さて、宝飾業界も元気がでてきた会社も増えてきたような気がします。
元気が出てきている。という事は、売れている。という事です。
そして、多くの場合売れているというのは、何が良くて売れているのでしょうか?
例えば、こんな話を考えて見ましょう。
甲府や御徒町で働いている人達はよく分かると思いますが。
OEMに力を入れている企業ってたくさんありますよね。(OEMとは他社のブランドの商品を変わりに製造する事)
作る技術がある企業がいろいろなブランドの商品を作っているという企業です。
そこで、ひとつ考えてみ見てもらいたいのですが。あるOEMに力をいれている企業からの相談を受けました。OEMの仕事が減ってきているから、直販を考えたい。との相談です。
そこで、面白い話を聞きました。
同じ職人が作っているのに、リピートがガンガン入るブランドと全然ついかでオーダーされないブランドがある。という話。
ほら。わかりますよね。
なぜこの差が出るのか。
完全にエンドユーザーとのコミュニケーションをとる力があるかないかの事で悩んでいるのです。
そのOEM企業の社長は分かっているのです。同じ品質でモノづくりをしているのに、売れているブランドと売れないブランドの差があるという事を。またその理由も。
技術以外に努力しなくてはいけない事があるという事を。
それと、話は変わりますが・・・
やっぱり、人の採用に宝飾業界も緊張感が出てきましたね。
つい先日のある新聞にも4℃も全ての社員を正社員化を目指す。との記事がでていました。
アイプリモなんかもかなり早い時期に正社員化をしていますが。
なぜ、この時期に正社員化なのか。
それは、来年の採用についてのニュースを紐解いていくと分かります。
特に、輸出系の企業の多くが採用を三割増やすとの記事がでていましたね。
円安を背景に海外にメイドインジャパンの商品を輸出している企業は今がチャンス!と採用をいっきに増やしていくそうです。
なるほど・・・
円安を背景に輸出型企業の業績はかなり上昇しているという話は聞きますよね。
その好業績を背景に、高評価、高給料を実現していっきに採用を増やすとの事です。
でもね・・・
その奪われていく3割の人材を今まで受け止めていた業種は緊張感が走りますよね。
内需型の企業は緊張しているのです。
輸出型の企業は好業績なのですが、もっというとグローバルに展開している企業は好業績なのですが、国内のマーケットをターゲットにしている輸入型の企業や国内生産で国内消費型の企業は、実はそれほど業績が上向きにはなっていません。
という事は・・・
最近の若者は好業績の企業とそうではない企業があったら、当然好業績の業種を選びますよね。しかも、今年よりも3割も多く採用してくれる。という事ですから。
だから、みんな緊張し始めているのです。国内マーケットが主な販売先の企業は。
採用が難しくなる。という事が確定してきているのです。
この事に気がついている企業は対策をうちはじめているのです。そのひとつが、派遣や契約社員ではなく、安心の正社員化です。
正社員にして守っていくから、うちの会社を選んでね!です。
しかし。本当にいま、一昔前のように正社員というだけで魅力がある話なのかは疑問です。
転職すれば、給料が上がる時代がまた、近づいてきているのかもしれません。
転職は危ない。ではなく、意味もなく正社員も危ない時代です。
そんな時代になってきているので、僕は生徒を育てている学校の校長先生という視点から話をすると、いい会社の定義をもう一度考えて、社員への評価や待遇を根本的に変えなくてはいけないタイミングになっている。という事を、宝飾業界の多くの会社の経営者や人事担当の人には気がついて欲しいなと思っています。
また、学校は単に就職率をいうだけの時代はもうとっくに昔の話です。
就職してもあっという間に、送り込んだ生徒が辞めてしまう会社に就職させた事を実績にする時代ではないということです。
大人が、学校が勧めてくれる企業は、そこに就職したかわいい生徒が、笑顔で働ける会社を勧めるようにしてもらいたいものです。離職率が少ない会社に就職させている事を指標にしてもらいたいものです。