最近、少し、CADの事を多めに情報を出していますが・・・
ラヴァーグのCADを習っている生徒達も感じていることですが・・・
CADのオペレーションが出来るだけでは、モノを完成させる事はできない。という事を感じているはずです。
最近、ジュエリーCADに関する機械メーカーの方達と何社かお会いする機会があります。
ある業者からの相談をこんな形で受けました。
ジュエリーの知識があって、CADが使える人が欲しい・・・
そんな人材を求めているという話です。
そうなんです。このジュエリーの知識とCADの知識の両方を持っているという事が大切なんです。
僕が、CADができるようになって一番苦労したことは、CADのデータは作れるけれど・・・
作ったことがない原型やデザインはとても苦労しました。どうつくっておけば、磨きやすいのか、仕上げやすいのか、石が留めやすいのか・・・
ジュエリーの生産工程は実はかなり分業されていて、鋳造業者、仕上げ業者など何社かを経由していく事はよくあることです。
例えば、鋳造(キャスト)ひとつとっても、WAX原型からの変形があります。次に、ゴム型をとり、インジェクションワックスを入れ、量産型のWAXをとる。
そのWAXはもとの原型からすると3%~5%ぐらいの変形があります。
もちろん形状によって変化の度合いは変りますが、CADのパソコンの画面の中のものが、そのまま製品になることはありません。
磨いてどうなる。石を留めるとどうなる。先程の話のようにゴム型をとるとどうなる。そんな一連のソリューションが実際の現場で活躍する為には知識として必要になってきます。
ラヴァーグでは手作りでジュエリー制作をしている生徒もたくさんいます。もちろん僕も、手作りの経験がいまはとても役に立っています。
手作りの工程の経験の必要性はかなり高いのです。
手作りとCAD作りはどちらが上という事はありません。
両方あってはじめて成立するものだと思います。
最近、個人的にもCADの知識も大切ですが、手作りの知識の大切さを痛感します。
アリーで受けるオーダージュエリーでは、もちろん出来ないものはありません。
といいいますが・・・
作ったことがないものはまだまだたくさんあります。
そんな時は、すぐに、キャリアがある職人さんや甲府でお世話になっているアイズの石川社長、CADのオペレーターの伊藤さんや濱さんに相談できる環境に感謝する事がたくさんあります。
生徒のみんなには、僕がした苦労の中でいつも同じ事をいいますが、しなくてすむ苦労はしないほうがいい・・と僕はよくいいます。
でもね・・・
そういう意味ではCADはもしかしたら、ジュエリー制作の近道ではあるとはおもいますが・・・
ジュエリーはパソコンの中だけでは完成してくれません。
ラヴァーグの目指すところ・・・
ラヴァーグの存在価値・・・
そんな事を考えてみると。
もし、パソコンだけでCADだけできればいいのであれば、ジュエリーCADは世の中のパソコン教室(たくさんありますよね・・・)で教える事が可能になります。
でも、何故かパソコン教室でジュエリーCADを教えている所がありません。
何故でしょう?
そうなんです。やっぱり、パソコンだけではダメだからです。実際、WAX原型をどう処理する。鋳造するとどうなる。磨くとどうなる。そんな経験や知識をつむ為には、パソコン教室の設備とジュエリースクールの設備が両方揃ってはじめて、実際使える。
という人材になっていけるのだと思います。
そして、そんな人材を育てることができる、教育機関を目指して僕も知識を蓄積していこうとおもいます。
足りない所はたくさんあるかもしれませんが・・・
是非、足りない所はどんどん指摘してもらえると助かります。
足りないところをなくす努力は必ずしていくことを生徒のみんなに約束したいとおもいます。
なんだか、熱いブログになっちゃいました・・・
おなかがすいたから今日はこのぐらい・・・
帰ったら・・・
ご飯つくってあるかな・・・