ある素材メーカーから依頼があり、僕達のチームでの販売を開始する事になりました。
実は、それは想定外の出来事ではありました・・・
もう少し詳細が決まってから、細かい報告をしたいと思います。
そんな中、昨日はメーカのスタッフとの打ち合わせをしました。
その打ち合わせの中で、仕入れ価格と販売価格の話が持ち上がりました。
ちなみに、その商品はもう既に素材として販売しているお店もあるし、ジュエリーの素材として使用され、出来上がった製品を卸している会社もあったりします。
ここまで書くと、僕の周りの人達はなんの素材かは分かってくるとは思いますが・・・
昨日の段階での販売価格は、現在の市場を壊さない価格にしよう。
という事になりました。
ジュエリーメイキングに携わる人達にとって、まず大切な事は便利である事という仮定をして、そのように決めました。
もちろん安く販売する事も可能ですが、常日頃から言っている安さを売りにするビジネスモデルは産業として劣化をしていきます。
市場を守る。
自分達だけが儲かればよい。
基本的には適正な競争の中、比べられて勝つ。
というのがどの産業も理想のはずです。
適正な競争。
ここがポイントです。
その為には適正な価格が大切なのです。
何週間か前にシーフォースの佐々木部長も言っていましたが、安くする事は簡単だけれども限度がある。
もし、これ以上のデフレが起こってしまうと、天下のシーフォースだってビジネスとしての楽しさがなくなってくるとどうなるかは冷静に考えると分かると思います。
繰り返しますが、儲ける事は別に悪い事ではありません。
一番悪い事は、もうけがほとんど無い産業になりすたれてしまい、真っ先に価格を下げたところが簡単にもうけがないから・・・
という理由でやめてしまう事です。
そうなると、売るほうも買うほうも不幸になります。
売るほうは倒産や廃業。買う方は本当に必要な人がいるのに買う所がなくなってしまうのです。
安い事が悪いわけでもありません。常に継続できる安さであればそれは正しい選択です。
しかも、その価格を維持しながら、優秀な人材がどんどん流入してくる仕組みが出来上がっているのであれば。
ユニクロやH&Mのように・・・
成長してはじめて、新しいサービスを生み出す事ができたり、よりよい環境を作り出す事ができるのです。
成長する為の安さであればOKという事です。
ただ、目先の千円を拾いに行き、未来が見えてこない産業にするのは問題があるという事です。
話は戻りますが、昨日の話では価格は現在の市場価格を守る。
という事が決まりました。
そして、価格以外の便利さを作り上げていこう。
そんな話をした後の今日の出来事です。
たまたまというか、突然というか知り合いの取引先の社長がラヴァーグに足を運んでくれました。
僕らの大きなプロジェクトと、小さなプロジェクト、いろいろな話をする中、その素材の話になりました。
僕らのプロジェクトを聞いてくれていた社長が僕にいった最初の一言は・・・
とてもいいプロジェクトだとおもう。
だけど・・・
その素材はあまり安くは販売しないでね・・・
とぽつり。
なぜなら、その素材を使っている製品を作っているからとの事。
たまたま、昨日の会議の話で市場価格を壊さないようにしていこうという話があった事を伝えると、ほっとしたかのように見えました。
そして、僕らのプロジェクトを快く応援してくれる事を約束してくれました。
ありがたい話です。
産業としての宝飾業界を守る。
そんな事をみんなで力を合わせていけたらと思う今日の出来事でした。