そんな話を聞いた事があります。
なるほど・・・
だけど、何故かジュエリーの業界ではモノづくりを支えている職人達の評価は決して高くはなかったりします。(収入もそうです・・・)
なぜだろう・・・
ある人が、中卒で学が無いから・・・ と言っていました。
経営者やそのあと継ぎは大学を卒業してインテリだから・・・ とも言っていました。
学がない職人の評価をしてくれないんだよ・・・
なんて事を言っている人もいました。
僕は自分自身がモノづくりをしていて、自分自身の仕事にもプライドがあるし、ここまでの努力にはほんの少し自信があります。
手に職がある事にも誇りをもっています。
甲府のある社長との話では確かにモノづくりで職人は前にはあまり出てこない。
特にエンドユーザーやプロモーションの場にはブランドオーナーやデザイナーはでる事はあっても、そのアイデアやデザインを形にしている職人達はあまり出てこない・・・
もともとあまり表に出たくない人達なんだよ・・・ ともおっしゃっていました・・・
本当にそうなのか・・・
自分自身が魂を込めた仕事を適正な評価をしてもらう事を嫌がる人はいない。
と僕は思っています。
中学しか卒業していない職人だってみんなそうだ。
僕はラヴァーグジュエリースクールという学校を経営しています。
そこの校長をやっているので、職人の未来については無関係ではありません。
下請けとはいえ、モノづくりに直接かかわっている職人にステイタスがもっともっとついてもいいはずだ・・・
と本気で考えています。
もちろん、デザイナーも適正な評価を受けるべきだし、職人もそうです。
例えば、僕達のプランドであるハワイアンジュエリーのプアアリに対する評価もそうです。
企業としては僕はブランドオーナーといえるかもしれませんが・・・
プアアリを支えているのは、当然ながら僕一人ではありません。
指輪を作り上げてくれる職人
磨きあげてくれる職人
石留めをしてくれる職人
そして、プアアリで言うと指輪に模様を彫りあげる職人
いろいろな職人達がいたりします。
そのひとりひとりが1本の指輪を作り上げています。
もちろん、1人でいくつもの仕事をこなしてくれる職人もいます。
職人にステイタスを付けて行く為には・・・
その答が、以前ブログに書いた事でもあります。
エンドユーザーに・・・
お客様に・・・
どんな職人が作り上げた指輪なのか、ジュエリーなのかをしっかりと伝える事からはじめよう・・・
それをまずは僕達のブランドから始めよう・・・
いつかきっと、多くのブランドのギャランティーカード(保証書)に職人のサインが入る時代が必ず来るはず・・・
という思いを込めて・・・
ちなみに、僕のチームの職人達はこの事をきっかけにとても良い効果が出ています。
1本1本の指輪に自分のサインが入る。
嬉しさもありますが、責任もあります。
褒められるのは会社じゃなくて、その指輪を作り上げた職人。
ですが・・・
出来が悪くてしかられるのも、名指しです。
だから・・・
なぜか・・・
いつもより、みんな丁寧な仕事をしているはずです・・・
このギャランティーカードの変更の件を卸先などへ説明に出向くと、とても好感触な言葉をいただきます。
いくつものブランドを扱っている所が多いのですが、職人にスポットライトをしっかりあてたいという話は聞いた事があっても、具体的な行動をしている所はまだ少ないそうです。
僕も、少ない情報の中では今までに見た事はありません・・・(宝飾業界ではね・・・)
このプロジェクトは、小さなブランドであればあるほど指輪の1本1本の製造工程をトレースできます。
逆に、海外生産や外注業者で大量生産をしてしまっている所ではなかなか、トレースをする事は難しいはずです。
小さいからこそできる事。
小さいからこそ勝てる事。
そんな事のひとつなのかもしれません。
ちなみに、うちの保証書には通常の記載事項のほかに、2名分の職人のサインが入る事になっています。
色々な工程があるので、全員の記載は多すぎるということになったので、最終的には誰が彫りあげたのか。
というサインと。
誰が仕上げたのか。
この2つの項目にしぼり、それぞれに最終的に関わった職人のサインをする事になりました。
お客様の反応も上々です。
まだ、一つ目ですが少しずつ職人のステイタスが上がっていく仕組みを作り上げて行こうと思います。
多くのブランドのギャランティーカードに職人の名前が入っていく事を願っています。