この写真は、今作っている新しいカタログの表紙の写真です。
もちろん、“プアアリ”のカタログ写真です。
前々から色々な所で言っているように、ベストという事ではなくマストという事で。
ブライダルジュエリーには力を入れていって下さいとの話をしていますが。
指輪をつくる。
という事だけではいけない。
という話も繰り返してしまっていますが、下請けの加工業者として生きていくなら、指輪を作る技術を極めていくのもありだと思います。
しかし、自分自身のブランドをつくる。
とか・・・
宝飾関連の企業で働いていて自社の商品を販売して、その売り上げを伸ばしていくという事を考えているなら、それだけでは足りないという話です。
ちなみに・・・
「僕は商品を売っていきたい。」
という人達と話をする時に、一番最初に使えるお金の額を聞くようにしています。
いくらいいアドバイスをしても、できない予算の話をしてしまっては意味がないからです。
個人でも企業でも使えるお金。投資してもいいお金は決まっています。
そのスケールに合わせて僕達の経験を元に話をするようにしています。
話は少し戻って。
この写真。
僕はこの写真にはとてもこだわりを持っていたりします。
どういう事かというと・・・
僕達のブランドでもある“プアアリ”はハワイアンジュエリーブランドとして売り出しています。
ここに来るまで、いろいろな経過を経ていますが、ジュエリーの事だけではなくハワイという島についていろいろと研究を重ねています。
そして、ハワイアンジュエリーというものがどのように生まれて、どのように伝えられてきたかという話は諸説あるので、僕なりに信憑性があるな・・・と思っている話は今度また欠いてみようと思います。
そんな中。
代々受け継がれていく大切なモノとして、ハワイの文化の中にハワイアンジュエリーというものがあったりします。
先祖の名前を刻んだリングやバングルを身につけて、大切な人を忘れないという思いを込めて受け継がれていくものだったりするのです。
おばあちゃんから母親へ、母親から子供へ、そしてその子供が大人になって自分達の子供に受けついでいく。
そんな意味があるのがハワイアンジュエリーの心だったりします。
僕達はそれをどう伝えていこうか?どんなイメージをつくりあげていこうか?
そんな事をみんなでアイデアを出し合いました。
そして、出来上がったのがこの一枚の写真です。
子供の手と大人の手をつないでいる写真です。
親から子へ・・・
それを表現したかったのです。
ジュエリーのカタログというと・・・
いろいろと調べたのですが、綺麗で美しいものが多かったです。
そんな中、ほんの少し他より目に付く為には・・・
手にとって見たくなるのは・・・
そんな事も考えてこうなりました。
書いてしまうとあっという間ですが、このイメージをひねり出すのは大変でした。
ちなみに・・・
最初に予算という話を少し書きましたが。
この写真の手タレは・・・
僕の息子の手です。
それと、3歳の男の子を育てながらラヴァーグのスタッフとして頑張っているお母さんの手です。
モデルを用意するお金はなかったのです。
でも、今はこれで良かったと思っています。
お金が少なかったら、少ないなりにアイデアを出して良い物を作り上げることはできるという話をしたかった事と。
指輪をつくる以外のいろいろなスキルが必要になるという話しをしたかったのです。
どんなカタログをつくるべなのかを考える技術。
どんな写真を撮るべきかを考える技術。
写真を撮る技術。
写真を加工する技術。
いっぱいありますよね。
大変だなと思いつつ、やっていかなくてはいけないので頑張っていきます。
追伸
もう息子も5歳になって随分大人になってきましたが、僕も息子に何かを伝えていく事ができればと思っている今日この頃の話でした。