はけっこういます。

そんな人は闇雲に片っ端から学んではいけないのです。

いわれるがままもカリキュラムを買ってはいけないのです。

僕のまわりにはいろいろな業界で活躍しているひとがいます。

そして、ラヴァーグに生徒もいろいろな人がいます。

10年たっていないのに、もう既に僕達よりも売上げを立て始めている生徒もいます。

1年もたたずに学費を回収してしまう人もいます。

コースも終了していないのに学費を回収してしまっている人もいるぐらいです。

一人前になっていなくても生活を維持できる収入を得ている人はいっぱいるのです。

話は戻って、学校見学に来てくれた人の話に戻ります。僕は、彼のいままで努力してきた事。今の彼のライフスタイルを聞かせてもらいました。ジュエリー製作が大好きな人でした。しかし、つくりあげたいブランドはハワイアンジュエリーブランドではないとの事をふまえてこんな話をさせてもらいました。

僕は彼に、学校の経営者としては入学してもらって学費を払ってもらうのは売上げがたつから嬉しいです。でも・・・。いまあなたに必要なスキルはハワイアンジュエリーのスキルではありません。ハワイアンジュエリーブランドを目指してるわけでもないのですから・・・

まずは、売る為の準備を真剣にはじめて、売り始めてみて、ハワイアンジュエリーのニーズがあなたの顧客にあるのであれば、外注で僕たちに頼んでみてください。そして、ハワイアンの外注費が気になるほどハワイアンの売上げたって来た時にはその時にはじめて学びに来ても遅くはないのではないでしょうか。

あなたに必要なのは新しいジュエリー製作のスキルではありません。(小一時間程話しました。)

彼は、彼なりに納得してくれたみたいでお礼をいいながら帰っていきました。

僕の学校は売上げを立てる事ができませんでした・・・残念です・・・

でも、学び続けて、技術をいっぱい身に付けて、生活を支える事ができない人になってもらいたくなかったのです。

必要な人に必要なだけ学校はカリキュラムを売るべきだと僕は考えています。

なんでもかんでも、売ってはいけない。という事なのです。

まずは、目的を達成する為には何が足りないのかを考えてくださいね。

ジュエリービジネスを真剣に考えている人でも、ジュエリーCADを学ぶ必要がない人もいるのですからね。

繰り返しますが、学ぶ気持ちよさを求めている人には、はじから次々と課題を用意してあります。ずっと気持ちよくし続けるために、次から次へとハードルを用意しています。ずっとあきさせないように。

でも、ビジネスを目指している人は、必要なスキルを必要な時に必要なだけ身に付ければいいのです。

ラヴァーグの先生でも、すべての事に精通している人はいないかもしれません。

みんなで支えあって、補い合って、助け合って、形になっているんですよ。

既にビジネスをスタートできる人はいっぱいいます。(もちろん、スタートしてはいけない人もいっぱいいます。)

ただね。技術がなくても、売上げを立てている人はいっぱいいますからね。

不安をかき消す為に技術を身に続けている人は一度、足を止めて考えてください。正しい学びがあるはずですから。

特にビジネスを考えている人はメイキングスキルだけでは上手くいかない事がいっぱいありますからね。

ブランディング・マーケティング・マーチャンダイジング・プロモーションスキル・セールススキルなどなど、いっぱい学ばなくていけない事が他にもまだまだありますからね。

お店を持つと苦労しますよ・・・

ネットショップを立ち上げても、友達しか見てくれませんよ・・・

ここを乗り越えていくスキルはメイキングスキルだけでは乗り越えられませんからね。

 

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