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キャスト・プレス・ワイヤーの使い分けと、もうひとつの造形方法・・・

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キャスト(鋳造)が、CADでジュエリーをつくる場合は基本ですが・・・

だから、キャストが前提でモノの構造を考えて作らなくてはいけない・・・

キャストは、地金が一番ゆるい状態であがってきます。

そこから、2次加工をして硬くする事はできますが・・・

本質的には、金属としてはしまっていません。

同じものを、地金から作り上げるのと、キャストして作り上げるのでは、角や面がだれてしまったりもします。

というと、キャストが悪いのかというとそうではなくて、

キャストじゃなきゃ大変なものも結構あったりするので、使い分けが大切です。

僕が最近苦労した事があります。

それは、ジュエリーではないのですが・・・

あるプロダクトデザインの話です。

通常、プラスチックやアルミで作ってあるものを貴金属で開発したいという依頼でした・・・

見た瞬間、キャストでは無理だなという形状でした。

ぱっと、頭に浮かんだのはプレスでした。

しかし、プラスチックの性質があるから成り立っていたものを、銀や金に置き換えると、色々な所で不具合が出てきてしまったのです。

手作りで、一品一品仕上げる事は可能でしたが・・・

量産ロットを考えたり、マーケットにいくらで落としていくのかを考えるととても値段が合いませんでした・・・

僕が、常日頃言っていった、宝飾の技術を他の業界に持っていく。

という最高の企画だったので、キャスト・プレス・ワイヤーなどの色々な製造方法のノウハウを持っている業者と何度も打ち合わせをしました・・・

出来るけど、価格が合わない・・・

なんて事の繰り返しがあったのですが・・・

もうひとつ、方法がありました。

形状の事はここでは言えませんが・・・

直接地金を切削するという方法でした。

まぁTVなんかで町工場の映像でたまに見るあれです・・・

プレスでは金型の初期投資が合わなかった・・・

キャストでは、仕上げの工賃とキャスト上がりの形状で問題が起きた・・・

ワイヤーでは2次加工の工賃と精度で問題が起きた・・・

でもね、最後に地金を直接切削する方法であれば、なんとか、コストを合わせる事ができた・・・

もちろん、CADでデータは作らないといけないけど・・・

CADの画面ではどんなものでも作り上げる事ができる・・・

だけど・・・

実際のモノにする為には、本当に幅広い知識とそれを支えてくれる、取引先がいるから、成り立つんだな・・・

と、つくづく痛感させられた、出来事でした。

みんなで力を合わせればだいたいできる・・・

と思う今日この頃でした。

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