それは、金槌(かなづち)を使うか、使わないか・・・
手前に引き寄せて彫っていくのか、向こう側に彫っていくのか・・・
僕が昔に教えてもらった和彫りは、片手にタガネ、片手に金槌で両手がうまってた。
でも、今回、洋彫りの機械を使って彫ると、片手で彫れる。
しかも、力がいらない・・・
実は・・・
この機械はめちゃくちゃ新しい機械かというと、ずっと以前からある機械だそうです。もちろん少しずつ改善されて今のバージョンになっていますが・・・
今回、少し宣伝みたいになってしまいますが、グレーバーマックスという設備を導入しました。
この機械、以前は宝飾工具の会社で数社取り扱いがあったのに、今は大々的に扱っているのは鈴峯ぐらいの感じの機械です。
僕は鈴峯以外の工具屋さんともお付き合いがあるので、この機械を導入する前も導入した後もこの機械の評判が耳に入ってきていました。
実は、あまり良い評判は入ってきませんでした。
あの、機械は駄目だよ・・・
使えないよ・・・
無理だよ・・・
そんな話の方が多かったぐらいです。
唯一、前向きなアドバイスをくれたのが、ライノエヴァンスバージョンのプログラムを開発したなるしまさん。
みんなは、なるしまさんの事はあまり知らないと思いますが、僕からすると、敬意を込めて「変体の天才な人」です。
まぁ、本当に自由な人です。
コンピューターに異常に詳しい。
まぁそれ以外もかなりマニアックな人なのですが・・・
話は横にそれてしまいましたが、なるしまさんは「あの機械は面白いよね・・・」
と言っていた。
たぶん、僕が見えているものと考えている物がなるしまさんには見えてるんだろうな・・・という感じ。
僕は、CADをやり始めた時に同じ経験をしている。
当時は、ジュエリーCADについては否定的な話の方が多かった。
お金を出して高い機械を導入したり、ソフトを買っても使えない。
なんて話があふれていた。結局使っていない会社ばかりだよ・・・
なんて話。
だから、当時となんとなくダブる。この機械。
まぁCAD程宝飾業界では大騒ぎにならないと思うけど、ホビーとしては、かなりの潜在力がある気がする。
CADもどんなにいいソフトやハードをただ値段を付けて並べても、売れるかもしれないけど、使えるようにはならない。
サポートが必要。
学べる場や適切なアドバイスをしてくれる人。
そんな体制が整っていないのに、カタログだけ立派にしても、売った後に評判は落ちていく。
たぶん、このグレーバーマックスという機械もそんな境遇にあった機械な気がする。
こんなに楽しいのに・・・
なんで駄目なんて噂が流れるんだろう・・・
ジュエリーCADも似てる。
ラヴァーグという場は、やっぱり常に新しい事や機械にチャレンジしていきたいと思います。
適切な使い方をすれば、本当は日の目を浴びる事ができる機械やソフトはまだまだあると思います。
そして、お金をだしても解決できない部分を僕らが埋めていけたらと・・・
遠いな・・・
のんびりできる日・・・
でも、学校って本当はずっと成長し続けないといけない場だもんね・・・
だって、先生だしね。「先に生きる」。
古い評価を一生懸命守ってもしょうがないしね・・・
先生であり続けるって、誰よりも新しいモノに敏感でいないといけないんだろうな・・・
大変・・・
でも頑張ろう。