ジュエリーCADの資格をつくってもらいたい。
という話をいろいろな所から相談される。
しかしながら、僕自身ジュエリーCADの資格を発行する機関はどこが適切なのかを考えて見えると、思い当たるふしがない。
もちろん技能検定的なものはあってもいいと思う。
ソフトウェアに限らず、ある一定時間に、決められたデザインをモデリングしてそれが指定どおりの寸法できっちりしあがっているかどうかを確認する。
ジュエリーCAD検定1級。などの基準を作り上げる事はある意味、評価の基準にはなるのかもしれない。
いずれそのような業界基準が必要になってくるのか・・・
というと、必ずしもそんな事はないと思う。
なぜなら、何の為にジュエリーCADというスキルを使うのかという事を考えると、ジュエリーを作る為の一環としてである。
糸鋸検定。
やすり検定。
ロウ付け検定。
などが無いように、ジュエリーCAD検定ができる必要性はあまりないかもしれない。
しかし、今回の相談も学校の評価の基準としては必要性を感じる事はある。
どこの学校がどれくらいのスキルを要しているのかはこれから学校に通いたいと思っている人達にとっては大切な指標にはなると思う。
どの先生がどれくらいのスキルを要しているかを客観的に知る事もできる。
その基準をこれからの人達の為にはあった方が生徒達にとってはありがたい話だと思うし、本当に基準を持って比較する事ができる。
僕らも、比べてもらった上で選んでもらいたいと思う。
いろいろな学校がある中で、ラヴァーグをたまたまで選ぶのではなく。
比べた上で、先生のスキルを知った上で選ばれたい。
そんな風に僕達は考えているけれども、選ぶ基準が今は不明瞭・・・
そういう意味での資格制度はあってもいいのかもしれない。
ただそれは、客観的に信頼ができる機関が行うべきだと思う。
エスアートの吉澤さんが貴金属技能士のチャンピオンを目指しているというのをIJTでほんの少し聞いた。
オーワの小池さんもチャンピオンになったという話も聞いた。
たぶん、相当な努力を必要とするのだと思う。
そんな人達と競い合って優勝する。
誰の為にだろうか・・・
ジュエリーを作ってくれる人を探しているお客様の為だと思う・・・
多くのジュエリーショップ。多くのジュエリーデザイナー。多くのジュエリークリエイター。多くのジュエリーCADデザイナー。
みんな好き勝手に自分が一番。
と言う事は簡単というか、言うのは自由である。
だけど、その言葉の信頼性は裏づけがあってはじめて効力を発揮する。
そして、末端のお客達は自分で、探す。選ぶ。調べる。という労力をなるべくかけたくない。
情報があふれすぎて、自分が一番という人がいっぱい増えてくると、どの話も信頼ができなくなってくる。
本当の一番の人はそんな事は誇示しないかもしれないけど、気の毒な環境になってしまう。
だけど、本当の一番を信頼できる機関が公平なシステムで発行することが出来るようになると、お客様にとっては大変ありがたい指標になる。
これはとても大切な事。
そして、もう1つ資格に大切な事は・・・
普通の宝飾業界以外の人達が、誰でも知っているようなブランドがある所が発行する資格や賞であってはじめて、一般の人が評価をしてくれる資格になる。
という事。
例えば、松尾琢磨のジュエリーCADコンテストでチャンピオンになった。
と言っても、たぶん誰も評価をしてくれないだろう・・・
なぜなら、誰?松尾琢磨って?
僕がエグザイルの一員ぐらいのブランド力があれば別だと思いますが・・・
信頼ができてブランド力があり、認知度が高い人や企業に評価される事がお客様に効果がある資格になるのだと思います。
GIAにはGGをとっている人達の為に、GIAを一般の人達に認知度があがるようなブランディングをしてもらえればと思う。
あんな凄い、かっこいいGIAに認定されている人達。
あの厳しい、あの高額な、難関を乗り越えた人達。
それがGG。
なんてなったら意味がもっとある資格になるはずだからね・・・