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2015年 1月 の投稿一覧

海外の工賃に驚く。

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昨日のブログの続きです。

という事で、明日からベトナムのハノイ経由でハイフォンへ行って来ます。

ベトナムというと南部のサイゴン(ホーチミンシティ)が有名ですが。

北部のハノイから海側に移動した町ハイフォンです。

ここは、工業地帯になっているとの事で、世界各国のいろいろな工場が集まっている場所があるそうです。

ちなみに、日本の宝飾メーカーの工場もいくつかあるとの事です。

海外に工場を持つ。

というと、当然ですが、小さなメーカーやブランドでは難しいです。

でも、人件費の安さに目をつけた色々なブランドが、中国やタイから、少しずつベトナムにシフトしている所もでてきているそうです。

最近はミャンマーなどもインフラが整い始めて色々な産業が注目し始めてもいます。

海外で生産している。

この話はもう10年以上前から色々な所で耳にして、すごいなぁ・・・と思っていたりもしました。

これまでも、何度か海外に生産を依頼する機会はあったのですが。確かに工賃は安いのですが・・・

海外に送る送料や関税。または海外送金手数料などを計算すると、少ないロットでは値段が合わないのです。

販売力のあるメーカーが大きなロットを発注してはじめて、海外の工賃の安さを享受できる。

販売力がない会社は、売れるかどうか分からないのに、頑張って大量発注はできません。

在庫もあまり増やしたくないのです・・・

大企業のスケールメリットがあってはじめて海外生産は可能になる。

というのが実情で、小さい会社こそ、駆け出しのブランドこそ、有名ブランドより原価を下げて、ブランディングが完成するまでは、多少の割安感を武器にファンを増やす。という事をしたいのに、有名ブランドや大きな会社よりも、力がないのに、原価が高い。

原価が高いのに、あまり売れない。ので、利益も少ない。

こんなスパイラルです。だからなかなか、デザイナーズブランドを軌道に乗せる事が難しい・・・

そう思って何年も僕達も戦っていました。

でもね・・・

やっぱり誰かが小ロットの海外生産の道を切り開いていかなくてはいけない。と思い。去年からいろいろな人達と小ロットでも海外に発注できるインフラ作りを準備してきました。

ちなみに、石留めひとつとっても、海外の工賃の安さには驚きました。

ちなみに、甲府や御徒町で個人で石留めを小ロットで依頼をすると、1ピースあたり、200円~500円ぐらいの値段を言われます。(それでも、準備などを考えると大変安い値段なのかもしれません。)

同じ石留めを実際に海外に出してみました。

なんと1ピースあたりの工賃は10円台もちらほら・・・

ちなみにうちの商品の1つにペンダントトップに石留めを48ピースする奴を国内の工賃で計算すると・・・

ピース/200円だったとしても、9600円の石留め工賃です。

それが・・・なんと1000円しない工賃でできるのが海外生産です。

10分の1以下です。そんな原価で大企業は商品を作っているのに、小さなブランドはその10倍以上のコストをかけて商品を作っているのに、マーケットの価格よりも高い価格設定を出来ている所はとても少ないのが実情です。

これ、なんとかしないと・・・。

ラヴァーグの校長先生として、生徒たちというか、小規模メーカーの人達の為にも、小さくても海外工場を持てるように、話をまとめてきますね。

まぁ、いろいろなトラブルは経験をしながら乗り越えていくものだと思っております。

 

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ジュエリーブランドを立ち上げても何で軌道に乗らないのかを考えます。

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さて、遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

新年早々忙しい毎日を遅らせていただき、皆様方にはとても感謝をしております。

そんな中。何年か前から自分達も悩んでいた事があります。

それは、ジュエリーメイキングのコストについてです。

基本的に僕達は僕達のブランドの商品は自分達で全て管理して作り上げています。

色々な努力をして、なるべくコストを削っていますが・・・

渋谷や銀座を歩いていても、なぜ、この商品をこの値段で販売できるの?というような僕達モノづくりをしている人間から見ても考えられない安さというか、モノづくりの苦労をちゃんと理解してくれているのだろうか?と疑問に思うような価格で商品が並んでいます。

