先日、浜松に行ってきた。
浜松には、学校で使っている切削機をつくったローランドがあるから・・・
まずジュエリーCADはパソコンの画面でモデリングします。
そのモデリングしたデータをCAMという造形する為のソフトに読み込ませます。
そして、造型機で出力するのです。
造型機には、主に、切削造形をはじめ、インクジェット造形、光造形とがあります。
サービスビューローなどはより精密な造形と、キャストの事をふまえて、インクジェット造形機を使っている所が多いようです。
光造形は直接キャストをするという事が、ずいぶんよくなってきていますが、キャストの部分だけで比較すると、インクジェットやワックスのほうがトラブルが少ないようです。
でも・・・
光造形は造形物が硬いので、実は直接ゴム型がとれます。
これは、インクジェットでは少し難しくて、光造型機を上手に使っている業者は、光造形の造形物をキャストするのではなく、ゴムを取って、インジェクションワックスでキャストしているようです。
まぁ、ケースバイケースで使い分けるのが何事もいいようです。
でも、インクジェットも光造形も宝飾に実用できるレベルになってくると、工学です。
導入コストとランニングコストも考えると、まだまだ個人が手をだせるレベルではありません。
でもね・・・
切削造型機は違います。
200万を切ってくるものもたくさんありますし・・・
100万を切って宝飾に使える造型機もあるのです。
もちろん、裏抜きなどのできない部分もありますが、
シルバーアクセやマリッジリングぐらいなら、切削造型でだいたいのものができてしまいます。
しかも、ちょっと頑張れば個人でも手の届く価格で・・・
だから・・・
ぼくは、ローランドなどの開発メーカーには期待しているのです。
もっと気軽に、もっと楽しくジュエリーを作る事が出来るようになる為・・・
ソフトウェアの進化も大切ですが、造型機の進化と低価格化を頑張ってくれると助かります。
大きなメーカーしか手が届かなかった造型機が町の小さな宝石屋さんぐらいなら手の届くものになるようにしてもらいたいと思っています。
そして、もう一つ大切な事は機械の効率の良い使い方。
僕らの学校で使っている切削造型機にもけっこうノウハウがあります。
ちょっとでも早く造形するために・・・
ちょっとでも精密に造形する為に・・・
切削造型機の場合、刃物の性能の把握がとても重要になってきます。
機械は早く動くけど刃物がついてこない・・・
僕の学校でも山ほど高価な刃物を折りました・・・
本当に悲しい・・・
1本5千円前後はします。
でも、それは僕らの勉強不足からくるものがほとんどでした。
今では、あまり刃を折らなくなりましたし・・・
造形時間も短くなってきました。
でも、今でも修行中です。
新しい造型機についてというより・・・
新しい刃物についての研究に追われています。
おなじ造形スピードでも形状によっては刃物が折れたり、折れなかったりします。
本当に、一言ではいえません。
だから、今回ローランドにお願いをしてきました。
刃物などの情報をもっとオープンにしていただきたいというお願い。
気持ちよくOKをもらってきました。
少しでも、CADに取り組む人達が増え、実用的に使えるようになる事を応援してくれるとの事でした。
僕的にはとてもたのもしい味方ができた気分になって帰りの新幹線では浜松名物のうなぎ弁当を食べながらかえってきたのでした。
JJF(ジャパンジュエリーフェア)には久し振りにローランドも出店するという事なので、僕も楽しみにしています。
興味がある人は、是非ローランドのブースに足を運んで頑張れば手が届く造型機を見てみてくださいね。
僕も楽しみです。