ジュエリーというと、指輪をつくって売っている人や。
自分自身のコンセプトを形にして表現している人もいる。
表現する人と、売っている人。
そして、こんな震災が起きて、いろいろな所でマインドの低下があるとのニュースが流れている。
一般的な話はそれでおおまか合っている気もする。
だけど、僕らが作っているジュエリーには、デザインや金属としての価値以外の価値が実は多く秘められている。
そこをスコーンと忘れてしまっている人は、技術はあるけれどもモノが動いてはいかない。
何度も繰り返していますが、技術的に高いものが売れる訳ではない。という話ですが・・・
なぜ、そんな話をしているのかというと、実は僕がジュエリーの楽しさを気がつく事ができた話でもあります。
今でこそ、いろいろな仕事をする事ができていますが、何事も最初というものがあります。
最初は、技術的には高くなかったり、うっかりしてしまったり、なにかと足りない事が多い時期がありました。
最初からは今の水準に到達はしていませんでした。
そんな中でも最初のお客様がいてくれました。
思い起こせば、やっぱり友人。
そして、友人以外の最初も実は僕は良く覚えています。
友人はやっぱり僕に気を使ってくれて買ってくれた事を覚えています。
そうとしか思えません・・・
そして、最初のお客様は僕が作ったものを買うというより、僕に一緒につくってもらいたいという依頼でした。
なぜかというと、既製品を買うのではなく、世界に一つだけのものを贈りたいからという思いで僕のお店に来てくれました。
その時、僕は確かにこんなに小さくて、ずっと身につけていられて、劣化しづらいくて、想いを込められるものってジュエリー以外はないな・・・
と思った事を覚えています。
大切な想いを贈る事ができたり、約束事や誓いが込められていたりするものがジュエリーのスペック以外の大切な事なのです。
デザインや金属としての価値ではなく。
想いを込められるという機能や
約束という機能がジュエリーにはあるのです。
地震が起こり、原発が不安定な中。
いろいろな事を思う人もいるとは思いますが。
こんな時だからこそ、大切な人を守りたい。
好きな人に、好きという事を伝えたい。
ピンチだからこそのマインドもあるのです。
そして、そんな想いを伝える事を手助けしているブランドやお店にはお客様が来てくれています。
結婚式の延期・自粛・中止。
いろいろな事が起こっていますが。
籍だけは入れる。
指輪だけは買う。
立派で派手な式は挙げないけれど、大切な人と幸せになる。という約束はこんな時だからこそなのか、なくなっていないようです。
僕のお店にもそんなカップルが来てくれました。
なるほど・・・
そうだよね・・・
こんな時だからね・・・
削っていいものと削ってはいけないものってあるよね。
大切な人にこんな時だからこそ、想いを伝えられる人が増えてくれたらと思う今日この頃でした。