La.Nai Collectionインタビュー ~土田 和明~

土田 和明
土田 和明

EXIBITION INFO

ALOHA in La. Nai

2016.1.22(FRI)~1.26(Tue)

La.Naiとはハワイ語で「テラス・バルコニー」を意味する。
La.Naiでゆっくりと流れる時間を過ごしながら、風の流れ、匂い、美しい色、波のうねり、鮮やかな花、鳥のさえずり等の自然の心地よさを感じられることをコンセプトにしたジュエリーブランドLa.Nai collection
初個展が原宿Design FESTA Gallelryにて開催。

EXIBITION REPORT

レポーター : 中西ゆいこ

【ハワイの風や、ゆったり流れる空気感を感じられるジュエリーLa.Nai Collectionのデザイナー土田和明さんのジュエリーデザイナーになるまでの道筋をインタビュー】

現在世界が注目している日本の「カワイイ」カルチャーを発信し続ける街原宿で、Lavague発のブランド【La.Nai Collection】が初の個展を開催しました。

【La.Nai Collection】のデザイナーである土田和明さんは現在57歳。Lavagueに来る前は企業に勤めながら、休日にジュエリー制作を趣味として長年楽しみ続けてきました。

そんな土田さんが、現在は勤めていた企業を退職し、自身のブランドを立ち上げてジュエリーデザイナーとして活動し始めたきっかけやその道中での想いを今回はインタビューさせていただきました。

趣味から夢への実現にあたり、男性ならではの責任感や葛藤がある中、どうやって一歩目を踏み出せたのか。ターニングポイントは何だったのか。今後どういうビジョン持っているのかをお話して下さったので、どうぞご覧ください。

土田 和明
土田 和明
土田 和明
土田 和明
土田 和明
【土田さんは昔から彫金やWAXで作品を作っていたとお聞きしています。なぜこのタイミングでLavagueの門を叩き、ブランドを立ち上げようと考えたのですか?】

 ジュエリーブランドを立ち上げる原点というのは、考えれば、十数年前、大人の男性がつけるシンプルなシルバーリングが急に欲しくなり、探し回ったが見つけられず、最終的に東急ハンズで見つけた銀粘土のセットでリングを制作する事に夢中になった事ですね。

 夢中になるも、技術不足の為か、銀粘土では自分の考えた形状がどうもうまくできず、変形してしまいます。

 そこで、次に選んだのがWAX切削。このWAXを削る感覚と完成形が出来上がっていく過程がたまらない快感で、休日は1日中削りまくってストレス解消?してました。
 ただWAXだと、キャストする為に一旦手元から離れて作業が中断してしまいます。

 サラリーマンオヤジはせっかちですので、キャスト上がりが非常に待ち遠しい。。。そこで、次は彫金を始めました。材料さえあれば、土日の休みの間に数個完成してしまいます。これがハマりまして、気付いたら行き先のないアクセサリーが大量に溜まってしまってました。

 サラリーマンをやってると、殆どの人が、自分の好きなコトを仕事にしている人たちに憧れ、羨ましく思うのですが、僕も常にそう思いながら毎日を過ごしている中で、「これを仕事にできたら、、、、、」と思いつつも、世の中簡単に行かないのは理解している十分な大人だったので、それはそっと頭の片隅において妄想だけを抱きながらサラリーマン生活を継続してました。

 数年前あたりに「3Dプリンターの目覚しい進歩」と言うニュースを見たのと、クリス・アンダーソンの「MAKERS」(21世紀の産業革命が始まる)という本を読んだのを切っ掛けに、興味があった3DCADと3Dプリンターに関するビジネス情報収集をしていたところ、Lavague校長のブログに巡り合い、その瞬間に、自分の好きなアクセサリーの制作と3DCADが現実的に結びついた事(まさに点と点が線で結ばれた感じ)が、ブランドを立ち上げて活動できるのではと言う起点となっています。

【今までは作って終わりだったある種の自己満足の過程から、ビジネスとして人に魅せる為に作って発表するという今回の初個展では、きっと今までとは違う気付きや視点の変化があったかと思いますがいかがでしたか?】