しかも、伊勢丹や松坂屋でもです・・・

もちろん、そのカラクリは知っています。

完全に海外で生産されているのです。

中国やタイやベトナムなどなど、アジア各国に大手のメーカーは海外に工場を持っていたり契約をしているのです。

もう、全然普通のことです。

当然ですが、販売力のあるブランドや大きなメーカーは生産のロットも大きいです。

10個つくるのと、1000個つくるのと、10000個作るのでは、全然コストが変わってきます。

ふと自分達のまわりを見てみると、2個とか3個のロットで、御徒町や甲府の業者に石留めや磨きやメッキなどを頼んでいる人達が多いです。

もちろん、ラヴァーグを卒業してブランドを立ち上げて軌道に乗せている人達も、御徒町か甲府の業者とお付き合いをして自分のブランドの商品の量産を行っている人達もたくさんいます。

僕は日本の工賃が高い。とは思っていません。どちらかというと安い。と思っています。

でもね・・・

それは日本人の感覚なのかもしれません。

2年ぐらい前に、ポテトチップスのカルビーの社長に就任した松本さんと話をする機会がありました。

松本さんはもともとジョンソンアンドジョンソンの社長をやっていて、同族会社であったかルビーに引き抜かれて社長に就任したばかりでした。

国内の材料で国内生産にこだわっていたカルビー。

しかし、少子化の波にお菓子業界は飲み込まれていて、高齢化が進んでいる国内のマーケットでは未来が明るくない。という事で、海外に生産拠点をつくり、ローカライズしてお菓子を生産していく。という事を決めてカルビーをグローバル企業に舵をきったという事でした。

その時に聞いた話です。

カルビーのマレーシア工場の工場長の話を聞きました。

女性で年齢は50歳に近いという事でした。英語・タイ語・そして日本語と三ヶ国語以上を話す事ができる優秀な女性との事です。偉そうな日本人を工場長にしても、タイの人達が本気で頑張ってくれる。とは思わないとの話でした。

タイの人達がタイの人達の為にお菓子を作るのが、ビジネスの成功の秘訣だと思っている。と強く言っていました。熱い気持ちが伝わってきました。

そして、最後にカルビーの工場をまとめている女性のお給料を聞いて驚きました。そんな優秀な人だったら、日本人であれば、100万円ぐらいの月収を提示しても見つからないかもしれません。が・・・。なんと、その女性の月収は10万円との事でした。

日本人の大卒の英語も話せない人が、20万円でもなかなか人が取れないのは、どうかと思う。との話をきき、そうは言っても、生活レベルや物価が違うから・・・。と僕自身に言い訳をしたのですが。

TPPなど、世界はもっともっと混ざっていかなくてはいけない局面です。

日本だから、しょうがない・・・

そうは言ってもしょうがない・・・

では、やはり未来は僕たちも明るくないのかもしれません。

大企業は海外でモノづくりをして、かなりの安い原価で商品をつくっている。

そしてそれを、伊勢丹や有名なお店で販売している・・・

でも、僕達を含む小規模のブランドは海外に工場を建設する資本もないし、人材もいない・・・

ので・・・

海外と比べて高いとは分かっていても、国内生産をする。

すると、原価が大企業よりも圧倒的に高い。高いのに、ブランド力がないから、伊勢丹や有名ブランドよりも高くは売れない。どちらかというと安く売っている・・・

当然、利益率は圧倒的に悪いうえに、たまにしか売れない・・・。これでは軌道に乗せる事は非常に難しい・・・

でも、僕やラヴァーグはこの業界で成功したい!という人達を集めている。しょうがない・・・ではすまない。

などなど・・・

いろいろな課題や問題をクリアにしていく事が僕達が生徒からお金をもらっている責任だとも感じている。

小さいブランドでもグローバル化。

少ないロットでも海外で生産ができないのか。

この問題を解決する事をずっと悩んできたのです。

そして・・・

やっと、その問題を解決できそうな目処が立ってきました。

長くなってきたので今日はこのくらい、時間があれば明日また書きます。

あさってからは、ある国へ行ってきますね。

みんなのブランドを軌道に乗せる為にね!

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