CADができるとフルオーダーが簡単に・・・
そんな話を耳にする。
僕も初めてCADを知った時に、CADの可能性の一つとして、フルオーダーが簡単に・・・
という事は最初に考えた。
実際に、手作りで作ってしまってからの変更は難しくても、地金で作る前にモニターで確認ができるし、大体の見積もりもでる。
手書きのデザイン画では見えない、裏側など隅々まで見る事ができる。
という話をみんなでしていた事を覚えている。
事実です。
確かに簡単にできるようになります。
リスクも減ります。
修正もしやすいです。
さまざまなメリットがあります。
いい事だらけです。
ですが・・・
フルオーダーの罠とは。
実はフルオーダーという商品。
とても扱いが難しい商品です。
何度も打ち合わせをする可能性もあります。
何度も修正をする可能性があります。
それを良しとするのがフルオーダーの醍醐味でもあります。
普通出来ない事も可能にするのがフルオーダーの魅力でもあります。
フルオーダー専門。
フルオーダー専門店。
などなど・・・
僕はフルオーダーという商品の扱いはサブ商品であるべきだ。
と思っています。
メインではなくサブです。
なぜフルオーダーという最上級の仕事をメインに掲げるのではなく、サブなのか。
その理由は、実は僕たちサイドにはありません。
お客様サイドの問題です。
フルオーダーを願うお客様。
フルオーダーの要望があるお客様。
実はフルオーダーをする事ができるお客様は、とてもレベルが高いお客様です。 既存の品では満足できず、自分自身のアイデンティティー。主張を持っている人たちです。
立派な経験から生み出されている主張です。
とても素敵です。
が・・・
そのレイヤーまで到達している人とまだこれからという人はどちらが多いと思いますか、という話です。
僕はフルオーダーができるお客様はまだ少ない。と思っています。
お客のニーズはあるかもしれませんが、そこまでは踏み込めないという人が多い。
と思っているのです。
ので・・・
お客が少ないマーケットを主力に置くのは危険がある。
という事です。
あった方がいいです。フルオーダーという商品は。
でも、メインに置くのは危険が高い。
ので、サブに位置付ける。
そんな図式がベターなのではないかと思っている今日この頃でした。