 本当にこの様な自分のブランドをアピールする個展開催は初めてだったので、物理的な準備だけで無く、ブランドのコンセプトの再確認、プライシングの考え方、今後の展開の方向性、などなど、同時に考えて行かないと成り立たない事が沢山あって混乱しました。

 でも、個展をやった事で、色々な方の声を直接お伺いすることで、自分の目指すブランドに対する改善点が確認できた成果は経費に代えられないものでした。

また、予想以上に来訪者が多く、今まで、なかなか会わなかった知り合いも来訪して頂いたりして感激でした。

 そして、何よりもLavague関係者も多く来訪して頂いたこと。先生、先輩方にディスプレイの改善をして頂いたり、新商品デザインのアイデアを頂いたり、お客様のサポートをして頂いた事は、オヤジが一人でやっているブランドにとって大変有難く、Lanvagueを選んだ事を改めて良かったと感じる次第です。

【Lavagueでは自分のブランドを持っている方達が多いので、やっぱり同じ夢を志す大切な仲間の初個展は、お祝いと助っ人に駆け付けたいのでしょうね!そういえば、土田さんはどうしてLavagueへ入学したのですか?】

 Lavagueを知った切っ掛けは、実はジュエリースクールを探していた訳でなく、3DCAD、3Dプリンターに興味がありWebで検索していたところ、校長のブログを見つけた事が始まりでした。
 
入学しようと思ったのは、ブログを興味深く読まさせて頂いた事、LavagueのHPで全スタッフの紹介で海好きの方が多く親近感が湧いた事、見学に来た時に想像していたよりも学校のスペースがあまり広すぎず、アットホームな雰囲気で逆にそれも身近に感じた事、そして最大のポイントは、見学に行った時に連絡先は記載したのに、その後まったく勧誘の連絡がなかった!?事がLavagueを選んだ理由です。

土田 和明
土田 和明
土田 和明
土田 和明

【 そうだったんですか…笑 まぁ、馬を水飲み場に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない。といったことわざがあるように、本当に本人がやりたい!と強く思ってもらわないと、もしごり押し勧誘の結果入学してもらえたとしても、続かないで途中でやめてしまうのは悲しいし、勧誘が私たち自身も良い印象を受けないので、見学後の猛烈アピールはしないようにしています。
 私達が伝えたい事はきちんと説明して、見学に来た方が知りたがっている事にはなるべく疑問が残らないように丁寧に対応しているつもりです。それが良かったなら、私達もハッピーです。笑】

【さて、デビューを果たして色々な経験と展望が見えてきた今、La.Nai Collectionの今後の活動や、一歩踏み出した先輩から、これからジュエリー制作を始めてみようかと思っている方へ一言お願いします!】

 まずは、自分がLa.Nai collectionと言うブランドで出そうとしている雰囲気(堅く言えば世界観)を気に入って頂ける方達と出会う事。具体的なカタチでは無く、非常に表現するのが難しいですが、”ゆっくりと流れる時間、空間” をカジュアルに楽しむ、楽しみたいと思う様な人達に向けてアプローチしていけたらなと。

 Lavagueに入学した目的が、ジュエリーでビジネスをする前提であれば、最初のレッスンの作品から、それを販売することを前提に制作する事と、早い段階で個展(発表の場)の日程を決めて、それに向けて制作に取り組むと、必要な事が具現化していくかな。

【ありがとうございました!今後もLa.Nai Collectionの活躍や成長を楽しみにしていますので、一緒に頑張っていきましょう!】
土田 和明

土田 和明La.Nai Collectionロゴ

土田 和明
La.Nai Collectionデザイナー。南国の海と自然をテーマにしたハワイアン・アイランドテイストのジュエリーを展開する。
2015年12月 Designer's FESTA出展 来場客による一般投票にて初出展にして4位という好成績を残す。
2016年1月  自身のブランド【La.Nai Collection】の初個展を原宿にて開催。 
http://www.lanai-collection.com

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