僕は、コンテストみたいなものに出品した事がない。
実は、ジュエリーデザイナー協会が主催するコンテストがつい先日まで上野の森美術館でやってた。
その図録を見ると・・・
天才達がたくさんいる。
堀田先生なんか、その中で、奨励賞もらってる・・・
フリーコースで通ってくれてる宇野さんも入選してる・・・
そして、松岡君も国立美術館で開催される展示会で審査員奨励賞をとってる・・・
みんな凄いな・・・
CADの生徒の酒井さんも、フレッシュマンコンテストで入選してる・・・
みんな凄いな・・・
僕は、学校の説明を見学に来た人達に説明する事がある。
僕自身は、コンテストで入選する為にはどうしたらいいのかは、教えられません。
僕自身が、入選とか、優勝とかしていないのに、そりゃ無理です。
頑張りましょう・・・と、言うだけです。
ただ・・・、僕以外の先生達は結構色々凄いコンテストで偉い人達に選ばれていたりして。そんな凄い先生達がラヴァーグにはいます。
結城先生とか、石橋先生とか、成瀬先生なんか、国立美術館に去年は特別展示されていたぐらいです。
今年も、たぶんされていると思います。
そうすると・・・
僕は、いったい何を目的として、何を教えているのか・・・
僕の目的は・・・、簡単に言うと。
この業界で生活をしていく事。
しかも、楽しく。
要は、しっかりと収入を作るのはどうしたらいいのだろう?なんて事をいつも考えています。
先生達にコンテストで勝負しても、かなわないと思います。
僕の頭の中は・・・
どのくらいの納期でできるのかな・・・
この、デザインだとどのくらいのコストがかかってしまうのかな・・・
上代はいくらにするのかな・・・
ゴム型がとれるのかな・・・
どうやって、仕上げよう・・・
どこの工場が量産を引き受けてくれるのかな・・・
キャストなのか、プレスなのか、ワイヤーなのか・・・
雑誌の企画に間に合うのか・・・
プロモーションの写真やキャッチコピーをどうするのか・・・
どうやって、コストに見合うように、ごまかしていくのか・・・
なんだか、そんな事ばっかり考えています。
ホームページにどうやってのせると、お客さんがクリックしてくれるのかな・・・
ネットショップにどうやって集客すると、効率がいいのかな・・・
今月の予算の達成率は・・・
来月の広告予算の振り分けは・・・
在庫の調整はできているのか・・・
プロモーション費用の費用対効果は・・・
新規事業の他社とのアライアンスをどう組んでいくのか・・・
スタッフのモチベーションは大丈夫かな・・・
僕らの未来はどうなっていくんだろう・・・
そんな事ばかり・・・
トライアンドエラー・エラー・エラーの繰り返し。
まぁ、そんな経験と、僕が思い描く戦略みたいなものは、教えるというよりお話しすることぐらいはできます。
そう・・・
僕は、ジュエリー製作を教えているのかもしれません・・・
ジュエリーCADも教えていますが・・・
僕の中ではそれらは、あくまでも手段です。目的ではありません。
ジュエリーを好きな人達がこの業界で戦っていく為に、そして目的を達成する為の手段でしかありません。
ジュエリーが作れる。ジュエリーCADが使える。というのは目的を達成する為の手段です。
僕の中では作れるようになった後が、スタート地点に立つというイメージです。
作れるようになった後、どうしたらいいのだろう?
そんな疑問を持った人が、うっすらとでも良いから、道が見えるような事を教えてあげられる…そんな学校になれたらと努力しています。
だから、ジュエリーCADって今は生活していく手段としては、真新しくてこれからもっと必要になってくる技術なんだろうと感じる、今日この頃でした。
追伸…
でも、なんだか最近なんとかコンテストみたいなものに、少し興味がでてきた・・・
でも、選ばれなかったら・・・恥ずかしいな・・・校長なのに・・・落選・・・
でも・・・今度、何か作ってみようかな・・・
でも・・・真新しくて、画期的な事ってCADで作る以外、コンテストの図録を見ても、思いつかない・・・
CADで作った、「手作りでは無理でしょ?!」なんてデザインを出したら・・・
どうなっちゃうんだろう?