まぁ、一般的に僕達の業界の場合の話です。
僕達がいる宝飾業界。
12月にプレゼント需要がとても高くなり、一年の中でも最大の売上をあげる月になります。
そして、クリスマスの日にプロポーズを一緒にする人も多く、春に向けてブライダルの注文が増えていきます。
一般的にはジューン・ブライドと言われるように、6月に結婚式を挙げる事がほんの少し素敵なイメージがあったりするので、そこをめがけて結婚式が増えていきます。
まぁ過ごし易い気候の時の結婚式の方が僕は好きですけどね。
そんな中、ジュエリーの売上には波があります。
クリスマス・入学シーズン・バレンタイン・ホワイトデー・などのアニバーサリーがらみの需要以外で落ち込んでしまうのです。
仕事が多いときは、休みも取れない時期があります。
しかし、ない時期にはとても不安になってきたりする時期もあります。
一年で考えると大丈夫でも、人件費や固定費はいい時も悪い時も同じ様に払わなくてはいけないので、売上がない次期は、あまりホッとはできません。
例えば、今は震災ショックがありますが、基本的には現在請けている仕事は震災前の仕事が多くその仕事をこなしているのですが・・・
4月の納品が終わり、店頭に並べられた商品の動向によってはいろいろな生産量を落としていくことになります。
それは、それで心配です。
現場サイドでは、震災復興キャンペーンやいろいろな募金活動を通じて今はいろいろな企画をあてて、なんとかのりきっていく努力を積み重ねています。
募金する事も大切ですが、自分自身の会社の維持が出来なくなっては仕方ないので、そのぎりぎりを探しながらの対応をしていることだと思います。
物販は、景気や事象にとても影響するのです。
そんな中、そんな季節商品ともいえるものを扱っている業者はどのような対策を講じていくべきなのか。
という事ですが、一般的にはいろいろなシーズンの商品を扱う。スポーツ用品店なんかは冬はスキー・スノボー用品、夏は海水浴・プール関連商品といった感じです。
以前、東北のジュエリーかまたのかまた社長と話をしていた時に、こんな事を言っていた事を覚えています。
ジュエリーの素材でもある金やプラチナに季節感はないけれども、ジュエリーにはもっと季節感を出していく事ができるはずだ。
との話をしてくれました。
僕も、そう思います。
それは、パッケージやブランドバックなどでもいろいろいな表現が出来るはずです。
春は桜のパッケージ。
夏は海のパッケージ。
秋はもみじかな・・・
冬は雪の結晶などのパッケージ。
それだけでも季節感を作っていくことは出来たりもします。
しかしながら、スポーツ用品のように基本的には季節感がない商品の場合はどうしたいいのかというと・・・
これも一般的な話ですが、キャッシュポイントを増やすという事です。
売上げの上げ方をいくつかに分けていくという感じです。
ちなみに、僕自身も最初はそんなスタートでした。
今でこそ、大きくなってしまった感があるラヴァーグですが、最初は最大8席。
とはいっても・・・
まぁ6人もいるとぎゅうぎゅうの感じのせまい工房からのスタートでした。
僕が学校を始めた理由の正直なところは、下請けの仕事だけでは波があり、不安だったからです。
また、物販を視野に入れての戦略でしたが、このキャッシュポイントも波があることは分かっていました。
ものをつくる設備はあって、環境も整っていた。
しかし、常にその設備が稼動しているわけではない。
その設備をフル稼働していく為には・・・
売上を安定させていく為には・・・
そんな思いもあって、学校という物販や下請けとは違うキャッシュポイントを作り上げことにしたのでした。
僕の場合まずは既存のジュエリースクール周りをはじめました。
今ある、いろいろなスクールの成り立ちやメリット・デメリットを調べる。
加工業者や工具やさんに、教育機関の抱えている問題点などを聞いてまわった事を覚えています。
実は、僕が学校を始めた時には今よりも多くの彫金教室やジュエリースクールが既に多くありました。
もう既にいっぱいあるのに何故真剣に取り組んでいく決意をしたのか。
それは、第一に既にある環境を最高に活かすにはそんなに多くの選択肢がなかった事と。
他の学校と一口にジュエリーメイキングを教えるといっても。
全然違う切り口で教えていく事ができ、競合する事は無いと確信したからでもあります。
実は、彫金教室の参入障壁は高くないのです。
ある程度の知識と設備があればスタートをする事はできます。
なぜ、参入障壁が低いと言うのかと言うと・・・
問題点でもありますが、弁護士や司法書士・小学校・中学校の教員のような資格制度やレベル分けをする仕組みがないという事もあります。
ようは腕一本あれば、多くの人が集まる場合もあるし、行ってみたら残念な人の場合もあったりもします。
職人。
と一言で言ってもレベルが本当はあるのです。
しかしながら、一般の人にはそのレベルは正直分からないのが現状です。
良きも悪きも基準があいまいなのです。
僕は本当に腕があって人柄が尊敬できる人達を何人も出会う事が出来ました。
決してビジネスが上手いわけではありません。
仲間が多くいて、技術があり、お互い差さえあって技術を磨いてきた人達です。
本来はそんな人達が後世に技術を伝承していくべきなのだと思います。
が。
なかなかそうは行きません。
そんな中、僕は銀粘土技能認定というシステムに着目した事を覚えています。
まずは、文部科学省という看板が付いていた事。
そして、この認定を受けた後は、講師として活動が出来る事。
更に、最大の魅力は安く素材を購入できるようになる事。
ではありません。
自分自身が認定をしていく事ができるシステムになっているという事です。
資格を発行する事ができるようになる。
この事が銀粘土技能認定をとる最大のメリットです。
なぜなら、僕の目的でもあった売上を安定化させる。
学校経営をする。
入学した生徒達に高いモチベーションを持ち続けてもらう。
その為にはある程度のしっかりとした目標が必要。
できれば、具体的に。
という事を考えると、物販・下請けの仕事をする事ができても、必ず僕と同じ様に収益を安定させるという悩みが発生する。
そんな確信があったりしました。
大きな売上を確保する事はいろいろな条件が整っていかなくてはいけないのですが・・・
学校ビジネスは収益を安定させる可能性はある。
毎月、月謝という形で読める売上が大なり小なりある事は、ビジネスを継続していく上ではとてもありがたい事なのです。
僕自身、今では生徒達が成長して技術があがり、感動をできるジュエリーを作り上げるのを見れる事が、本当に楽しくてこの仕事に熱意を持って打ち込むことができていますが・・・
本当の最初はビジネスを安定させる。
そんな思いもあったりしたのでした。
小さくても、せっかく学んだ技術をモノづくりだけで終わらせず、人に教えていくというビジネスは、ジュエリービジネスのキャッシュポイントとしては可能性がある部分だと今でも思っています。
ライバルがいる事は実はそんなに嫌な事ではありません。
逆に、そのライバルを良く調べて、ほんの少し思いやりのある対応をするだけで、それを感じてくれた人には分かってもらえるはずです。
僕は、英会話教室ぐらい、ジュエリースクールが増えてくれる事を祈りつつ、そんな活動をしていく人達を応援していきたいと思っています。
英語もいいけど、この繊細なモノづくりも楽しいよ!という感じです。
将来のスクール経営を考えている方は、アポイントを取ってもらえれば、相談にのりますので、お気軽にお問合わせ下さい。