ジュエリーCADを学んで何ができますか?
まぁ、シンプルな質問があった。
単純にジュエリーが作れるようになる。
という事以外の答えを求めている人だったと思う。
一般的にジュエリーCADソフトと言われているソフトには、ジュエリーを作る事に特化させたCADもあるが、基本的にラヴァーグで使っているライノセラスというソフトは、いろいろな業界で使われているCADソフトでもある。
実際に僕が、ライノセラスの総販売元でもあるアプリクラフト社にライノセラストレーナーの認定を受けた時の講習では宝飾業界以外の人がほとんどでした。
それと、宝飾業界(ジュエリー)を作っている人達の中ではトレナーに認定をされたのは松尾さんが第一号だと思いますとその時にトレーニングをしてくれた斉藤先生から聞いた事を覚えている。
今では多くの人がライノを使ったトレーニングを独自の理論で教え始めるようになっているが、当時から比べると随分いい環境になったと思う。
話は戻って、他の産業にも使われているライノセラス。
このライノセラスという汎用性の高いCADソフトをジュエリーを作り安くする為に機能を追加したのがそれぞれのプラグインソフトという事であるが、ここの話は別の機会にしようと思います。
ラヴァーグではこのジュエリー以外の使い道という事について研究を続けてきた。
ライノセラスというソフトをジュエリーだけで使い終わってしまうのはもったいない。
と考えたからでもあるし、お金と時間をかけてソフトの使い方を学んだ人達の未来にも僕達は少なからずとも責任があると考えているからだ。
そして、ラヴァーグが考えたジュエリーCADのジュエリー以外の使い方とは・・・
アパレルをはじめ、鞄や靴などのほかのファッション産業に宝飾業界から進出していくというオペレーションになった。
その第一弾として、鞄やお財布などのファッション小物・ステーショナリーなどの文房具などをライノセラスを使ってデザインし、型紙を作り上げる事にしたのだ。
この狙いは実はとてもよくマッチングしたし、新しい道が開け始めている。
通常、紙に定規などでデザインに沿った型入れをするのだが、これはCADが最も得意とする部分でもあった。
そして、通常はその型入れされた紙をはさみやカッターを使って切り取り型紙を作っていく。
この型入れと切り出しに実は随分と手間と時間がかかる。
ジュエリーCADというかライノセラスを使えばここをいっきに短縮できる。
もう2年前ぐらいにスタートした話であった。
この型紙を切り取るというのは、アパレルなどの産業でもユニクロなどのトップメーカーは既に当たり前のようにレーザーなどによるカッティングプロッターなどを導入しているそうだが、まだまだ高額な為、一部にしか導入はされていなかった。
宝飾業界だけでなくアパレルなどの、教育現場にも最新技術はあまりなかったりもした。
また、いろいろと渡り歩いて調べた結果そのように感じた。
カッティングプロッター。
型紙の繰り返し使用。
いろいろな条件を加味して、このオペレーションにあった設備を導入していく必要があった。
実はそれが、ラヴァーグの5台目のCAD造型機であった。
既にラヴァーグでは、様々な鞄や小物などが、CADのソリューションを通して作り上げられている。
ラヴァーグには鞄職人であった先生もいる。
ラヴァーグの未来。
というか宝飾業界の未来。
は、僕達は他のファッション産業に侵食されてきた僕達のいる業界から、今度は逆にジュエリーのスキルを使いこなしたファッション産業に進出していく事だと考えている。
という話をした。
そして、CADで作り上げた型紙データ。
そのデータを実物の型紙として生み出す環境。
ミシンや革漉き機などの設備も既にラヴァーグには揃っています。
ジュエリーCADは次のステップにいってもいいのでは、という別の使い道の説明でした。
詳しい話を聞きたい方は是非ラヴァーグに見に来てもらえればと思います。